ペグ交換でウクレレのチューニングをアップグレードしてみませんか??
こんにちは!
バイクの修理、で終わらせるはずが気が付けばカスタムになっている坪井です。
お客様の中にも手を入れるなら元より良くしたい...!と言う思考の方が多いのではないでしょうか?
特に楽器を演奏される方はオリジナリティーや演奏性が大切ですからね!
見た目や機能がアップすれば、より愛着も沸いて演奏もしやすくなるので練習も捗ります。
ちょうど私が担当をさせて頂いた修理の中にも、是非紹介させて頂きたい修理がありました!
それはウクレレのペグ交換!です!
ウクレレは摩擦力とペグの中を通るネジのみのシンプルな方法でチューニングをしている場合も珍しくありません。
ペグに巻き付ける張力が強まれば、ペグが張力に負けて引き戻されてなかなかチューニングが安定しません。
そのため、1曲演奏する度にチューニングが必要...なんてことも多い楽器です。
ではどんなペグに交換をすると解消されるのでしょうか?
今回はチューニングの安定性を向上したい、とのご要望を受けてギヤペグと呼ばれるものに交換をさせて頂きました!
名前の通りギヤ(歯車)が搭載されたペグになります。
ギターやベースでは一般的なペグですが、重量が軽いウクレレではギヤペグを取り付けると
ヘッド側に重りを付けている状態になってしまい、楽器の重量がヘッド側に寄ってしまう現象が起こりやすかったのです。
その結果、楽器がヘッド側に傾いて演奏しにくい!という状態に。
しかしそれはあくまでも昔の話で、現代ではギヤペグも重量が軽く作れるようになりました。
ギヤペグに交換することにデメリットはございません!
早速、作業に取り掛かります!
まずは交換するペグのご紹介!
分かりやすくギヤが丸見えのタイプ!非常にメカメカしてます。
このペグはギヤの溝が14個あり、元のペグより14倍細かくチューニングができるペグです。
まずは元のついていたペグを外して、交換するギヤペグとヘッドの相性を確認します。
確認してみると弦を巻き付ける棒(ポスト)が通る道を確保してくれるブッシュが、今のままでは大きくて入らないようです。
穴が小さいので刃が付いた丸い棒(リーマー)で広げていきます。
グリグリ...
上から押し込んだらガッチリと固定されそうなところまで広げました!
4つの穴全て同じ加工をして...
ブッシュが取り付けられました!
次はヘッドの後ろから取り付け位置を吟味して、いい感じの棒(目打ち)で...
ペグの固定をするビスの位置に印をつけます!
ビスの下穴を開けるために、ビスの埋まる長さを測ります。
ビスが埋まる長さは6mmでしたので、ドリルビットへ6mmの位置に目印をつけて
(下穴はビスの太さよりも細いもので開けます)
やってやりました。
位置もぴったり!下穴の角度や長さも問題無し!
このままビスを取り付けるとビスのネジ山が木材を巻き上げてヘッドに傷がついてしまう可能性があります。
これで
こう!
ビスの太さより気持ち大きめにさらうことで、バキバキと木部を壊す心配が無くなりました。
面取りと言う作業ですが、厚く塗装されている箇所にビスを打つ場合は特にやった方が良い作業になります。
塗膜がパキッとひび割れることを防いでくれます。
無事に取り付けられました!
またペグ交換の作業では弦を外す必要があるので、弦交換も併せて行います。
私はせっかく弦を外すなら弦を張っている時に掃除できない箇所もこの時に掃除してしまいます。
フレット周りの錆取り。気持ちいい位取れます。
固着した指板の汚れとフレットの汚れを慎重に削って...
完成です!ピカピカ!達成感!
チューニングもぴったりと合うようになり、効果抜群です!
この作業を1時間程で完了できました。(個体により変動します)
ご自身で作業をするのもより愛着が沸いて構造も学べるのでお勧めですが、
工具、場所、時間を揃えるのはなかなか厳しいですよね。
そんな時こそ!我々にお任せいただければ幸いです。
ご予算に合わせてご一緒にギヤペグの選定をすることも可能ですし、気持ちよくお使い頂けるよう併せてクリーニングもいたします。
ご来店お待ちしております!
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部屋の掃除もブーツ磨きもこだわると止まらないタイプ。部屋の掃除は毎日継続中です。こだわりのリペアをあなたの楽器に!