<サドル作成>クラシックギター オイル漬け牛骨ナット
前回と同様、作業風景の切り抜きのような形で、画像メインにブログ執筆させて頂こうと思っております。
今回はサドルのないクラシックギターにオイル漬け牛骨のサドルを製作しました。
クラシックギターはサドルを交換出来るように接着はあまりしない為、紛失しやすいパーツ。
ケースに入れていた間、弦交換の際に外れてしまうなんてこともあり得ますよね。
安心してください。
作れます。
因みに材質に関しては牛骨以外にカスタマイズすることも可能ですので、
好きな高さや好きな材を使って好みを見つけ出すのも楽しみの一つですね^^
まず今回のクラシックギターが届いた状態の写真です。
そのまま弦を張っていたのかサドルが無い為にブリッジ上面に弦の跡がついてしまっています。
上記に関して今回は音質や演奏性等に深く関わってはいないと判断した為、こちらはそのままで所謂一般的な状態を目指します。
早速製作していこうと思います。
サドルの入っていたブリッジ溝の部分が少しゆがみが出ていたので整え、
オイル漬け牛骨の厚みを出します。
幅が長いままの為詰めます。
ここでサイドの段差が面一になる瞬間が私は大好きです。
そしてこの後は高さを出していきます。
アコースティックギターやエレキギターでは指板にR(radius)、カーブがありますがクラシックギターのほとんどが平たい指板の為、平行な上面に削り上げます。
ここでいきなりブリッジ下部にべっこうピックガード材が現れのは、弦を張り弦高を微調整しながらサドル上面を整えていたからです。
つまりここまで来てしまえば後はサイドを丸め磨くいて完成まであと少しという段階です。
サドルの手前側は弦振動を考えて平面を保ちつつ、テンションのかかるエンド側にはその楽器に合わせたなだらかな傾斜を作り上げます。
サドルのサイドも丸め込み演奏時の引っ掛かりやストレスがないよう仕上げます。
弦を張ったら完成です。
完成したので保護の役割をしていたピックガードさんは外しました。
サドルの部分は弦高調整や音色にも関わってくると共に、必要不可欠なパーツと言っても過言ではないでしょう。
今回のように元からないという場合でなくても、お困りごとや気になってる事があれば相談させていただければ幸いです。^^
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岩手県と静岡県のハーフです。音楽も楽器もジャンル問わず色々な物が好きで、皆さんのこだわりに応えられるようなリペアマンを目指しています。