リペアマン遠藤の仙台リペアブログ~その23~アコギ弦高調整の巻!
皆さまこんにちは!
ギターリペアマンの遠藤です!
8月も終わりますね~
皆さまは楽しい夏を過ごせましたでしょうか?
私は30歳を迎えました…
その日、偶然居合わせたStrictly 7 Guitarsのツイッターの中の人からお祝いされました…!
ありがとうございます!
さて本題に入りましょう。
私は先日の8月24日に島村楽器仙台長町店で開催されたアコースティックギター点検会に赴いてました。
持ち枠30分程度でお客様のギターの点検をして、アドバイスやその時間内で出来る調整を行いました。
私が皆さまのギターを点検していて聞かれることが多かった事が、アコギの弦高ってどれくらいが適正なの?ということです。
弦高というものは音、そして弾き心地に大きく影響を与えてきます。
アコースティックギターという楽器は弦高により大きく音が変わってきます。
そもそも弦高って何ですか?という方もいるかもしれないのでおさらいしておきましょう。
この図が分かりやすいと思います!
簡単に言うと弦の真下からフレット上の距離のことです。
弦高が高いと張力が強くなり、よりクリアな音になるのですが、そのぶん弦が押さえにくくなります。
逆に低いと弾きやすくなるのですが、張力が弱まり低すぎるとフレットと弦があたり、ビビりが生じてきます。
写真のように弦高を測る場合は12フレット上で測る多いです。
アコギの場合では一般的には6弦側2.5㎜、1弦側2.0mmといった基準があります。これは高音弦も低音弦もバランスよく鳴らせる弦高です。
ただ、人によっては弾きづらいと感じるのでこれより下げる事ももちろん出来ます。
6弦側2.2mm、1弦側1.8mmだとかなり弾きやすく感じます。私が持っているアコギもこれ位に調整してます。
ただ、高音弦の鳴り感としては先程よりも若干弱く感じられる事が多いです。
1弦側1.5mmを下回ると明らかに音が弱いと感じます。それとビビりが出る可能性があります。
一長一短といったところではあります。
クラシックギターの場合は6弦側3.5mm、1弦側3.0mmが多いです。
ナイロン弦の方が振幅が大きくビビりやすいので最初から少し高めの弦高設定です。
アコギのスチール弦と比べるとそこまでテンションは強くないのでこの弦高でも意外と押さえられます。
ロッド調整でも弦高は変わりますがもっと下げたいという場合はサドルを削って対応します。
アコギはエレキと違ってブリッジに上げ下げ出来るような機構が付いていないので…(Gibsonのアジャスタブルブリッジという例外もありますが)
弦高調整をするアコギがありますので例として見てみましょう。
サドルを外しました。
私は基本的に底面を削ることが多いので鉛筆等で線を罫書きます。
弦高を0.5nn下げたかったらサドルを1mm削る為の線を引く…というように下げたい弦高の倍の高さで考えていきます。
そして削る方法としてはサドルの底面をサンドペーパーを使って削ります。
削る量が多い場合にはサンダーも使います。
ある程度削ったら弦を張って確認します。
このようにして徐々に目標の弦高に近付けていくのです。
エレアコの場合は削り方が悪いと音の出力バランスが悪くなったりします。
なので底面のストレートを崩さないように削る必要があります。
そしてサドルを削っての弦高調整は基本的にロッド調整をしてネックの状態を整えてから削ります。
このように注意点もあるので不安な方は是非プロにお任せください!
弦高はギターの弾きやすさに直接関わってきますので調整したい方はお気軽にご相談下さいね!
以上、リペアマン遠藤でした!
またお会いしましょう~
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宮城県出身。長野県でギター製造に携わった後2017年から島村楽器仙台イービーンズ店の店頭リペアマンとなり、現在の仙台ロフト店に至ります。仙台のリペアは遠藤にお任せ下さい!