定番スティックが「ナゼ定番なのか」を徹底検証!!
こんにちは!!イオンモール札幌平岡店ドラム担当の石橋トラストです。
さあ、ドラムをはじめるぞ!!
でも何からはじめようか・・・?
ドラマーにとって無くてはならない物といえば・・・
そうです、気合です!!
いいえ、スティック無しにははじまりません。
でも最初のスティック選びって迷いますよね?
- 一番人気のスティックを買う
- 憧れのアーティストと同じ物を買う
- お店のスタッフに聞いてみる
最初に選ぶ方法はいろいろあります。ドラム初心者 の方が迷わず選べるように私、石橋トラストがお手伝い!このシリーズが皆さんのスティック選びの参考になればうれしい限りです。
・・・とその前に検証する上での基準設定を
スティック編の第1回目は売れ筋の定番スティック4品を「演奏感」と「サウンド」の両面から比較検証していきたいと思います!!検証する上での「基準スティック」が必要ですね。「基準」というくらいですからポピュラーなものを選びたいので今回はコチラのモデルにします!!
VIC FIRTH AMERICAN CLASSIC VIC-5A
販売価格(税抜)¥1,600(税込¥1,760)
「世界定番」といわれる当社人気NO.1スティック。5Aと名の付いたモデルは多数あれど、VIC FIRTHの5Aは世界中の様々なジャンルのプレーヤーが愛用し続ける、最もオールラウンドなモデルです。
このモデルの特徴を各項目の0(フラット)に位置づけし、これを基準に「+」「-」で各モデルの特徴を表現していきます。
さっそく検証スタート!!
Pearl (パール) 110HC
販売価格(税抜)¥1,300 (税込¥1,430)
多少短めながらパワーが出しやすく、トータルバランスが非常に優れている為、発売後常にトップセラーとなっているキングオブスティック。このモデルを基本としたバリエーションモデルが豊富な事も人気の理由です。
今回検証した中では長さが最も短く(398㎜)、重心は真ん中よりにありコントロールしやすいのですが、同時に面で捉える事が出来る大きめな俵型のチップや、他モデルに比べ若干太さ(14.5㎜)があるため音量も十分に出ています。14.5mmというのは決して太いサイズではありませんので、女性ドラマーやキッズドラマーでも十分使いやすいと思います。
サウンドはアタックが強めでオープンな印象です。POPS~ROCKなど、はっきりした音が求められるジャンルで強みを発揮できそうです!
またこの「110モデル」には、素材違い(オーク・メイプル)や塗装違い(ラッカー厚め、無塗装)、チョイ長(408㎜)やグリップ側にテーパーを施したもの(手が小さくても持ちやすい)もラインナップされていますので、お好みに応じてチョイス出来るのも嬉しいですね!!
TAMA (タマ) ORIGINAL SERIES H214-B
販売価格(税抜)¥1,200 (税込¥1,320)
厳選されたアメリカ産ヒッコリーを採用し、日本国内で生産されたハイクオリティーモデル。最もオーソドックスなチップ形状(ボール型)を採用する事で、打点による音のバラつきが少なくビギナーにもお勧めです。
いきなり当たり前のことを言ってしまいますが、「まっすぐ直線的に伸びているモノを振っている」ような演奏感です。キックペダルで言うと「真円カム(軌道が一定のタイプ)」でしょうか。振った時のしなりが少ない為、ビギナーの方が安定したストロークの練習をするのにもオススメです!
派手さは無いものの、堅実で真面目なつくりはサウンドにも表れており、ソリッドな粒立ちはまさに「Made in JAPAN」といった印象です!!
