こんにちは、島村楽器名古屋パルコ店の立浦です。
本日は、Teenage Engineeringから新たに登場したデジタルオーディオミキサー「EP-136 K.O. sidekick」についてご紹介させていただきます。



EP-136 K.O. sidekickは同社から発売されているEP-133 K.O.Ⅱ、EP-40のようなサンプラーと同系統のフォームファクターを持つミキサーで、コンパクトでキュートな見た目とは裏腹に、様々な入出力や機能・エフェクトを持つユニークなモデルです。

sidekickというのは日本語に訳すと相棒という意味になるそうですが、まさにTeenage Engineering EPシリーズの頼れるパートナー的なアイテムというわけですね。

実は私、昨年の9月に東京で行われたEP-40のお披露目イベントにお邪魔した時に一度このミキサーを拝見してまして、その時は、商品の詳細やそもそも発売するのかすら決まっていなかったようなのですが、ようやく正式発売となったようです。
本日は、そんなEP-136 K.O. sidekickについて、ひと足さきに国内代理店のメディアインテグレーション様より実機をお借りすることができましたので、そちらを使いつつ概要や機能を詳しくご紹介していきたいと思います。
動画でも実機レビュー実施中!
EPシリーズの世界観そのままに“ミキサー化”
まず見た瞬間に分かるのが、EPシリーズらしいコンパクトでポップなデザイン。
サイズは88×240×24mm、重量365gと非常に軽量で、デスクトップでもライブセットでも邪魔になりません。




特に EP-133 K.O. II やEP-40,EP-2350と並べたときの統一感はかなり気持ちいいですね。
また、その他のガジェット系シンセと合わせてもいい感じです。

さらにレゴブロック対応という遊び心も健在。
“見た目はおもちゃ、中身はガチ”というTeenage Engineeringらしさがしっかり出ています。
電池駆動・USB-Cからの給電に対応

そしてありがたいことに、本機種は他EPシリーズと同じく電池駆動(単4×2本)に対応!
電池駆動対応のミキサーって何気に少ないので、助かりますね!
本体上部のカバーを外すと電池入れがあり、またその下にはEP-136 K.O. sidekickの細かい設定にアクセスするROMボタンも。

このROMボタンからアクセスできる項目から、電池残量も確認することも可能です。
また、電池だけでなくUSB-Cからの給電にも対応しているので、お好みで使い分けると良いかと思います。
合計8in4out・USB入出力対応の本格ミキサー

このコンパクトさで、しっかり実用的なのがポイント。
CH1 / CH2(ステレオ or モノ / スプリット対応) に加えて、AUX入力、さらにUSBオーディオ入力の合計で8in 、出力もアナログ2out(メイン/ヘッドホン)とUSB出力2outの合計4outで構成。
USB-C経由でオーディオインターフェイスとしても動作するので、入力した音声をスマホやパソコンに録音したり、またスマホ・パソコン内の音をミキサーに出力することが可能です。


入力された音の強さを調整するGainや高音、中音、低音域を調整する3つのイコライザー(EQ)つまみ、そして最終的な音量を取り決めるvol.フェーダーが並んでいます。フェーダーの上下にはCUEというCH1/2の音をヘッドホンに送る際ボタン、そして、エフェクターの設定にアクセスするFXボタンも搭載されています。

この感圧式パッドや、ベンドバー(MODスティック)でエフェクトを操作できるなど、マシンライブにおいてより直感的な操作が可能です。

本体の画面がより高精細で細かい情報がより見やすくて良いですね!
クロスフェーダーこそないものの、なんだかDJミキサーみたいな配置ですね。
音質について
肝心のミキサーとしての音質も結構いい感じ!
どちらかというと気持ちマシンライブやクラブサウンド寄りかな?と思う本機種。
実機レビュー本編とは別に、手近にあった小型ミキサーを使って短い音質比較の動画を作成してみました。
※各ミキサーのエフェクトやコンプはOFF、EQはフラットに設定し、EP-136は電池駆動で収録しています。
実際に録音してみると、どれも非常にクオリティが高く「劇的な変化」とまではいきませんが、細かなニュアンスの違いが感じられます。参考程度ではありますが、ぜひ聴き比べてみてください。
GAIN/コンプ/サチュレーター


GAINつまみを回すとで各チャンネルのゲインレベルが調整でき、またGAINつまみプッシュするとコンプレッサーやサチュレーターの調整を行うことが可能です。
プッシュした先の画面でGAINつまみを時計回りに回すとCompressorが深くかかっていき、また、Select+GAINでサチュレーターのTYPEをA/B/Cと切り替えることができます。
AからCにいくごとにかかり具合が強くなり、またサチュレーターのかかり具合はコンプレッサーの数値と連動しているようです。

また、両チャンネルの“GAIN”を長押しすると、AUXレベルの調整ができます。
”SELECT”を押さえながら“GAIN”を押すと、±0.5dB刻みで数値を見ながらゲインレベルの調整ができ、またその画面で、”SELECT”を押さえながら“GAIN”を回すと、PANが調整できます。
コンパクトながら結構色々な調整が効くようです!

