
憧れのDWを検証してみます

ペダル検証Part2となります。1回目は本当に多くのアクセスを頂き、ありがとうございます。引き続き、みなさんのペダル選びのお役にたてれば幸いです。
1回目はこちら↓
【徹底検証】ドラムペダル徹底検証 Part1 「Pearl」 NAMM2016新製品を発売前に早速レビュー! – 島村楽器ドラムブログ
さて今回は人気の海外ブランド「DW」のペダルをご紹介します。ペダルコーナーでも、赤いフロアプレートがひときわ目立ち、いつかはDWを手に入れたい、と思っているドラマーさんも多いことでしょう。もちろん、見た目以外にも気になる機構が満載です。
プロ・アマ問わず、多くのドラマーさんに支持され続けているDW。何を隠そうわたくしトリヅカもDWのペダルを長年使用しています。さてそれでは早速ご紹介してみましょう。
dw ( Drum Workshop )について

今やアメリカを代表するドラムメーカーと言っても過言ではないDW(Drum workshop)。その歴史は1972年に開講したドラムスクールに端を発します。
当初は教室の傍らドラム用品を製造していましたが、後にチェーンドライブのペダルの製造に乗り出し、それが成功することでDWの名は世界に轟くことになりました。ドラム本体の製造を始めるのはそれよりずっと後のことです。そしてその後の成長は言うまでもありません。
DWにとってドラムペダルは、ドラムセットの一部分というだけでなく、DWの歴史そのものである大変重要なアイテムと言えるでしょう。
DW-9000


現在、通常ラインナップのチェーンドライブのペダルのなかでは、最上級グレードと言っても過言ではないDWの9000シリーズ。カム形状が可変式となっており、真円から偏芯まで、チューニングキーで無段階に調節可能です。

また、「フリーフローティングローター」という機構は、一般的には固定されている「ビーターを支えている部品」「チェーンスプロケット」と、それらを保持している「横シャフト」が分離して可動し、滑らかなアクションを実現しています。
(紹介するのは2012年モデルチェンジ後のモデルです)
やっぱり9000!有無を言わさぬモデル

- 踏み込みの圧倒的な滑らかさ、スムーズさは別格。心地よくフットボードが沈んでいき、戻りもスムーズな感触は他のモデルの追随を許さない。
- DWならではの低音の太さ、明瞭なアタック感で、大音量のアンサンブルでも十分存在感を発揮できる。特に低音の量感は特筆もの。
- ダイナミクスの表現力に優れている。フットワークへの追随性に優れており、音楽的な表現力を感じる。
- チェーンを受けているカム形状が可変式になっており、偏芯カム~真円カムが無断階で調整可能。フットボード、ビーターの角度は独立して調節可能。
- 踏み心地の軽さ、豊富ながら扱いやすい調節機能、音量、音色の表現力の多彩さから、ジャンル問わずおすすめ。
- フットボードの角度が急に感じる場合は、ロングボードタイプもおすすめ。
DW-5000A DELTA4


(シングルペダルはケース別売、ツインペダルは専用キャリングケース付属)
冒頭にも記しましたように「DW」がドラムメーカーとして大成するきっかけとなったチェーンドライブペダルがこの「5000」シリーズ。幾多のモデルチェンジは経ていますが、「5000」の名はそのまま今も受け継いでいます。
オーソドックスな真円カムの「ターボ」と、カムの軸を中心からずらした偏芯カムの「アクセラレーター」タイプの2モデルをラインナップ。

今回とりあげた、偏芯タイプのアクセラレーター
現行モデルの「DELTA4」では、バスドラムに固定する部分が可動式の3点止めクランプを採用し、カカト部の浮きを防ぎます。
また、赤いフロアプレートの裏面がゴム張りとなりすべりを防ぎます。
さらに、スプリングの付け根(下)がペダルの動きにより回転するデュアルベアリング・スプリングロッカーにより、戻り感のスムーズさが得られます。
これぞDW、伝統の逸品。

- 9000同様、DWならではの太い低音と明瞭なアタック感が楽しめる。
- 偏芯カムにより踏み込んでいった時にビーターがスピードアップする構造のため、踏み込んでいく時に軽さを感じる。
- 偏芯カムながら不自然なクセのある動きではなく、他ペダルからスイッチしたときも違和感は感じにくい。
- 踏み込んでいった時は踏み応えも感じられ、しっかり踏み込みたいスタイルの方にはベストマッチ。
- 踏みこんだ時に脚にかかるテンション感と、音量の大きさが相まって大変パワフルな印象のペダル。
- 音色を揃えやすく、ロック、POPS系中心におすすめ。
ペダル徹底検証 あとがき
DWの代表機種2台、いかがでしたでしょうか。
過去には、海外ブランドであるための価格の高さや、耐久性の面や補修パーツの入手しにくさなどによる扱いにくさがクローズアップされがちでした。しかし、現在ではそれらも解消されつつあり、初めてのペダルとしても安心して入手できるようになりました。特に、保証体制が整備されてきたのは、安心できる点です。(保証対象は正規輸入品のみ、条件等は要確認)
踏み心地とサウンド、ともに特徴ある2機種ですが、特に音量の大きさと低音の太さが印象的で、ペダルも楽器であることを改めて実感させられました。
初めてペダルを選ぶ方はもちろん、フットワークを向上させたいとお考えの方も、ぜひこれらも選択肢のひとつに加えていただきたいと思います。ペダル徹底検証はまだまだ続きます!
この記事を書いた人
札幌パルコ店 ドラム担当 鳥塚
ドラマーさんのお悩み解決のため毎日元気に営業中!
ドラム情報アカウント、@tomtom_toriduka の中の人、愛用ペダルはDW-5000AHです。


この記事を書いた人のお店
