【FAQ】インハーモニシティーとは?

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インハーモニシティー(inharmonicity)とは不調和度と呼ばれ、弦楽器特有の現象である。

基音に対して整数倍で聞こえるはずの倍音が、「弦の長さ」と「曲げ剛性」によって若干高くなってしまう現象を指す。

ピアノの調律では、オクターブ上の音程を単に周波数倍にしてしまうと、実際には倍音との周波数の差でズレが生じてしまい、ウネりが生じる。したがって高音をわずかに高く、低音はわずかに低くチューニングする「ストレッチチューニング」は、きれいに響かせるためのインハーモニシティーに対する対策である。

弦の長さ、形状、剛性等でインハーモニシティーの値は変化するので、ピアノによって固有の現象が生じる。インハーモニシティは、弦の長が長いほど軽減されるので、一般的に大型のピアノ(弦が長くなる)ほど高級になる傾向がある。ピアノの調律においては、インハーモニシティーがあるため(しかも個体差がある)、単純にチューナーで調律することはできない(近年、インハーモニシティーを考慮したチューナーが開発されている)。調律師は「耳で」綺麗な音律になるように調律を行っている。よって調律師が変わればピアノのチューニングも変わるといってよい。

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