こんにちはサカウエです。昨年Bluetooth対応のMIDIキーボード Xkey Air がクラウドファンディング「indiegogo」で公開中!という記事で紹介したCME(シーエムイー)社のブルートゥース対応MIDIキーボード「Xkey Air」が国内でも近日中に、正式にディリゲントさんから発売されることになりました。
Jordan Rudess氏のデモPV。わかりやすいシチュエーションですね~
Xkey Airにはポータブル(25鍵)とスタジオ(37鍵)がラインナップされていますが、まずは37鍵盤をチェック!
Xkey Airは標準鍵盤を採用しているので、特にキーボーディストには使いやすいMIDIキーボードだと思います。ミニ鍵盤の「iRigKEYS MINI」と比べるとサイズが良くわかると思います。
25鍵モデルはこんな感じ
重量は890g(25鍵盤モデルは610g)軽すぎず安定感がある印象です。
AppleはOS 10.10 Yosemite、iOS8より MIDI over Bluetooth LE(Low Energy)=BLE-MIDI に対応しており、このXkey AirもこのBLE-MIDI経由でワイヤレスでMacやiPadなどに接続することが可能になっています。(USBケーブル接続も可能)
対応デバイスはBluetooth 4.0に対応していることが条件です。モデルによって制限があるので少々注意が必要です。
たとえば2010年iMacの場合、OSが10.10 YosemiteであってもBLE-MIDIには対応していないので使用することができません。Windows 7, 8 、 10は現在は非対応ですが、将来的に対応する予定とのことです。
5/2追記
Bluetooth Low Energy 規格に対応していないコンピュータの場合は、後述の アダプター「Bluetooth Low Enargy MIDI USB adapter」を使用することでXkey Air を使用可能となります。
Mac とペアリング
まずはiMac(OS10.10.5)とiOSデバイス(iPad OS9.3)と接続してみました。Windowsは将来的にXkey Air専用Bluetoothデバイスがリリースされ正式に対応となるとのことです。
まずはiMacとペアリングですが、システム環境設定のBluetoothではなく、「アプリケーション>ユーティリティー」内にある「Audio MIDI設定」で行います。OS10.10以降はこのAudio MIDI設定内に「Bluetooth」という項目が現れるようになっています。Xkey Airの電源をオンにしてMac側の「Bluetooth」をダブルクリックします。
ウインドウが開き、デバイススキャンが始まりますので、Xkey Air をチェック。
パソコンがBLE-MIDI非対応の場合、ここでアラートが出ます。
ここで現れる「Xkey Air 37 BLE」に「接続」を押し(上図の黄枠)、Xkey Air の本体の赤色インジケーターが点灯すればこれでペアリングが完了です。あとはアプリを立ち上げれば通常のMIDIデバイス同様に Xkey Air を使って打ち込みや演奏が可能です。
iPadとペアリング
iPadやiPhone等のデバイスとのペアリングですが、iOSの設定で行うのではなく、各アプリ側で設定することになります。Garagebandで使用する場合は、アプリ起動後、設定>Bluetooth MIDIデバイスを選択します。
Xkey Air 37 BLE が現れるので接続を押します。これでオッケー。
各種コントローラー
キーボード左サイドには各種コントローラー・スイッチが装備されています。上から順に
- OCTAVE +:オクターブプラス
- OCTAV -:オクターブマイナス ※プラス・マイナス同時押しでリセット
- MODULATION:モジュレーション(感圧式)
- PITCH BEND +:ピッチベンドプラス(感圧式)
- PITCH BEND -:ピッチベンドマイナス(感圧式)
- SUSTAIN:サスティンボタン
となっております。モジュレーションとベンドに関しては感圧式のため、それぞれの効果の深さをコントロール可能です。
Bluetooth Low Enargy MIDI USB アダプター「WIDI BUD」
5/2追記:Bluetooth Low Energy 規格に対応していないコンピュータと Xkey Air の利用を可能にするアダプター「Bluetooth Low Enargy MIDI USB adapter」が発売されます。
WIDI BUDとXkey Airの接続はとても簡単 2ステップ!
