アトリエ・コクーンの弦楽器工房日記vol.7「41.5㎝ヴィオラご紹介」

みなさま、こんにちは!弦楽器修理担当の藤村です。島村楽器さいたま新都心店では弦楽器工房を併設しています。弦楽器(ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの本体と弓、コントラバスは弓のみ)の修理を承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ!
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ヴァイオリンより少し大きく、やや低音域のヴィオラ。ヴァイオリンの曲もチェロの曲も演奏できて、あたたかく心地よい低音が魅力的です。今回の工房日記ではボディサイズ41.5cmのヴィオラをご紹介いたします。ヴィオラはサイズによって音色や響きの世界観が変わっていきます。ご興味ありましたらぜひ店頭にて試奏してみてください!

メーカー 税込販売価格 コメント
Ron Fletcher ¥990,000- 当社ニューヨーク買付品。長らくプロ奏者が愛用していた、オールド楽器のような響きの逸品です。1994年製。

【Ron Fletcherご紹介】
アメリカの名店ウーリッツァに工房長として招聘され、名器のコピー製作で20世紀をリードしたイタリア人製作家フェルナンド・サッコーニ(名器ストラディバリウスの研究者として著名)。ロン・フレッチャー氏はそのサッコーニの最も才能ある弟子としてストラディヴァリなどの名器再現に活躍しました。

サイズ感を見てみます。↓左画像はボディレングス(ネック部を除く本体の長さ)39.5㎝のヴィオラで、右が今回ご紹介のヴィオラ41.5㎝です。
濃いレッドブラウンのニスのためシュッと見えるかもしれませんが、ボディの厚み・膨らみ、全てが大きくなります。お手にしてみると迫力のサイズ感です!ご参考までに、演奏時に気になる箇所の寸法をざっくりと比べて記します。

ボディ 上幅 中幅 下幅 横板+表裏板の高さ あご付近の高さ
右41.5㎝ 21.2㎝ 14.1㎝ 24.8㎝ 約4.9㎝ 約7.1㎝
左39.5㎝ 18.5㎝ 12.8㎝ 23㎝ 約4.4㎝ 約6.7㎝

1994年製のこの楽器は表板・裏板にそれぞれredwood,cottonwoodを使用した前衛的な作品でもあります。音の一つ一つに重厚感を感じるチェロ寄りのサウンドです。また長い間ニューヨークのプロ奏者が愛用していたこともありオールドヴィオラのような柔らかく立体的な響きを備えています。大きめのボディから生まれる深く豊かな響きを存分にご堪能いただけますよ!!

最後までお読みいただきありがとうございます、いかがでしたか?試奏などのお問い合わせはお気軽にどうぞ!それではまた、次回工房日記をよろしくお願いいたします。さようなら!

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この記事を書いたスタッフ

コクーンシティさいたま新都心店藤村

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