WINCENT (ウィンセント) W-5A(5A HICKORY)
販売価格(税抜)¥1,700 (税込¥1,870)
木工の国、スウェーデンで職人が丁寧に作りあげた5Aモデル。木材の削りだしに刃物ではなく石の研磨機を使用、また独自のワックスコーティングを施すことで「手触りの良さ」「耐久性の高さ」「理想のサウンド」を獲得。
持った瞬間から「手触りの良さ」が感じられます。しっとりしていながらも手汗ですべりづらいグリップ感はニスを使わない仕上げが影響していると思われます。振り心地はVIC-5Aと同様、若干前よりの重心に感じますが、コントロール性は損ねていません。
サウンドもEQをかけた後のようなイメージと言いますか「ゴージャス」という言葉がしっくりくる鳴りを引き出せます。スティックが楽器である事を認識させてくれるモデルです。
LERNI (レルニ) HICKORY TEXTURE SERIES S-140AW
販売価格(税抜)¥1,200 (税込¥1,320)
設計段階から様々なプロドラマーの意見を取り入れ、加工から仕上げまでの全工程を日本国内の工場で製作。今回は無垢のスティック表面をサンドペーパーで仕上げたテクスチャーシリーズをチョイスしました。
2015年発売の新ブランド「LERNI(レル二)」ですが、新定番となり得るその完成度の高さに期待を込め、今回ラインナップに入れてみました。
オーソドックスでバランスの良い形状はジャンルを問わず使えそうです。手触りに関しては無塗装のスティックにありがちな「粉っぽいざらつき」が無く、丁寧に仕上げている事が実感できます。ショットした瞬間も塗装無しの為、木が良く振動しているのが手に伝わります。
サウンドはシャープでダイレクト、高音の抜けも非常に良く非常にクリアな印象です。
定番ヒッコリースティック検証後記
今回比較しましたスティックのスペック比較表はコチラです。
今まで私はスティックをほぼ感覚だけで選んでいましたが、「スペック面」や「同一環境における試奏」から比較したのは初めてでした。
予想通りどのモデルも完成度が非常に高く、まさに「定番」と呼ぶに相応しかったのですが、検証に使用するスティックの重量が48g~51gと近いもの同士で比べることで、チップ形状のサウンドに対する影響がいかに大きいかも再認識しました。(スティックを押し付けて演奏しない限りは太鼓やシンバルにエネルギーを与える瞬間で全てが決まる、という事なのですね!!)
今回は直径14.0㎜~14.5㎜までのやや細身~標準と言われるサイズのヒッコリースティック限定で比較しましたが、次回以降は様々なラインナップを取り上げて行きたいと思います。
検証に使用した機材
今回の検証ではスティックのバウンドが伝わりやすい「ラバー製の練習パッド」と、スティック形状により音質の変化が分かりやすい「ライドシンバル」を使いました。
練習パッド・・・Pearl TP-6N
販売価格(税抜)¥6,000 (税込¥6,600)
硬すぎず柔らかすぎずのソフトラバーを打面に採用たスタンド付練習パッドです。6インチという小さめなパッドサイズはショットの正確性を集中して練習出来、コンパクト・軽量の為持ち運びも便利な人気アイテムです。
ライドシンバル・・・Zildjian A Medium Ride 20”
ライドシンバルにはAジルジャン、ミディアムライド20インチをセレクトしました。王道シンバルブランドの中で最もポピュラーなモデルです。今回の検証目的の1つ「スティックによるサウンドの違い」を判りやすくする為、このように上側のシンバルフェルトをはずして、シンバル自体を平行にしました。それによりシンバル自体の鳴りが引き出されるので、上記画像のようなセッティングになっています。
使用中、または使用済みのスティックをみれば、その方がどんなドラミングをするのか、ひいてはどんな半生を送ってこられたかが見え隠れしてしまう程、ドラム人生においてスティック選びは始発駅でもあり、終着駅でもあると私は勝手に思っております。 このシリーズを通じて皆様に「もっともっと」お役立ち出来るよう精進いたします。
それでは、またお会いしましょう!!
この記事を書いた人
イオンモール札幌平岡店 ドラム担当 石橋
こんにちは、ドラムバイヤー兼ドラムコーナー担当の石橋トラストです。初心者~プロの方までドラムを楽しんで頂けるよう全力でサポートいたします!当店はTRUST CUSTOM DRUMSの国内ディーラーショップでもあります。Twitter(@trust_drums)もありますので是非チェックしてみて下さい!!