懐かしのギターをレストアする!

懐かしのギターをレストアする!

名古屋ギター&リペア 山崎です。

今回は、久しぶりにギターを出してきて見たら具合が悪いので直して欲しい、チェックして欲しいというようなご要望に応じてギターを直していくレストアの様子をご紹介いたします。

そのギターがこちら

我々、40~50代には懐かしいアリアのギターです。

全体的に使用感があります。フレットの減りが大きくこれは交換した方が良さそうです。

電装系にも問題があり今回は全部交換していきます。

トレモロスプリングの劣化や、エンドピンが無い等全体的にクリーニングしながら仕上げていきます。

では作業を見て行きましょう。

まずは、ブリッジまわりから。

ホコリが溜まり、緑青も浮いている状態でしたのでバラシて磨いていきます。

ゴールドメッキのパーツなのでゴシゴシやり過ぎると残っているメッキが剥がれてしまったりするので

現状のメッキを温存しつつ、出来るだけ綺麗にしていきます。イモネジ等もスムーズに動くようグリスアップして組み付けて仕上げていきます。

~Befor~

~After~

綺麗になりましたね。

トレモロスプリング、エンドピンも交換しちゃいます。

このままボディの方を続けていきます、電装系の交換です。

ジャック、ポット、スイッチを交換します。

元々の配線がこれ

SWが時代を感じさせます。

交換後がこれ

これでしっかり音が出る様になりました。

では、ネックの方に取り掛かります。

フレットの減りと、指板の汚れが確認できます。 

これぐらいフレットが減ってしまっていると、すり合わせしてもフレットの高さが無くなってしまうのでリフレットしてしまうのが良いですね。

という訳でフレットを抜いていきます。

ここから、指板修正という作業に入っていきます。

指板修正とはフレットを打つ前に指板を真っ直ぐかつ、綺麗なアールに整える作業です。

フレットを抜くという作業をすると、フレットが打ち込まれていた溝が弱くなるので、その補強をします。

その上で、ネックの反り具合、現状のロッドの効きを確認し、どこをどれぐらい削って指板修正をしていくかを検討し作業していきます。

この状態から、色々なすり板を使用して削り

指板の直線ライン、アールを確認しながら仕上げていきます。

こんな感じに仕上がっていきます。

指板が整ったら、フレットを準備してフレット打ちです。

フレットは、指板幅に切りそろえ、諸々仕込みをして、良い感じになったら打ち込みます。

フレット打ちが終了したら、フレットのすり合わせを行います。

打ち終わったフレットの指板面とのエッジを処理して、フレット頭のラインだしです。

ラインが出たら、フレットの頭を丸く成形して、綺麗に磨き上げていきます。

バフまで当てるとピカピカに仕上がります。

フレットが仕上がったら、ナットも交換。

フレットの高さが変わってしまうので、フレット交換した場合ナットも交換していきます。

今回アームを使った時にチューニングが安定しないというお話もあったのでオイル漬けのナットに交換します。

まづは、元々のナットを外します。

ナット溝に残った接着剤のカスを掃除。

新しいナットを成型し、溝切を行います。

最後にペグもクリーニング。

~Befor~

~After~

ヘッド回りもきれいになりました。

細かいところまで掃除して、全体組込み調整して作業完了です。

今回の修理内容

修理内容 料金
電装全交換/配線引き直し、リフレット、ナット交換、スプリング交換、ストラップピン交換 ¥77,831(税込み)

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この記事を書いたスタッフ

名古屋ギター&リペア店山崎

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