お手入れ忘れるべからず、コンペ忘れるべからず
こんにちは!杉浦です!
本日は、ユーフォニウムの大変便利なのに
忘れられがちなコンペの修理についてご紹介します!
ユーフォの過去記事はこちら☟☟☟
秋はチャンス!大型楽器の管内洗浄
久しぶりに演奏したいユーフォニウム
お客様は、しばらく寝かせておいた楽器を
久しぶりに吹きたい!とのことで
メンテナンスにお預けいただきました。
眠っていただけなら良かったのですが…
修理せざるを得ない状況がこちら☟☟☟
ピストンを押しても全く動きません!
かろうじて3番ピストンは少し動きましたが
演奏はできない状況です。
4番ピストンに至ってはストッパーを外しても
上がってきません。
抜差管も抜けない程カチコチでした。
演奏が出来る状態に戻しましょう!
抜差管の固着外し開始!
まずはこちら☟☟☟
抜けました~!
内側には汚れが溜まっていますね。
汚れが固まって抜けなかったようです。
若干苦戦したのは1~3番抜差管でした。
あまりにも固着が頑丈だと
パーツ交換をご提案することもあります。
こまめなお手入れでキレイを保ちたいですね。
固着外し 前編・後編
さて、固着外しはこれで終わりかと思いきや
まだ抜差管が残っているんです!
コンペ忘れるべからず
表面(構えた時に前に向く面)だけではなく
実は裏面には主管以外に抜差管があるんです。
それがこのピストンの真後ろ
コンペンセイティングシステムです。
(搭載されていないモデルもあります)
コンペンセイティングシステムとは
コンペンセイティングシステム(通称:コンペ)とは
音程補正をするための管です。
ユーフォニウムは4番ピストンを使う音が
高くなりやすい楽器です。
それを克服するため、4番ピストンを押すと
自動的にピストン裏の管に息が入り
音程を補正してくれるんです。
音程を補正するために替え指を多用していると
パニックになりそうですが、コンペを使えば
普段と変わらない運指で演奏に集中しやすくなります。
まさにコンペ様様!
なのに抜差し出来ると知られていないのか?
忘れられやすく、他の管は抜けるけど
コンペだけ固着している楽器もよくあります。
この際、コンペの固着・更には内側の汚れを
しっかり落として完璧な状態にしましょう!
コンペ・ピストンの固着外し
コンペの抜差管も抜けました。
他程ではありませんが汚れが着いていました。
(真ん中の管は元々抜けません)
ピストンの固着外しも行いましたが
ここに一番汚れが溜まっていました。
全ての管が抜けたので丸洗いします!
洗浄後
中性洗剤による洗浄を行い
汚れやサビを可能な限り除去しました!
ピストンについていたパーツにも
汚れが溜まっていたので交換です。
パーツ交換を済ませて組み立て
動作の確認・修正を行い調整が完了しました!
ピストン・抜差管共に動くようになりました!
固着の大半は汚れによるもの。
日頃からここまでやる?というくらい
こまめにお手入れすることが、1番効果的な対策です。
そして、コンペの抜差管も忘れないで下さい!!
ご自身の楽器をチェックして
困ったことがあれば、ぜひ調整にお預けください!
今回の修理は
・抜差管固着外し×7か所
・ピストン固着外し×4ヶ所
・管内洗浄
・ウォーターキイコルク交換×2ヶ所
・ピストン消耗パーツ交換×4か所
です。
修理・調整代 | 税込31,900円(パーツ代・送料別) |
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お預かりに際して
調整にお預けいただく際は、以下項目のご協力をお願いします。
付属品の持ち帰り
修理に必要ない付属品(楽譜・チューナー等)は
基本的に、全てお持ち帰り頂いております。
詳しくは、受付スタッフにお尋ね下さい。
外観チェック
受付時、表面の拭き上げをお願いをする場合があります。
洗浄が可能です
金管楽器・金属製管体の楽器は、洗浄が可能です。
洗浄をご希望の場合は、受付スタッフにお伝え下さい。
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中高6年間をトランペットとコルネットの二刀流で部活漬けの毎日を過ごしてきました!全国の皆様からのご依頼、心よりお待ちしております!