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【ビギナーズ倶楽部】 シンバル選び に役に立つポイント、ハイハット編。 (第8回)

イシイが書いた記事

シンバル選びを楽しもう!

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みなさんこんにちは!開発のイシイです。

ビギナーズ倶楽部、前回の 「シンバルとは」 に続いて今回からは、ドラムセットの中で活躍する役割の違うシンバルについて紹介していきます。今回はビートの中の要、「ハイハット・シンバル」について紹介していきます。

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ハイハットとは

2枚のシンバルを重ね合わせて、ペダルを使い足で間隔を調整する楽器です。重ね合わせたシンバルを手で叩いたり、足で踏むことで音を出します。

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ハイハットのルーツは1920~30年代に遡るようです。当時の打楽器奏者が一人でいくつものリズム楽器を操ることができるように、と発明されたペダル式の楽器が始まりです。当時は「踏む」だけの楽器で、地面から7-8cmくらいの高さまでしか伸びていませんでした。「low-sock」、「low-bot」または「low-hat」と呼ばれていました。ちなみ “sock” は “靴下” という意味です。なるほど~

おさらい1 : サイズ/重さ

ここでシンバルの特徴について二つだけおさらいしておきましょう。

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ハイハットシンバルは14インチがスタンダードですが、中には10インチの小さなものから17インチの大きなものまであります。またハイハットシンバルはクラッシュシンバルやスプラッシュシンバルより厚めに作られています。

おさらい2 : シンバルは大きく分けて2種類

製造方法によって2種類のシンバルがあります。

  • シートシンバル:

    音が均一でストレート、お手頃価格もモデルが多い、機械で作る工程が多い

  • キャストシンバル:

    音にバリエーションが出やすい、倍音が豊か、人の手が関わる工程が多い(鋳造)

それではさっそく紹介します!

シートシンバル:音が明るくてストレート

シートシンバルは音が均一でストレート。お手軽な価格のモデルが多いのが魅力です。

お手軽価格のスタンダードモデル:ジルジャン S シリーズ 14インチ

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2016年に発表された、コストパフォーマンスの高いモデル、Sシリーズ。中でも幅広いジャンルで使うことができる標準的な厚さのハイハットです。

04 Limited SazabysのKOUHEIさんが愛用しています。(KOUHEIさんはボトムにはAカスタムシリーズを使っているようです)


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ハイピッチでクリアなサウンド:セイビアン B8X ハイハット 14インチ

レイジング(音溝)と独特なハンマリングを施したモデルです。ハイピッチで明るく、クリアな音が特徴です。

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  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥22,000 (税込) ¥24,200 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥16,600 (税込) ¥18,260 (ペア)

明るくシャンシャンと気持ちいいハイハットですよね。こちらのデモは以前のB8というモデルですが、音のキャラクターは殆ど変わりません。

さらに音量を求める場合はこちら:セイビアン B8 Pro Rock 14インチ

B8Xをさらに大音量に負けない、ハイピッチでアタックを強調したサウンドに仕上げたのが、こちら。

DIVINE HERESY や Morbid Angel でプレーしている、Tim Yeung さんのデモでした。いかにも大音量でも抜けてきそうなシャリシャリ感のあるサウンドですね。

透明感のあるサウンド:パイステ PST7 シリーズ

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スイスの歴史のあるメーカー。人気の「2002シリーズ」のサウンドをお手軽な価格で再現したモデルです。パイステ全体の特徴でもある透明感のあるサウンドはこちらのシリーズにもそのまま生かされています。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥23,100 (税込) ¥25,410 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥18,400 (税込) ¥20,240 (ペア)

透明感だけでなく、しっかりとした芯のある音がするのが特徴ですね。

マイネル CLASSICS CUSTOM DARK ハイハット 14インチ

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ここ最近日本でも注目され始めてきたマイネルシンバル。レイジング(音溝)のない特殊な加工や穴の空いたシンバルのラインナップを充実させたりと、今最も面白いシンバルを出し続けているメーカーです。シートシンバルのストレートなキャラクターの中にも、独特の表面加工を施しており、複雑な倍音加減を出しているメイド・イン・GERMANYのモデルです。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥28,500 (税込) ¥31,350 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥21,400 (税込) ¥23,540 (ペア)

マイネルアーティスト、 Alex Rudinger さんの演奏でした。Eminemさんの曲に合わせてものすごい爆発力のあるプレーでしたね! こちらのDARKシリーズ、2017年は日本を代表するメタルコアバンド、 Crossfaith の Tatsu  (天野 達也) さんもツアーで使っていくそうです。。

 

このへんでひとつ注意。。

プロのドラマーは本人の好みはもちろんのこと、曲の雰囲気、スタジオ/会場の響き方、スピーカーを通した音などを聴いて色々なシンバルを使い分けます。今回紹介したシンバルをいつも使っているとは限らないので、次に見た時に別のシンバル使っていてもビックリしないでくださいね。

キャストシンバル:使うごとに味が出てくるサウンド

ではキャストシンバルのハイハットに行きましょう。音にバリエーションが出やすく、倍音が豊か、人の手が関わる工程が多いのが特徴です。

ザ・世界標準:ジルジャン A Newbeat Hihat

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ハイハットの世界標準と言えばコチラ。刻んでよし、踏んでよし、繊細なタッチから大きな四分音符の刻みまで、どんなスタイルにも応えてくれる、私達が日頃最も耳にする(している)「いざという時に最も頼れるハイハット」と言えるでしょう。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥43,000 (税込) ¥47,300 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥36,600 (税込) ¥40,260 (ペア)

ONE OK ROCK の TOMOYA さん、coldrain の Katsuma さん、 back number の 栗原寿 さん、をはじめ、数えきれないほどのドラマー達に愛用され続けている万能ハイハットです。


