今年の夏、近隣対策用の防振マット「PEDAL ISOLATOR」が密かに発売となりましたが、この度触ってみる機会がありましたのでレビューしていきたいと思います。
Pearl PEDAL ISOLATOR MAT-AFP/2(ツインペダル用)
あくまで用途としてはアコースティックドラム向けの商品ですが、電子ドラムでの使用が適しているのか非常に気になるところ。
e/MERGEのために開発されたもので、結果として様々なエレドラやアコースティックドラムにも流用できる商品です。(2022年6月修正)
今回はツインペダル用のみしかご用意できませんでしたのでこちらで検証していきたいと思います。
目次
MAT-AFP/2
約27mmの表面がやや柔らかい素材で、裏はビート板のようなやや弾力のあるポリエチレン素材が合わさったものがベースとなっており、底面には振動の低減と音質改善のために開発されたゴム製のリング「レゾリング」を装備。
防振は勿論ですが、レゾリングにより床面のグリップ力も上がり演奏時のズレも軽減。
単純かつ効率的な仕様となっております!
汚れたら取り外し水洗いすることも可能。
表面はマジックテープのメスになっており、ペダル底面にオスを貼り付けることにより、がっちりとホールドできるような仕組みです。
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各種電子ドラムでの使用は可能なのか?
実はこちらの商品、説明文にも電子ドラムでの使用について冒頭で触れられているんですが、明らかにペダル下部にしかマットが無いため、本当に使えるのか微妙なところです・・・
という事でそんな疑問を解決するべく試してみました。
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Roland KT-10の場合
Rolandの人気モデル「TD-17シリーズ」「TD-25シリーズ」さらに新商品であるTD-07に付属している定番キックパッドで試しました。
その前に、こちらはRolandのノイズイーター「NE-10」を付けた場合。
やはり専用とあって、安定感は抜群です。
こちらはペダルからKD-10のパッド部分までしっかりとカバーしており、しっかりと固定すればパッドのズレなどの心配もありません。
こちらがペダルアイソレーターの場合。
やはりペダル部分のみの為、このままではKD-10が宙に浮いている状態となりそのままでの使用は不可能です。
解決方法としては約3cmの高さの板やゴムなどを設置する必要があります。
代用でHH側のパッドを使用していますが、このように高さを合わせることで使用可能となります。
しかしマット自体が柔らかいため、継ぎ目の部分がぐらついてかなり揺れます。
HH側はHHコントローラーでもしっかりと固定できますが、正直KD-10を搭載したRolandの電子ドラムには適していません。
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Roland KD-120BKの場合
Rolandの更に上位機種「TD-50シリーズ」の一部で使用されているTD-120BKで試してみました。
こちらはパッドに加えバスドラムのスパーのような足が4か所設置されており、本商品でパッド全体をカバーすることはほぼ不可能です。
パッドの高さに合わせるのに約3個のレゾリングが必要です。(こんな使い方はしませんが笑)
構造上、スパーの長さが足りないため打面が後ろ側にやや傾く形となり、ヘッドの角度の調整も難しくペダルアイソレーターの使用は正直現実的ではありませんでした。
上位機種「KD-140シリーズ」も同様にそのままでの使用は難しいと思われます。
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ATV xD-K13の場合
こちらはATVのコストパフォーマンスモデル「EXS-3シリーズ」「EXS-5シリーズ」に付属しているキックパッドです。
こちらで試してみました。
こちらは元々2脚で、ペダルのクランプ受け部分も特に乗せる部分が無いため、取り付けても安定していました。
全て付属しているもので完結し、多少の揺れはありますが固定可能です。
HH側もきれいに収まり非常に見た目もスマートで良いです!
裏側もレゾリング1個でOK。
固定すれば動く心配もなくオススメの防振アイテムとして使用できます!
この下位モデルとなるEXS-1 MK-2のキックパッドでもしっかりと固定が可能でした。
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まとめ
使用に工夫がいる、または難しい機種もありましたので、使用できそうな電子ドラムの機種をまとめました。
※Roland、ATVのみ
Roland | VADシリーズ、TD-1DMK、バスドラムを使用したモデル |
---|---|
ATV | 全機種使用可 |
最後に
今回はアコースティックドラム向けの防振マットという事ですが、(e/MERGE向けに開発された防振マットが正しいです。2022年6月修正)、各種電子ドラムにも一部使用可能な新しい防振アイテムとして今後も期待できそうな面白い商品だったと思います。
もちろんアコースティックなドラムセットにそのまま移せますし、レゾリングなどをそのままスネアスタンドやバスドラムなどにセットし、アコースティックドラム用として、音質の改善やレコーディングで使用できるアイテムとしても使いまわすことができますし、今までRolandのノイズイーター一択だった電子ドラム用防振アイテムですが、価格的な面で大幅に予算が抑えられるという点は大きな利点ではないでしょうか。
電子ドラムといってもまだいろいろなメーカーの商品が存在しますので(肝心のPearl、e/MERGEで試せてません・・・)機会があればまた試してみたいと思います。
(e/MERGE向けに開発された防振マットなので、e/MERGEでの使用はもちろん可能です。2022年6月追記)
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Pearl(パール) MAT-AFP/2 Pedal Isolator 製品情報
ブランド | Pearl |
---|---|
型名 | MAT-AFP/2 |
定価 | (税抜)¥15,000(税込)¥16,500 |
販売価格 | (税抜)¥12,000(税込)¥13,200 |
JAN | 4549312089960 |
縦:約37.5cm、横:約29.5cm/約19cm、厚み:約2.7cm
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この記事を書いた人
福岡イムズ店 ドラム担当 坂田
吹奏楽、マーチング等のコンサートパーカッションからラテンパーカッション、ドラムセットのチューニングや奏法、ルーディメンツなど、打楽器に関する事はは全てお任せ下さい!ドラマーの皆様を全力でサポートします!
島村楽器 福岡イムズ店
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