【キックペダル】ドラマーなら知っておきたい!キックペダルの知識&選び方!

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【キックペダル】ドラマーなら知っておきたい!キックペダルの知識&選び方!

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

そもそもキックペダルとは?

バスドラムを踏むためのアイテム。
「キックペダル」「フットペダル」などという名称で呼びます。
手はスティックを持って演奏するのに対し、足はフットペダルを踏んで演奏します。
右足のみでバスドラムの音を鳴らすものを「シングルペダル」、両足を使ってバスドラムの音を鳴らすものを「ツインペダル」と呼びます。
今から色んなペダルの仕様・パーツの仕組みを知って、自分だけのペダルを選びましょう!

どうしてキックペダルを選ぶ?マイ楽器が必要な理由!

ドラマーは、自分の楽器をもってスタジオに行って練習をしたりライブをしたり、といったことが少ないと思います。
その中でも、キックペダルを持っている人は多いんです!
ではなぜ、自分のキックペダルを選ぶんでしょうか?
その理由をお教えしちゃいます!

1.自分本来のプレイスタイルをどこでも発揮するため!

リズムの基本となるバスドラムを踏む、という重要な役割の一部を担うキックペダル。
どんなプレイスタイルで音を出すかは、そのプレイヤーによって異なります。
こういう音が出したい!となった時に、扱いやすいペダルの方が自分らしく叩けますよね?
ドラムは、スタジオやライブハウスに行くと、ギターやベースと違い、本体に加え、キックペダルも置いてあるところが多いです。
ですが、微妙に踏んだ感触が違ったりするので、そこで力を発揮するのが、
「マイ楽器・マイキックペダル」なのです!
プロの方でも、自分のキックペダルじゃなきゃ叩けないという人は多くいます!
練習環境と本番の環境は近ければ近いほど、本来の自分の演奏が出来るようになるので、
練習環境を整える事は大事ですよ!

2.踏み心地が全然違う?!同じペダルでも思ってるように叩けない可能性も!

例えば、自分のペダルを持っていて、そのペダルと同じ型番のものがスタジオに置いてあったとします。
そうした時に、必ずしも同じ踏み心地になるかというと、そういうわけではないのです!
ドラムセットのセッティングと同じ、
それぞれのドラマーの癖や好みに合わせて踏み心地も変わってくるのです。

3.上達のための相棒!一人でやるより、パートナーを見つけよう!

ドラムの演奏自体に慣れてくると、より上達したい!と思うようになると思います。
そうした時に、自分らしく技術を高めるためには、自分の好みの相棒が必要…。
キックペダルは、ドラマーにとって足そのものといっても過言ではありません!
“自分の足”となってくれる相棒・マイキックペダルがあれば、フットワークに困った時に「もう少しこうしたら踏みやすいかな?」とカスタマイズも自在にできる!
一緒に成長していく相棒はやっぱり不可欠ですね!

マイ楽器・マイキックペダルはドラムを演奏するにはやっぱり必要!

ギターやベース、その他の楽器と違い、ライブハウス等ではドラムセットがそれぞれ置いてある状態での演奏が基本となるドラム。
よっぽどのことが無い限り、練習スタジオとライブハウスで同じドラムセットが入っていることはありません。
ですので、練習している環境と異なる環境での演奏が余儀なくされるため、機材が違うから本番で思ったように叩けない、練習した通りにならない、なんて可能性も出てきます。
そうならないためにも、少しでも自分の扱い慣れた機材でライブをしたいですよね!
ドラムセット本体を持ち歩くのは、プロのドラマーさんくらいしかできませんので、持ち運びの出来るキックペダルは、自分の機材があると練習段階では上達にも繋がりますし、本番では自分らしく演奏が出来てよりドラムが好きになるはず!
そう言った理由で、皆さん自分のキックペダルを選び、使う方が多いのですよ!

というわけで、ここからは選ぶための基礎知識をお教えします!