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ロックの世界標準:ジルジャン A Rock Hihat

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New Beat Hihat を少し厚くしたのが Rock Hihat 。こちらも練習スタジオでよく見られるハイハットでより音量が必要な時、より高いピッチ(音程)で通る音にしたいときに便利です。 TOTALFAT の Bunta さんは New Beat Hihat と Rock Hihat を使うことが多いようです。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥43,000 (税込) ¥47,300 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥36,600 (税込) ¥40,260 (ペア)

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明るく、マイクのりが抜群のサウンド:ジルジャン A Custom

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繊細で透明感のあるサウンドが特徴のAカスタム。キラキラと美しい表面は「ブリリアント・フィニッシュ」という加工を施してあります。この加工により高域が際立つ、きらびやか音がします。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥50,000 (税込) ¥55,000 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥42,600 (税込) ¥46,860 (ペア)

こちらのハイハットは THE ORAL CIGARETTES の 中西雅哉 さん、9mm Parabellum Bullet の かみじょうちひろ さんが愛用しています。


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ダークで深みのあるサウンド:ジルジャン Kカスタム ダークハイハット 14インチ

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ジルジャンのK カスタムシリーズ。Aとは少し違う、ややダークで落ち着いたトーン。踏んだ時の音(チック音)もしなやかでヌケがいいです。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥60,000 (税込) ¥66,000 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥51,000 (税込) ¥56,100 (ペア)

K Custom のハイハットは Fuzzy Control の SATOKO さん、 the band apart の 木暮栄一 さんが愛用していますね。モデルが違いますが、 MISIA 、 ATSUSHI などの活動で知られる FUYU さんも K Custom のハイハットを使っています。

the band apart の 木暮栄一 さんでした。クローズハイハット(きっちり閉じた状態のこと)を細やかに、心地よく曲に乗せていく演奏が気持ちいいですね。とても耳に優しい音がします。

ドライなサウンド:マイネル Byzance Sand 14 インチ

多種多様なシンバルを展開しているマイネルシンバルの中でも完全ハンドメイド(トルコ・ドイツのハイブリッド生産)のByzanceシリーズはダークでドライなサウンドが魅力です。特に人気あるモデルがこちらです。

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  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥54,000 (税込) ¥59,400 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥40,500 (税込) ¥44,550 (ペア)

2016年のドラムセミナーで、日本中のドラマーの度肝を抜くプレーを披露し、さらりと帰って行った ベニー・グレブ さんのデモでした。絶妙なドライなサウンドが案外色々な音楽に合いそうです。

その他様々なハンドメイドシンバルがあります。こちらの3種類のハイハットを比べているこちらの映像を紹介します。(Byzance Extra Dry 14 インチ/Byzance Vintage Pure 15 イン/Byzance Dual Series 15 インチ)

ネット上に様様なデモ動画をアップしているMike Johnstonさんの演奏でした。ドライなハンドメイドシンバルは各メーカーが出していますので、気に入った方は是非チェックしてみてくださいね。(大音量の音楽には向かないモデルが多いのでそれだけ注意です)

音量勝負:マイネル Mb20 Heavy Soundwave ハイハット 14インチ

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同じくマイネル。音量で負けないピッチ感とボリューム、ブリリアントフィニッシュによるきらびやかな響きが特徴です。先ほどの Byzance シリーズ同様、トルコ・ドイツのハイブリッド生産です。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥65,000 (税込) ¥71,500 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥48,750 (税込) ¥53,625 (ペア)

マイネルアーティスト、Felix M. Lehrmannさんの演奏でした。ラウドミュージックにももってこいのシンバルですね。

歯切れがいいサウンド:セイビアン Fusion Hats 14インチ

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ボトムシンバルに空気穴を施し、音溝を無くし倍音を排除した、独特なモデル。「歯切れの良さ」を追及したセイビアン独自の狙いが詰まったハイハットです。

  • メーカー希望小売価格 (税抜) ¥70,000 (税込) ¥77,000 (ペア)
  • 販売価格 (税抜) ¥52,600 (税込) ¥57,860 (ペア)

「出たらすぐに消える」そんなキレを求める音楽にはピッタリですね。

 

素朴な疑問:ハイハットって上下のシンバル同じなの?

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いえ、これが違うんです。

ボトムシンバルの方が厚く重いことが多いです。トップの方が薄いと、よりコントロールがしやすくなり、踏んだ時の音(”チック音”といいます) もハッキリし「収まりがいい音」になります。また上下違う音が重なり合って鳴ることでより豊かなサウンドにもなります。

 

最後に:いいハイハットとの出会い

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なぜハイハットにこだわるのでしょう?

実は結構簡単な話なんです。それは「一番多く叩くから」です。

普通の8ビートの場合、ハイハットは 1小節の中で8回叩きます。 テンポ120bpm、4分の曲の場合、120小節。 そうなると120×8でなんと960回! サビやソロでライドシンバルを叩くことを考えても、約600回は叩くと思います。

そして、ギターの人って案外シンバルの音を聴いているんですよねー。「たくさん鳴らす音」だからそれだけ、音にこだわりたいですよね。今思えば私も自分が気に入ったハイハットに出会ってから、シンバルの叩き方に気を遣うようになりました。。。

日頃からそれだけたくさん叩く大切な楽器、ハイハット。次回の後半では少し変わったハイハットを紹介していきます。それでは!

 

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この記事を書いた人:

開発のイシイ

朝から夜までドラムのことばかり考えている商品担当の人。でも実はかなりのアメフト (NFL) 好き。最近子供とウクレレを始めました。好きなドラマーはニール・パート。