インピーダンスって何?
ギター、ベース、キーボードを演奏する方はぜひ知っておいたほうが良いもの・・それが「インピーダンス」・・でもこれが意外と曲者なんですね。
電子楽器、マイク、エフェクター、アンプ、ミキサー同士をケーブルで接続して演奏や録音をする際、この「インピーダンス」を知っているかそうでないかによって、実は出音に大きな違いが生じてしまうこともあるのです・・・というわけで今回は「インピーダンス」についてです~
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楽器と機材を接続する際に重要なこと「インピーダンスを合わせる」
インピーダンスとは「交流抵抗」と呼ばれますが、そもそも「抵抗(レジスタンス)」とはその名の通り何かに「たてつく」わけで、ここでは「抵抗」が大きいと「電流が流れにくく」なると考えてください。インピーダンスを表す量記号は「Z」、単位は直流回路と同じ「Ω(オーム)」になります。※ちなみに
「インピーダンス=抵抗(レジスタンス)とリアクタンスと呼ばれるものを組み合わせたもの」
となります。周波数の影響によって値が変化しないのが「抵抗」で、コンデンサーやコイルなどにおける電流の流れにくさを表す「リアクタンス(周波数によって電流の流れが変化する)」をあわせたものがインピーダンスとなります。接続される回路の電流の流れにくさを表すものがインピーダンスと考えて良いでしょう。
100Ωより1KΩ(キロオーム)のほうが電流は流れにくい・・ということになりますね。(1K=1000)
電気の流れとは電流のことですが、電気の信号には交流と直流があるのはご存知かと思います。家庭用コンセントは交流(AC)、乾電池は直流(DC)。AC/DCはオーストラリアのロックバンドです・・・
交流は時間とともに向きが変化する電流のことで、0を隔ててプラス(+)とマイナス(-)側を行ったり来たりする以下の様なイメージですね。
交流電流のイメージ
オーディオ信号は交流電流ですが、交流電流における抵抗を「インピーダンス」といいます。
抵抗の法則関連(この部分はスルーOKです)
電力、電圧、電流、抵抗については以下の公式が有名です。※あえて単位で表記します
公式2「電圧(V)=電流(A)✕抵抗(Ω)」 =「抵抗(Ω)=電圧(V)÷電流(A)」
こーゆーの昔習った・・ような気がしませんか?(実際はV、R、Iです)・・オームの法則
オームの法則のイメージ
例えば同じ10Wの電力を送る場合でもいろいろな方法が考えられます。
A)100V(ボルト)、0.1A(アンペア)で転送する場合 (100V✕0.1A=10W)
この時の抵抗は:1000Ω
B)10V、1Aで転送する場合 (10V✕1A=10W)
この時の抵抗は:10Ω
音響機器を使用する場合、電圧が高いほうが効率が良いので、上記の例ではA)・・・すなわち抵抗値が高いほど電圧が高く取れるのです。ところが抵抗値が大きくなればなるほど今度は「ノイズを拾いやすい」という特性があるのですね。
つまり
ということになります。
インピーダンスを水の流れに例えてみる(イメージ)
さてホースで水を流すことを考えてみましょう。
ハイインピーダンスは「太いホース」~威勢よく水が出てきますが、ゴミ(ノイズ)も多いです
ハイインピーダンスのイメージ
ローインピーダンスは「細いホース」
太いホースと同じ量を放水するには水圧が必要ですが、ゴミが少ないです
ローインピーダンスのイメージ
というわけで少々無理のあるたとえかも知れませんが、あくまでイメージということでご容赦ください。
ともかく「ハイインピーダンスは効率的だがノイズに弱い」のです。もう一度復習しましょう・・
インピーダンスが
- 高いと:ノイズに弱い
- 低いと:ノイズに強い
以上覚えておきましょう。絵が下手ですみません。
以降のページではインピーダンスマッチングについて
この記事のポイント