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各パーツの名称

  • ビーター…バスドラムを叩く部分。主にフェルトでできているものが多い。
  • カム…チカラの方向を変える部品。フットボードを下へ踏んだチカラをバスドラムの垂直になっている打面へ向きを変える。
  • ストラップ…ビーターとフットボードをつなぐ部品が駆動(ドライヴ)部分。主に3種類のドライヴの種類がある。
  • スプリング…踏み心地の加減やビーターの戻りの加減を調節する部分。
  • フットボード…足を乗せるパーツ。
  • フープクランプ…バスドラムのフープ部分に引っ掛ける部分。
  • アンダープレート…フットボードの横ブレを防ぎ、ペダルの安定性を高める部分。ないペダルもある。
  • ヒンジ…フットボードとヒール部分を接続する蝶番。

ペダルは各パーツの故障により使いづらくなる可能性があります。
このパーツ名と箇所だけでも覚えておくと、壊れた時にどのパーツが必要なのか、分かりやすくなるので、ぜひ覚えてくださいね!

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各パーツの役割、種類

見てきたパーツの役割をご説明しますね!
いくつかのタイプに分類されるものは、そのタイプの説明も載せます!

ビーター

バスドラムに実際にあたるパーツ

主に3種類の素材でできています。

  • フェルト…一般的なビーターの素材。オールジャンルにマッチするが、長く使うと消耗してすり減ってしまう。
  • ウッド…フェルトに比べると重量がある為パワーが出る。しかし、バスドラムのヘッドに負担をかけてしまう。
  • 樹脂…フェルトより重く、ウッドより軽い。跳ね返りがやや強め。ヘッドへの負担はウッドほどではないがかかってしまう。

また、形状も3種類に分類されます。

  • 円柱型…一般的なモデル。円柱なのでどの面でも同じような音が出しやすい。
  • 立方体型(多面型)…片方がフェルト、片方が樹脂でできているものが多い。出したい音によって面を変えることが出来る。
  • 交換型…打面に当たる部分を交換することができる。立方体型よりも手軽に違った素材のビーターに変更が可能。

カム

フットボードを下へ踏んだチカラをバスドラムの垂直になっている打面へ向きを変える。

形状によって主に2種類に分類されます。

  • 真円カム…カムが回る軌道が真円になるもの。カムに取り付けられているチェーンなどの駆動部分が真円の軌道に沿って動くので、チカラの伝わり方が素直で踏み心地のクセが少なくなる。
  • 偏芯カム…カムが回る軌道が楕円になるもの。軌道を楕円にすることで、ビーターが徐々に加速してパワフルな音が得られるなどの効果がある。

カムを変更することで自分好みの踏み心地や音を得られます。機種によっては、複数のカムが付属しているものもあるので、変えて試してみてください。

ストラップ

ビーターとフットボードをつなぐ部品が駆動(ドライブ)部分。

主に3種類に分類されます。

  • チェーンドライブ

一般的なドライブ。シングル(チェーン1本)とダブル(チェーン2本)があり、ダブルの方がチカラの伝達が大きい。ただその分踏み心地はシングルに比べて重く感じる。

  • ベルトドライブ

ベルト状の繊維でできたドライブ。物理的な重さや繊維の伸縮度合いも関係して、多少パワーが落ちる。ただ繊維という特性上、踏んだ時の足への負担は軽減される。また、カチャカチャといった音もしないので、レコーディング等で好まれて使用されることが多い。

  • ダイレクトドライブ

金属片のドライブ。チカラの伝達は一番無駄がなく、ペダルの戻り方は「遊び」がないため一番速い。自分の力をそのまま伝えたい方はこれがオススメ。

様々なタイプがありますが、自分がどのタイプがいいかは、試してみた方がいいと思います!

スプリング

踏み心地の加減やビーターの戻りの加減を調節する部分。

パーツ下部に手で調節できるものが多く、好みの加減に調節する人が多い。あまり緩めすぎてしまうと、ビーターが戻ってこなくなるので注意です!

