皆様こんにちは。梅田ロフト店DJ・PA・シンセ担当の阪口です。
本日は先日開催しましたシンセ・モジュラーワークショップ&ライブセッションのレポートを掲載したいと思います。
今回のイベントの趣旨としましてはシンセやガジェット、モジュラーシンセなどを使用して電子音楽を製作、ライブ演奏することに興味のある全ての方に経験、未経験問わず気軽に遊びに来ていただきたい!という思いで開催いたしました。
イベントの趣旨、概要についてはコチラをご覧ください↓
12/4(日)第4回シンセ・モジュラーワークショップ&LIVE SESSION開催します!
上記のイベントページにも記載されている通り、14:00スタートで約一時間ほどワークショップを行った後に休憩をはさんでライブセッション(1人約10分、ディスカッション5分)を実施していただきました。
ワークショップの内容は講師のShinpal氏に以前作っていただいたコチラのweb記事の内容をベースに進行していただきました。↓
モジュラーシンセ店頭導入企画!初心者のためのモジュラーシンセ講座
TVモニターに事前に用意してくださった資料を映しながらまずShinpal氏が話をし、その内容について自由に皆さんで話をしていただければ、といった形で進行されていました。
まず最初に冨田 勲氏、松武 秀樹氏、キースエマーソン、タンジェリンドリーム等々の話からMOOG、Emu-systems、Roland、KORG、BUCHLA、SERGE等の当時のモジュラーシンセの話に移り、その後TRASH AUDIOのSurachai、Richard Divain、Alessandro CortiniやSURGEON、DEADMAU5、Charles Cohen等の現代のモジュラーシンセアーティストの話、現代の国内モジュラーシンセアーティストの話まで広範囲に渡って説明をする中で、今回ライブ参加していただいた909state氏、Route09氏からも色々と楽しい話を聞かせていただけました。本当にありがとうございました!
当日流された映像を下記に貼り付けておきます。
Richard Divain
SURGEON
DEADMAU5
Charles Cohen
約一時間ほどワークショップを実施した後に15分ほど休憩を挟んでライブセッションが始まりました。今回は12名の方に参加いただけ、おかげさまで大変盛況となりました。
一人約10~15分ほど演奏いただいた後に簡単に説明していただき、その後皆さんに質問をしていただくといった形で進行しました。初めはゆるくやろうとしてましたが皆さんかなり真剣に入り込んでいただけて、特に中盤~後半はライブ、ディスカッションともにかなり熱を帯びた演奏、トークが交わされていました。
そんな当日の様子を簡単に紹介したいと思います↓
ライブの順番は当日梅田ロフト店のツイッターで配信。ライブの順番といった明記がありませんでしたので分かりにくかったと思います、、すみません。。
石井氏 ライブレポート
トップバッターは私がやろうと思っていましたが、石井氏の音出し確認が最後になりましたので、その流れで石井氏にトップバッターを務めていただきました。
石井氏は今回初ライブとのことでしたがRoland AIRA MODULARを中心としたRoland愛を強く感じるセットでいい感じの音を出されてました!
KGUCHI ライブレポート
次に私も演奏させていただきました。シンセの上音はSynthesis Technology E350をLFO等でモーフィングさせつつElektron Analog Fourのリバーブ、ディレイを掛けて、Erica Synths Pico SeqとIntellijel Designs uScale v2でフレーズを作ったものを展開し、リズムはFolktek Matterを中心に作りました。
かなり眉間にしわを寄せて難しそうな顔をしていますが、そんなに難しいことはしてません、、
徳田氏 ライブレポート
前回のワークショップも参加いただいた徳田氏ですが、最近ライブを始められました。
音数が少なくシンプルですがグルーヴのあるライブを展開されています。使用されているモジュールもQu-bit ElectronixのChord、RhythmやHexinverterのドラムモジュールなど個性的なセットで、仕事柄もあってDIYでモジュールを作って使用されることが多いそうです。
田代氏 ライブレポート
今回初参加の田代氏ですが、大阪芸大出身でRoute09氏の後輩の方とのことです。カセットテープに仕込んだ音をMutable Instruments Cloudsをメインにシンプルな構成のモジュール、エフェクターで展開を付けてました。
非常にシンプルな構成ですがカセットテープの質感とCloudsのグラニュラー、BOSS RV6のリバーブ等が絶妙にマッチしていてかなりいい雰囲気を作ってます。
MAEDA ライブレポート
MAEDAさんは半年ほど前にモジュラーシンセに手を出されてその後毎月クラブイベントでライブをされています。
Mutable Instrumentsを中心としたモジュール構成とKORG volcaシリーズを組み合わせたセットでAndrew Weatherallのようなビートの効いたテクノを鳴らされていました。
Hirotoshi Hamakawa ライブレポート
今回初参加のHirotoshi Hamakawaさんですが、ラップトップとAKAIのMIDIコントローラーでアンビエントからテクノまでいい感じのトラックを演奏されていました。
最近アルバムをリリースされたとのことですので、気になられた方はぜひチェックしてみてください^^
上野氏 ライブレポート
上野氏は前回飛び入りでライブに参加いただけましたが今回もお願いしたところ快く参加いただけ、非常に良い感じのテクノを演奏いただきました。いつもありがとうございます!