ステップ1
WIDI BUDをコンピュータのUSBポートに接続。
ステップ2
後はXkeyAirをプレイするだけ!
特徴
- MIDI コンパチブル
- Bluetooth Low Energy非対応のコンピュータにXkeyAirを接続。
- USB コンパチブル
- USB2.0、3.0 そして 4.0にプラグ&プレイ対応。ドライバは一切不要です。
- マルチ・プラットフォーム
- MacやWindowsはもちろんのこと、Linux、Android、Chromebookにも対応。
- 低レイテンシーを実現
- ワイヤレスのレイテンシーを感じさせません。
- 省電力仕様
- バッテリーの消耗を極限まで抑えました。
- カスタマイズ
- 専用の"WIDI Plus"アプリケーションを使えば、あらゆるセッティング可能になります。
仕様
互換情報
- Mac:Mac OS X
- Windows:XP SP3 / Vista / 7 / 8 / 10
- Chrome:ver 43.0以上
- Android:OS ver 4 以上
- サイズ:17 x 16 x 8 mm (W x D x H)
- 接続範囲:10m(最大)
専用iOSアプリ Xkey Plus
CMEからはXkey Airの各種設定を行うことができる「Xkey Plus」(Mac、iOS版)がリリースされています。これによってXkey Airのベロシティーカーブ、キーの感度、といった様々なパラメーターをカスタマイズすることができるようになっています。
接続情報も見えます。7.5ms~15msのレイテンシーと表示されていますね。
キー感度の設定画面
気になるレイテンシは?
とても気になるレイテンシーですが、GaragebandといったiOSアプリで試してみて、USB接続よりは若干の遅れがあるとはいえ、十分に実用レベルと感じました。もちろん上級者にとってはその「若干の遅れ」が非常に問題ではあるのも事実。しかしそもそもこうした鍵盤数の少ないMIDIキーボードでバリバリピアノ演奏するということはそんなに無いと思うので、ワイヤレスの利便性を考えればこれは許容範囲ではないかと感じました。
充電中のXkey Air フル充電後は10時間駆動!!
レイテンシーに関してはBluetoothの規格は日々進歩しており、Bluetooth規格の策定や、Bluetooth技術利用に対する認証を行う団体 Bluetooth Special Interest Group(SIG)の発表したロードマップでは、近々現在の2倍の速度が実現するとのこと。今後はMIDIだけでなく身の回りのものはどんどんとワイヤレス化していくのかもしれませんね。
というわけで、Bluetoothによるケーブルレスの接続の快適さと、安定感のあるタッチとフィーリングが心地よい Xkey Air ですが、国内の発売は近日開始予定とのことです。楽しみですね~
Xkey Air 対応デバイス
- iPhone and iPad ( iOS 8.x 以上)
- Mac ( Yosemite 以上)
- Android / phones 、 tablets (Android M devices ネイティブ対応)
※Bluetooth Low Energy 規格に対応していないコンピュータの場合は「Bluetooth Low Enargy MIDI USB adapter」を使用することでXkey Air を使用可能となります。
ショルダーキーボード用のアダプター「Xclip」も発売決定!※色はシルバーのみ
発売日
2016年2016年5月14日
販売価格
Xkey Air 25
(税込) ¥28,600 (税抜 ¥26,000)JAN コード:4534217606121
Xkey Air 37
(税込) ¥42,900 (税抜 ¥39,000)JAN コード: 4534217606138
WIDI BUD
(税込) ¥6,600 (税抜 ¥6,000)JANコード:4534217606152
Xclip(Xkey シリーズにストラップの取り付けを可能にするアクセサリー)
(税込) ¥6,600 (税抜 ¥6,000)JAN コード: 4534217606145
USB接続バージョンはこちら(特価です!残り僅か)
LIVE9で試したところ特に問題は感じませんでいたが、Cubase8.5、DP8でリアルタイムレコーディング時には、入力したデータがすべて一箇所にまとまってしまうという現象が起きました。原因は不明ですが現在メーカー側でも検証中ですので、情報が入り次第お伝えします(2016/4/20時点)。