ギターパーツ GOTOHペグの選び方
皆さまこんにちは。
ワールドカップ見ておりますでしょうか?我らが日本、グループリーグ突破しましたね~。
私は4年に1度だけサッカーファンになるような人間ですが、次のベルギー戦もしっかり応援しようと思います。
さて今回は工房でもよくご依頼頂くペグ交換修理に関連して、GOTOHペグの選び方についてお話しさせて頂こうと思います。
GOTOH=後藤
日本のメーカーですが、安定した品質と高性能から、近年は海外メーカーのギターにも数多く採用されております。以前、共通のビジネスパートナーを通じて、社長さんと食事をご一緒する機会があり、それ以来勝手に親近感もわいております(笑)
GOTOHペグは豊富なラインナップと選べるオプションが魅力なのですが、
逆に何を選んで良いのか途方にくれる・・・
という方もいらっしゃると思います。今回は順を追ってご説明しますので、参考にして頂ければ幸いです。
このギターで考えていきます。
①モデルを選ぶ
まずはどの品番のペグに交換するのかを選びます。カタログやホームページを見ながら基本は形が似ている物を選んでいきます。
このギターの場合、ロトマチックタイプで、斜め下にネジがあるタイプですので、「SG381」が良さそうですね。
サイズ表と現品を比べても問題なく取り付けられそうです。
※もしこの時点でそのまま取り付けられるモデルが無さそうな場合は、ギター側への加工が必要になる可能性がありますので、一度ご相談下さい。
②軸オプションを選ぶ
少し専門的な話になりますが、同じ品番の商品でも軸オプションを指定する事により、追加機能を持たせる事ができます。
〇MG(MAGNUM LOCK)
弦をロックする軸オプションです。穴に弦を通してチューニングしていくと自動的にロックされます。
〇MG-T(MAGNUM LOCK TRAD)
マグナムロックと同じ弦をロックする軸オプションですが、こちらは裏面のダイヤルを回す事で、ロックする機能です。
〇H.A.P(Height Adjustable Post)
シャフトの高さを自由に設定できる軸オプションです。
〇H.A.P.M(Height Adjustable Post with Magnum lock)
シャフトの高さ調整機能+ロック機能の両方を持たせた軸オプションです。
何も選択しない場合は普通のペグになります。(アコギでは何も追加しない場合が多いですね)
今回はチューニングの安定性を重視して、「H.A.P.M」をセレクトします。(マグナムロックだけでなく、H.A.Pの機能を持たせる事で、ストリングガイドを外しても最適なテンション感を得る事ができますので、ストラト系のギターをお使いの方でチューニングの狂いを最小限にとお考えの方にはお勧めの軸オプションです。)
③ボタンオプションを選ぶ
用意されているバリエーションの中からつまみを選ぶことが可能です。
将来的に割れるのが不安だという方は金属製が良いでしょうし、見た目にも影響を与えますので、お好みでお選び下さい。
今回は見た目の高級感と触った時の温かみから木製の「EN07」ボタンにします。
④ヘッドタイプを選ぶ
ストラトのような片側6連タイプかアコギのような両連タイプかを選びます。
L6→右利き用の6連タイプ
L3+R3→両連タイプ
R6→レフティやリバースヘッドタイプ
今回は右利き用ギターの6連タイプなので、「L6」になります。
⑤カラーを選ぶ。
最後にメッキのカラーを選びます。
今回はいわゆる銀色なので、「C(クローム)」を選びます。
これで、すべて選び終えました。
「SG381 H.A.P.M EN07 L6 C」
今回はこのように指定してメーカーへ発注します。
(注文を受けてから工場で組み立てますので、通常、発注から2~3週間程度で入荷します。)
交換するとこんな感じに
つまみが変わるだけでかなり印象が変わりますね。軸オプションを追加する事で機能面でもグレードアップしています。
いかがだったでしょうか?
いっけん難しそうですが、カタログやホームページを良く確認しながら進めていけば意外と簡単にできてしまうと思います。
自分だけの仕様をオーダーできるのは楽しいですし、せっかくペグを交換するなら個性を出したいですよね!
「今すぐ注文したい!」という方、「これを読んでもまだよくわからないよ~」という方は島村楽器の店頭で是非ご相談下さい!
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石川県金沢市出身 2013年中途入社。生粋のA型で、「大人なリペアマン」がモットーのギターリペア工房の真面目担当。