消音ヘッド+消音シンバル試してみました!

ドラマーの自宅練習にまつわる悩みのタネである音量の問題…。
これまでも各社さまざまな工夫を凝らしたアイテムが発売されており、こちらでも色々とご紹介、ご提案してまいりました。
今回ご紹介するメッシュヘッドと消音シンバル「EVANS dB One」は、これらの進化形と言っても過言ではないアイテムでした。
早速ご紹介いたしましょう。
EVANS dB One

「EVANS dB One」は、メッシュヘッドと消音シンバルからなる音量低減アイテムです。
それぞれを細かく見ていきましょう。
メッシュヘッド

こちらが「dB One」のメッシュヘッド。

アコースティックドラムセットの打面ヘッドを張り替えて演奏します。
約80%の音量低減効果があり、演奏中でも周囲で会話できる程度の消音効果があります。
これにより、ご自宅でのドラム練習を可能にする効果が期待できます。
スネアドラム用ヘッド

メッシュヘッドとプラスティックフィルムの2層構造。

プラスティックフィルムは通常のドラムヘッドと同様の素材で、これにスリット加工を施してあります。

これにより、ショット時にメッシュとフィルムが当たることでスナッピーサウンドを再現。
繊細なショットにも反応の良い、快適な演奏感が楽しめます。
13”と14”の2種類がラインナップされています。
タム・フロアタムヘッド

メッシュヘッド打面中央には厚手のドット。

裏面にはスポンジ状のミュート材が貼り付けてあります。
これらの効果で、消音効果は十分得ながら、輪郭のある打音と自然なリバウンド感を再現しています。
タム用は10”~18”がラインナップされています。
バスドラムヘッド

バスドラムもメッシュヘッドにドットとスポンジミュート装着。
程よい打音はもちろん、快適な打感はこれまでのメッシュヘッドの常識を覆すものでした。
18”~24”がラインナップされています。
シンバル

無数の小さな穴をEVANS独自の方法で配置した「dB One」シンバル。

一般的なシンバルから80%の音量低減を実現したステンレス製のシンバルです。
ハイハット

トップとボトムでウェイトが違い、より快適な演奏感が楽しめます。
(写真←左がトップ、→右がボトム)
クラッシュ、ライド

精悍な黒い仕上げによるルックスも◎ですね。
試してみました
まず打感の良さに驚愕です。
これまでのメッシュヘッドは、消音性能には優れるものの打感がやや柔らかく感じられ、演奏感という点では通常のドラムヘッドには及ばない面があったのも事実です。
ドラマーの皆様はこれらを解消するために2重構造のメッシュヘッドを使用したり、打点に当たるようシェル内に毛布等を設置するなどの工夫を行ってこられたかと思います。
しかしこの「dB One」メッシュヘッドはこれらを解消し、快適な打音と打感を実現した、消音メッシュヘッドの進化形と言えるものでしょう。
合わせてデザインされた「dB One」消音シンバルとの組み合わせで、アコースティックドラムセットが消音ドラムセットに変身します。
楽しい自宅練習の選択肢が増えました!
トリガー使用も問題ありませんでした

トリガーの使用も検証してみましたが特に問題はありませんでした。
「EVANS dB One」の生の打音を楽しむほかに、トリガー使用で音色の幅を楽しむのも良いでしょう!
ラインナップ詳細
「EVANS dB One」は、セット販売と単品販売が用意されています。
セット構成、サイズバリエーション詳細はMyDrums「EVANS dB One」紹介記事もご覧ください。
予約ページにも飛べます。
なお、当記事で使用しているセットは…
| ブランド | EVANS |
|---|---|
| 型名 | ECPPB-DB1-R |
| 定価 | ¥88,000(税込) |
| 販売価格 | ¥70,400(税込) |
| JAN | 0019954366452 |
| 発売日 | 2022年9月予定 |
| セット内容 | 14Hihats,16Crash,18 Crash, 20Ride,Bag 10″ 12″ 16″ dB One Tom Batter 14″ dB One Snare Batter 22″ dB One Bass Batter |

この記事を書いた人
札幌パルコ店 鳥塚

テレビで見たドラムに心を奪われてドラムを始め、バンド活動に明け暮れていたある日、何気なく訪れた楽器店で目にしたプロドラマーのドラムイベント(ドラムクリニック)に感銘を受け、楽器店員を志す。現在は札幌パルコ店勤務の傍ら、演奏活動も行う。
これまでに、米国のZildjianや大阪の旧SAKAEといった国内外のドラム/シンバル工場を訪問。長い演奏歴とスタッフ歴で培ったマニアックな知識は、島村楽器随一。
そして今では、世界中のドラマーの定番となったPROTECTIONracketのスネア&ダブルフットペダルケース「TZ3016」「TZ3015」の発案者。
偉大なドラマーを輩出し続ける北海道・札幌で、ドラムコーナーの灯を絶やさぬよう奮闘中。
MyDRUMS内で「トリヅカのマニアックドラム」を連載中!


