クラリネットの調整 part1前準備・下処理編
今回はクラリネットの修理・調整についてご紹介します。
では早速!
調整に入る前に下処理・準備が必要です。
まずは、キィを全て外します。
おっと・・・・
キィの動きが悪い・・
何だか嫌な予感ーーーーー
ムムーーっ。出てきたぁぁぁぁぁーーー
やっと顔を出してくれた芯金さん・・
出たー!サビーーー!!
こちらの楽器はほぼ全ての芯金がサビていました(泣)
リペアマン泣かせですが、調整に入る前にかなりの時間を要する時もしばしば・・・・・Σ( ̄⊥ ̄lll)・・・・・
サビが酷いときは、芯金が顔を出すまでに一苦労します・・
こちらの楽器は何とか芯金は回りましたので救出できました!!
手に汗をかく方やオイルが切れている楽器は
キィにサビが出ている可能性があります。
ぶつけたり落としたりしていないのに
急にキィの動きが悪くなった等の症状が出ている楽器はサビを疑いましょう・・
次!こちらのポスト部分をご覧くださいー
こっこっこれはー!
緑色のヌメンとした物体が付着しています・・━━━━━━━∑(゜□゜*川━━━━━━━━!
これは緑青といいます。
緑青は、金属の胴成分が空気や水や塩分と反応し酸化されることで発生する青緑色のサビです。
クラリネットのキィやポストは大体は銀メッキが施されてますが、
古い楽器やでポスト等の銀メッキ部分が剥がれ気味の楽器であれば、
ポスト部分でも金属の中に含まれる微量の胴成分と反応して緑青は出てきます。
ここまでくるとキィの動きに影響が出ることは一目瞭然ですね^^;
サビと緑青のバブルパンチ!!
ん!ひっくるめて要はサビのオンパレード…
リペアマン泣かせです(笑)
次に!
穴の中のお掃除をします。
ほー!!
すごい汚れがとれました!
と思っている方?!
これは普通です(笑)
普通に使用していても穴の中はこんなに汚れています!!
でも普段は穴の中なんて見ないし見えないから気にしていないと思います・・
キィも邪魔で覗くことも出来ないし・・
もちろん、これだけ汚れが小さな穴に溜まると音にも影響します。
穴の中のお掃除をしただけでも音抜けがよくなったりします^^
そして悲しい事実。。。。。。。。
タンポの寿命も縮みます
はい!
やっとキィと管体の準備が整いました!
キィが曲がっていたりするものはキィを外していく工程で一緒に治していきます。
(ここまでくるのに一苦労だったーーー…(*´Д`)=з)
ここからは、一つ一つのタンポの合わせをします。
(こちらの楽器はこれから全てのタンポを交換します。)
そして一緒に締まるキィの連絡バランスを整えて調整します。
ここまでが全体的なざっくりした調整の流れです。
楽器によってキィの曲がりやタンポ交換、フェルトやコルク交換、管体の割れ修正等も行います。
今回は調整の前準備のお話しでした^^
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