フロイドローズの弱点は??

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皆さんこんにちは!

真夏のサバゲーでヘトヘトになっても辞められないなーと思ってしまっている最近です(;´・ω・)

今回は長い間休んでしまったフロイドローズシリーズです!

フロイドローズが抜群のチューニング安定性なのは皆さんご存知かと思います。

でも「弱点は無いのか?」と思った時、情報化社会の今でも中々弱点について語っている記事は見当たらないのも現実です。

なので長年フロイドローズを使ってきた身としてその弱点について語っていきたいと思います!

①そもそもユニット自体が重い

当たり前の事ですが、フロイドローズは全てのパーツが金属製です。

ロックナットを除いてブリッジユニット単体でも数百グラムあるので、一般的なトレモロと比べると楽器全体の重さがかなり増えます。

勿論それによるサスティーンの増加等得する部分もありますが、肩が痛くなるのは宿命ともいえるでしょう(笑)

②弦交換が面倒くさい

恐らく誰もが知っている弱点ですね!

六角レンチを用意して、ロックナットを外して、弦を緩めて……

考えるだけでも面倒くさい事が分かります(笑)

慣れてしまえば2~30分程度で終わらせますが、初めて触る方には難易度★★★★★

https://info.shimamura.co.jp/repair/guitar/g-casestudy/3098/

↑オクターブ調整だけでもかなり時間がかかるものなんです…(笑)

③構造的に安定しづらいところも必ずある

一番分かりやすいところで、ロックナットがあります。

↑何が分かりやすいんだ?と思いますよね?

実はよくあることで、チューニングし終わって少し弾いてみようかなーとアーミングすると…?

Σ(゜Д゜)なにぃ?!3弦のチューニングが狂うじゃないか?!

そうなんです!実は3弦が一番安定しづらくてチューニングしづらいんです(;´・ω・)

原因は色々とありますが、構造的な部分で説明すると…

↑灰色が4弦、白が3弦です。

一般的に3弦はプレーン弦で4弦が巻き弦になっています。

巻き弦とプレーン弦の表面は摩擦力が違うので、安定出来る程度も違うんです!

そこに加えて弦の太さも大きく変わるので尚の事でしょう…(笑)

④トレモロアンカーが経年で傾いてくる

これは2点支持トレモロに共通する弱点になります。

2点で6本の弦と裏のバネ分の張力を支えているので、経年によって張力が掛かっている方向(ネック側)に引っ張られる力が常にかかっている状態になります。

なので木材が柔らかかったり、弦の張力が強すぎる太めの弦を張ったり、保管環境の変化によってその力が蓄積されていきます。

実際自分の7弦ギターのフロイドローズも傾いてしまいブリッジ周りの塗装までかけてしまった事があるので一番身近なトラブルではないでしょうか?

勿論これに関しては一定条件下であれば、金属で補強も可能ですのでご安心ください(笑)

その他に気になる事などありましたら気軽にご相談下さいね!

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