リフィニッシュ作業工程紹介
昨今塗装関係の依頼が多頂いており、中でもリフィニッシュ(塗り直し)系を多く依頼いただいております。
そんな中先日ご依頼いただいたお客様で「実際リフィニッシュって何するの?」とお問い合わせを頂いたので今回は実際に工房で行っている作業工程をまとめてみました。
1:楽器の分解
作業を始めるにあたりまずは楽器の分解からスタート。
ハードウェア、電子パーツ等何も組み込まれていない状態にします。
2:塗装剥がし
分解が完了したらお次は塗装を剥がす作業です。
工房では主に3パターンの方法で塗装を剥がす事があります。
1.塗装剥離剤を使用して塗膜を溶かして剥がす。
2.ドライヤー等で温風を当てて塗膜と柔らかくし剥がす。
3.紙やすり等で頑張って研磨してはがす。(塗膜が非常に薄い場合限定)
3:木地調整
画像でもわかるように塗装を剥がし終えても僅かに残ってしまう事があるのでここでも残った塗装を剥がしつつ木地(木材)の磨きに入ります。
地味な作業ですが最終的な塗装の仕上がりに影響する部分でもありますので慎重かつ丁寧に傷取り、木部の整えを行います。
4:最終塗装準備
木地調整を終えたら塗装前の最終準備として塗料を載せたくない部分などにマスキングをして保護します。
5:サンジング塗装(下塗り)
塗装作業の最初の工程である下塗り作業から開始。
下塗り用塗料により木部の僅かな凹凸をフラットにし着色面の形成などを行います。
6:色調合~着色
下塗り層に研磨をかけてフラットな状態にした後ご依頼のカラーへ塗り直します。
工房では基本的なカラー(赤、青、黄、白、黒等)を調合して任意のカラーを作り着色を行っております。
過去の依頼例からも入手ができないカラー以外に関してはどんな内容でもお応えできるので何なりとご要望をお申し付けください。
写真8:トップコート塗装
着色層の保護を主としたトップコートの塗装作業。
今回はグロスフィニッシュ(つやあり仕上げ)をご紹介させていただいております。
写真9:水砥+バフ
トップコート塗装を終えた直後でも十分にツヤは出ておりますが、ひとつ前のトップコート塗装の写真のように光を当てると僅かに凹凸が出ておりますのでここでも磨き作業。
木地調整同様に地味で手間のかかる作業ではありますが完成の仕上がりに左右される作業となります。
水砥と艶出しのバフ磨き後の仕上がりです。
光の当たっている部分が磨き前と比べよりフラットで揺らぎが無いのがわかるでしょうか。
10:完成
最終工程として搭載されていたパーツを組み込み直し、お預かり時に記録していたセッティングへ戻して完成となります。
リフィニッシュは確かに高額なご依頼となりますが、かなりの手間をかけて丁寧に作業をしております。
それだけの価値がある作業だと思いますので興味がある方は一度浅草橋ギター&リペア店までご相談にお越しください。
お待ちしております。
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