フットボード

足を乗せるパーツ

実際に踏み込みを行うプレート部分。ボードが大きくなればなるほど、パワーを出すことができ、いわゆるロングフットボードと呼ばれるものは、スピードのあるアクションを得ることが出来ます。また、メーカーにより、滑り止めの付く位置や形状、デザインなどが変わる。

フープクランプ

バスドラムのフープ部分に引っ掛ける部分。

ペダルをバスドラムに固定する部分。基本的にはネジが付いているので、バスドラムのフープ部分にかませた後、ネジでしっかりと占めて固定をする。

アンダープレート

フットボードの横ブレを防ぎ、ペダルの安定性を高める部分。

実際には、このアンダープレートがないペダルもあり、そのモデルは独特の踏み心地と音質が支持されている。また、コンパクトにもなるということで、移動が多いドラマーには重宝されることが多い。初心者にはアンダープレート付きの方が、パワーが伝わりやすく、バスドラムを鳴らしやすいので、アンダープレート付きがオススメ。

ヒンジ

フットボードとヒール部分を接続する蝶番。

まさしく、蝶番の部分。よく破損することがあるため、フットボートの安定感が少なくなってきたときにはヒンジが破損しているケースが多い。

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キックペダルの選び方

キックペダルを選ぶ際には、いくつかポイントがあります。
そのポイントを押さえておけば、ぴったりのスティックが見つけやすくなります!
ぜひ覚えて実際にお店で試してみて下さい!

ポイント1 シングルペダルかツインペダルか決めよう!

キックペダルと聞いて思い浮かべるのは、恐らくシングルペダルと呼ばれる写真のようなものだと思います。
ですが、キックペダルには大きく二つの種類があり、片足(右足)だけを置いて叩く「シングルペダル」と、両足を使って叩く「ツインペダル」があります。
ツインペダルは、シングルペダルの左側にシャフトと呼ばれるパーツがつき、その先にもう一つペダルが付く状態になります。
さらに、右側のペダルにビーターが二つ付きます!
どちらがよりよい、と言ったことはありませんが、ヘビーメタルやハードロック等ではツインペダルが使用されることが多いです。
早い音楽でバスドラムをドコドコと鳴らしたい時はツインペダルが一番!
左側のペダルを外してしまえば、シングルペダルとしても使用することが出来ます!
ですが、持ち運んだりするのがツインペダルは重い…。
そういった様々な観点から、自分のプレイスタイルに合った選択をしましょう!
よく持ち運ぶことが多くて、当分はそんなに速い曲も叩かないなぁ…。という方はシングルペダル!

ポイント2 どのドライブ方式が付いているものにするか決めよう!

パーツの箇所でお話しした、ストラップが何が付いているのか、ドライブ方式をどれにするのか決めましょう!
一般的なのはダブルチェーン方式ですが、ベルトの方が軽快な踏み心地を体感できますし、ダイレクトだと直接叩いている感覚を体感できます!
この辺りに関しては、実際に試打をして好みの感覚を体感してください!
ただ、最初の一台目という形で選ばれる方は、型番や種類も豊富なダブルチェーンを選ぶのがオススメです♪

ポイント3 実際に叩いてみる!自分の感覚を信じて!

さっきのポイント2と被る部分は有りますが…。
まだ始めたばかりでよくわからない…という方でも、自分のキックペダルを選ぶときには必ず試してみましょう!
いろいろと調べてみた他の人の意見はもちろん参考になる部分は多いですが、一番参考になるのは自分の感覚。
試さずに買ってしまうと、あの記事ではこれがいいと言っていたのに、実際はそんなに良く感じなかった…というものをずっと使わないといけなくなってしまいます…。
そうならない為にも、いくつか絞って実際にお店で試してみましょう!
たくさんある中からすべて試すのは難しいと思うので、気になる機種2、3種類を比べてみると違いは分かりやすいですよ!