AUXには、Ch1/2にはEPシリーズやシンセやリズムマシンを繋ぎつつ、Teenage Engineeringの小型マイクEP-2350を繋いでみても面白いパフォーマンスが出来そうですね。
EQはキャラクターの異なる3つのモードを搭載

EQはHigh / Mid / Lowの3バンド。
さらにEQのモードが3種類も用意されています。

本体の画面にグラフィカルに表示されるのも分かりやすくて良いです!
STUDIO:正確でナチュラル
DJ:大胆に効く気持ちいいカーブ
PARAMETRIC:可変で攻めた音作り
EQのGain幅も最小で±6dB〜最大±24dBまでいけるので、 補正用途にも、攻撃的な音作りにも対応可能しています。
こちらも動画内で簡単に各EQモードのかかり方の違いをご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!
触って楽しいエフェクト

本機種には遊び心あふれるユニークななエフェクトが複数搭載されています!
現時点ではFILTER / DELAY / TAPE / LOOP / TREMOLO / SIRENの6つ。
FXボタンを押しながらMODスティックを左右に動かすとエフェクトを切り替えることが可能です。
ここはぜひ動画でもチェックしてみてください!
本体の感圧式ボタンとベンドバーを操作することにより、直感的なエフェクト操作が可能です。
エフェクト操作時に画面に表示されるアイコンも可愛らしくてGOOD!!

最大2つのエフェクトを設定することができ、
ch 1/2に個別にエフェクトを割り当てることも、2つのエフェクトを直列にかけることも可能。
ちなみにこのエフェクトはAUXやUSBからの音声や、ヘッドホンアウトプットからの出力には反映されないようでした。同梱されていた表に記載されていたブロックダイヤグラムを見てもFXはあくまでフェーダーの後を通るらしく、ch1/2およびメインアウトプットにかかるもののようですね。
そして各エフェクトとMODスティック、感圧パッドの役割は下記の通り

FILTER:
MODを右に傾けるとハイパスフィルター(HPF)/左でローパスフィルターLPFがかかります。
感圧式パッド押しこむとレゾナンス量が増幅されます。

DELAY:
MODを右に傾けるとディレイタイムが大きくなり、左で小さくなります。
感圧式パッド押し込むとDELAYが深くかかります。

TAPE:
MODを右に傾けると入力された音声が早送りで再生され、左に少し傾けるとゆっくり再生が止まり、さらに一番左に傾けると音声が逆再生されます。
感圧式パッドを押し込むと入力された音声が揺れる(ワウフラッター)効果が発生します。

LOOP:
MODを右に傾けるとループ間隔が大きくなり(最大で1/1)、左に傾けるごとに小さくなります(最小で1/128)
感圧式パッドを押し込むことで上記で指定したループが発動します。

TREMO:
MODを右に傾けるとトレモロの間隔大きくなり(最大で128)、左に傾けるごとに小さくなります(最小で4)
感圧式パッドを押し込むことで上記で指定したトレモロが発動します。

SIREN:
MODを右左に傾けるとLFOがかかります。
感圧式パッドを押すとサイレンの音が鳴り、さらに押し込むことでサイレンのピッチが上昇していきます。

さらに面白いのが、このボタンとベンドバーの動きは、最大2小節までの記録・再生(オートメーション)に対応しています。上記の画像の白い縦のバーが感圧式パッドのオートメーション量、ギザギザしたオレンジの線がMODスティックの動きを記憶したものです。
オートメーションをかけた状態で感圧式パッドやMODスティックをもう一度触ると、オートメーションが解除されます。
これはかなりライブパフォーマンス向けな機能ですね!
触っていても実に楽しいです🎵

DELAYなど、楽曲テンポに追従してエフェクトをかけたい時も、本機種には入力された音声に対し自動でBPMを検出してくれます。
また細かいBPMの調整は、つまみではできないのですが、代わりに”SELECT”を押さえながら“CUE”を押すとBPMとBPMのズレを見るフェーズメーターが表示され、その画面内でCUEボタンを複数回タップするとタップテンポ入力も可能です。
USB連携でDJソフトやDAWソフトにも対応

前述の通り、USB接続時は オーディオI/Fとして使用可能なので、たとえばスマホアプリ連携もOK 。例えば djay と組み合わせて外部ミキサーとして使うのも面白いです。

上記のようにdjay内のミキサー設定を外部、デッキ出力を各チャンネルを割り振ることで、EP-136 K.O. sidekickのEQやエフェクトを使ってDJプレイが楽しめます。
※現状ではクロスフェーダーの機能がEP-136にはないので、縦フェーダーで音量操作しながら切り替える形になります。ここはTeenage Engineeringでは恒例のアップデートに期待ですね!