DoepferのVCO、フィルター、ADSR等基本的なモジュールをベースにBeatstep Proで全体をコントロールされています。特にBeatstep Proがランダムに色々できるので、ライブ中にビート、フレーズを入力したり、ステップを変えてみたり、ビートを抜き差ししたりして展開を付けているそうです。
PP triger ライブレポート
PP trigerさんはMutable Instrumentsを主体としたモジュール構成にラップトップでシーケンスをコントロールする独特な演奏スタイルでライブ活動も精力的にされています。
音もドープなテクノでいい感じでした!
カワノヤスノリ ライブレポート
カワノヤスノリさんはバンドでギターを演奏されてますが最近機材でのライブを始められ、イベントで演奏していただいた際に非常に良いライブをされていましたので今回もお願いをして出演いただきました。
Elektron Analog Four、Analog RYTM、ROLAND TB-03を使用してライブされていましたが、非常に丁寧に音を作り込んでいる印象で綺麗なテクノを展開されていました。
特にキックの音が非常に柔らかくいい音を出してましたので訪ねてみたところ、Analog RYTMの最近アップデートされたキックの音色に「シルク」というパッチか追加されており、今回はそれを使用したとのことでした。勉強になります。。
Route09 ライブレポート
前回もワークショップに参加いただいたYuki Otuka氏に今回はRoute09名義でライブをしていただきました。Bastl Instruments RUMBURAKを駆使したモジュラーならではの生っぽくもグルーヴのある素晴らしいライブを披露していただけました。
ご本人も話されてましたが、RUMBURAKはリズム主体のモジュール構成になっており、オシレーターらしいオシレーターがついておらずフィルターを発信させたり、キック音源をベース音に使ったりすることで上物を構成する必要がある等決して万能なセットではないため、限られた機能の中で様々な曲の表情を表現していることで、非常に生っぽくも独特な質感のある素晴らしい内容になっていたと感じました。
リバーブ等のエフェクトが一切組み込まれていないことをRoute09さんに訪ねたところ、ホワイトノイズを混ぜることでリバーブ的な空間の広がりを表現していたとのことで、非常に目から鱗が落ちるような気持ちになりました。本当に勉強になります。。
909state ライブレポート
前回もライブとトークで参加いただいた909stateさんですが、モジュラーシンセについていつも的確なアドバイスをいただいてまして大変お世話になっております。。今回も非常に動きのある強靭なグルーヴのテクノを展開されており非常に素晴らしいライブでした!
ALM Busy Dinky's Taiko、Audio Damage Neuron、Jomox ModBass09、Tiptop Audio CP909等のリズムモジュールにRebel Technology Stoicheia等のユークリッドシーケンサーでトリガーすることで非常に柔軟で多彩なリズムを構築されていました。
またErica Synths Pico Drumsも12bitならではのローファイ感がモジュラーのリズムに丁度なじむとのことで私も購入しましたがめちゃめちゃ良かったですので上記のモジュールと合わせてぜひチェックしてみてください!
Shinpal ライブレポート
最後に本日ワークショップの講師を務めていただいたShinpalさんにライブをしていただきました。最近のShinpalさんのライブはビートがしっかりとした印象のプレイが多かったですが、今日はMutable Instruments Cloudsを駆使した非常に気持ちの良いアンビエントセットでした。
始めてイベントでShinpalさんのライブを見た時のプレイを思い出します。。
というわけでイベントは予想以上に多くの方にお越しいただけお陰様で大盛況となりました。
イベントにお越しいただいた皆様本当にありがとうございました!
Shinpalさんと初めて出会った時に、大阪でももっとこういった音楽や機材を楽しむ場ができたらいいですね~と話をしており、それなら僕らで楽しみたい人や興味があるけどどうやったらいいか分からない、、といった人にきっかけを提供できるようなことをやりましょうよ!とお互い色んな話をしながら1年が経ちましたが、ようやく今回のようなイベントを開催することができ、皆様には本当に感謝の気持ちしかありません。。
これからも皆様に楽しんでいただけることを色々と企画していきたいと思っていますので、面白そうだなーと思っていただけた方はぜひお気軽に遊びにきていただければうれしいです。
それではレポートは以上になります。最後まで読んでいただいてありがとうございました!
梅田ロフト店デジタル担当 阪口(さかぐち)
DJ歴20年、現在も現役DJで活動をしているDJ専門スタッフの阪口です。
今までクラブイベントや野外イベントでDJ、バンドのトラックメイカー、オーガナイザー等々色々と活動してきましたので、DJに関する事なら何でもご相談下さい。