他にも着目する点はいくつかありますが、一番大事なのは、ポイント3の実際に叩いた感覚!
島村楽器では実際にキックペダルを試すことが出来るので、お店に行っていろいろと試してみましょう!

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どんなメーカーがあるの?

キックペダルの主なメーカーはどんなものなのか?
簡単にですが、覚えておくべきメーカーを記載いたします!
いつかこのメーカーのキックペダルを買う!なんて目標を立てて頑張るのもいいですね!

Pearl(パール)

パール楽器製造株式会社(パールがっきせいぞう、Pearl Musical Instrument Co.)は日本の楽器メーカーで、打楽器やフルートなども製造しています。
1946年に設立し、世界中で数多くの著名ミュージシャンが長年愛用していることで知られるメーカーです。

TAMA(タマ)

TAMAは世界を代表する日本のドラムメーカー。
世代やジャンルを超えて多くのドラマーに愛用されています。

DW(ディーダブリュー)

ドラマーのスタンダードとも、憧れのアイテムとも言って過言ではないメーカー。
ドラマーの中には、いつかこのメーカーのキックペダルを、と憧れる人も多い。

YAMAHA(ヤマハ)

言わずと知れた、日本の老舗楽器総合メーカー。
ドラムも取り扱いがあり、昔ながらのキックペダルは今でも愛用者が絶えないほど。

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タイプ別おすすめキックペダルのご紹介

個人差や個体差があるとはいえ、どれが一番いいのか?
担当者:富田の独断の偏見で選んだタイプ別のオススメキックペダルをご紹介!

ダブルチェーンタイプ

Pearl P-2050C

Pearl Eliminator REDLINE(エリミネーターレッドライン)というシリーズのダブルチェーンタイプ。
踏み心地もアタック感も抜群!
これから始める人にも、買い替えやもう一台と考えている方にもオススメできるモデルです!

ダイレクトタイプ

Pearl P-3000D

Pearl Eliminator DEMON(エリミネーターデーモン)というシリーズのダイレクトタイプ。
踏んだアタック感をそのまま伝える、まさしくダイレクトな感覚を追求した一台。
そのままバスドラムを叩いているような感覚が味わえます!

ベルトタイプ

YAMAHA FP720

30年以上前に初代が生産され、2000年代に入り惜しくも廃盤になったものの、愛用しているドラマーも多かった名器が復刻!
2015年に復刻版発売が決まったときは、ドラマー界に衝撃が走った物です!
ベルトドライブといえばコレ!

シングルチェーンタイプ

TAMA HP200P

TAMA Iron Cobra(アイアンコブラ)シリーズのシングルチェーンタイプ。
上位機種の特性を生かしたまま、コストパフォーマンスが抜群にいいこの一台!
最初の一台はリーズナブルに押さえたい方にもおすすめ!

とりあえず、リーズナブルにおさえたい!

DIXON PP9380

お手軽キックペダル。
とりあえず家での練習用に欲しい、なるべくコストは掛けたくない!という方にはこれがオススメ!

定番といえばこれ!

dw DW-5000AD4/TD4

プロアマ問わず人気の高いモデル。
キックペダルといえばこれ、ともいえるほどの定番で、赤いアンダープレートが特徴!
スピード重視・偏心カムのAD4と、パワー重視・真円カムのTD4のどちらもオススメ!

憧れの一台、オールマイティキックペダル

dw DW-9000

言わずと知れた名機。
すべてのバランスが良く抜群の踏み心地を誇る一台。
可変式のカムでオールジャンルに適することが出来るので、この一台でなんでも叩けちゃう!

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最後にアドバイス!

ここで得た知識を持って、ぜひお近くの島村楽器までお越しください!
実際に叩いて試してみる事で、自分の感覚を身につけ、自信を持ってこれがいい!と言える一台を見つけてください!

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