さらにオーディオだけでなくモードを変更することでMIDIコントローラーとしても動作させることができちゃいます!
MIDIモードでは30種類以上のCCを出力可能。 Ableton Liveなどと組み合わせれば、かなり自由度の高いコントロールが可能です。

まとめ
EP-136 K.O. sidekickは単なるミキサーではなく、ライブパフォーマンスツール/ USBオーディオハブ /MIDIコントローラーを兼ねたハイブリッド機材という印象です。
Teenage Engineering EPシリーズユーザーはもちろんのこと、小規模なセットでマシンライブしたい人、触って楽しいミキサーが欲しい人に刺さりそうなミキサーですね!
チャンネル数重視のミキサーを求めるなら同社のTX-6やZOOMのLivetrak L-6などを選ぶという選択肢もあるかもしれませんが、 シンプルさや「触れていて楽しい」という直感的な操作感においては、本機は極めて強力な存在感を放つ一台といえます。
島村楽器対象店舗でも展示・販売を行いますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!
製品特徴
- 単4電池2本またはUSB-Cバスパワーで動作するポータブル2chミキサー/DJミキサー (モバイルデバイスからの電源供給のみでも動作可能
- iOS/Android/macOS/Windows対応 USB-Cオーディオインターフェースとしても動作 (8in/4out)
- 感圧式ボタンとベンドコントロール(MODスティック)を搭載した多彩なマルチエフェクト x 6種 (タップディレイ、テープ、ループ、トレモロ、フィルター、サイレン)
- デュアルチャンネルビートマッチ機能 (自動テンポ検出とCh.間のテンポ差異を表示)
- タップエフェクトシーケンサーTM︎ 機能 (テンポ同期のエフェクト用パラメーターロック)
- Djay / Recordboxなど、モバイル/PC両対応のDJソフトと連携
主な仕様
- 製品の仕様やデザイン、動作環境などは予告なく変更することがあります。
オーディオ入出力 (最大8in/4out)
● 2系統ステレオ入力(ステレオ/モノ/LRスプリット選択可):チャンネルストリップ付
ゲイン/3バンドEQ/FX/コンプレッサー/サチュレーター搭載
● 1系統ステレオAUX入力
→ “3つ目の入力”として活用可能
● USBオーディオインターフェイス / サウンドカード機能
→ お好みのDAWやフィールドレコーダーに直接録音可能
● 4系統ステレオ録音(PCへUSB接続時)
○ CH1
○ CH2
○ AUX
○ メインアウト
● ステレオヘッドホンアウト(CUEアウト) / 外部エフェクトへのセンドリターンとしても活用可
能(AUXにリターン)
コントロール / プロセッシング
● ゲイン、EQ、コンプレッサー、サチュレーターの専用エンコーダーを搭載
● EQはDJ、スタジオスタイルなど構成をカスタマイズ可能 (STUDIO/DJ/PARAMの3モード)
● ヘッドフォン用キュー出力および外部エフェクトへのセンド/リターン (AUXリターン経由)
内蔵エフェクト
● タップディレイ
● テープ (逆再生/早送り/テープストップ)
● ルーパー
● トレモロ
● フィルター
● サイレン
ビートマッチ / シーケンス機能
● デュアルチャンネル・ビートマッチ機能(1/2ch入力のテンポ自動検知とズレの表示)
● タップ・エフェクト・シーケンサーTMによるテンポ同期した
エフェクトのオートメーションが可能
ハードウェア仕様
● EPシリーズ互換フォームファクター → EP-133 / EP-1320 / EP-40 などと「標準レゴピン」で連結可能
● 電源:単4電池×2本 または USB-Cで動作
● 高解像度カスタムLCDカラースクリーン
● 感圧式FXパッド
● 高解像度FXベンダー(小型ピッチベンドのような機構)
● 高品質AD/DA (24bit/48kHz)
本体サイズ: 88x240x24mm パッケージサイズ:260x130x34mm
重量:365g 原産国:スペイン
発売日
2026年5月7日
販売価格・ご購入はこちら
- 価格は予告なく変更となる場合がございます。実際の販売価格はオンラインストアの表示価格および最寄りの店舗でご確認ください。
| 品名 | 販売価格 |
|---|---|
| 品名 JANコード:4533940373836 | ¥29,700(税込) |

この記事を書いた人

名古屋パルコ店 シンセサイザー / DTM / DJ 担当 立浦(たてうら)
シンセサイザー、DTM、DJ等デジタル機材の事ならお任せください!逆に子育ての事、教えて下さい!
「実機レビュー!立浦のコレええがね」連載中!




