弦楽器カタログ

川崎ルフロン店

Maker

Caressa&Francais, France – Paris, 1905

Price

¥5,940,000

Country

フランス(France)

Year

1905

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<Description>
-Body Length: -357mm
-Upper Bouts: -167mm
-Middle Bouts: -113mm
-Lower Bouts: -208mm
-Certificate: Philippe Dupuy
-JAN: 2370000680297

1905年にフランス・パリの名門工房 Caressa & Francais(カレッサ&フランセ) にて製作されたバイオリンです。
カレッサ&フランセは、19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスを代表する工房であり、Gand Family(ガン・ファミリー)やベルナデル工房の後継として、フランス弦楽器界に確固たる地位を築きました。その活動期間は比較的短いながらも、その間に製作された楽器は現在でも演奏家やコレクターから高く評価されています。特に19世紀末から20世紀初頭に製作された作品は、フランス弦楽器製作の伝統と洗練を色濃く反映しており、歴史的価値と音楽的完成度を兼ね備えています。

本作は1905年という同工房の黄金期にあたる時期の作品で、外観にはフランスらしい端正なプロポーションと上質な材料が見られます。美しいトラ杢の入った裏板、均整の取れたアーチング、そして時間を経て落ち着きを増したニスは、110年以上の時を経てもなお気品ある存在感を放っています。

このヴァイオリンは、パリ音楽院より主席奏者 ムッシュ・ジョルジュ・マイエに贈られたものです。横板には金文字で”Premier Prix décerné par le Conservatoire National de Musique à Georges Mayet l’An…”と記載されておりましたが、この楽器の前オーナーが文字を消して使用していたため、現在は見受けられません。

音色は、明るく華やかでありながら芯のある響きを持ち、特に高音域の透明感と低音域の豊かさのバランスが秀逸です。ソロ演奏においてはクリアに伸びる音が会場を満たし、アンサンブルやオーケストラでは調和を保ちつつ存在感を示します。微妙なニュアンスの表現にも優れており、演奏者の感性に応じて幅広い表情を描き出すことが可能です。

また、カレッサ&フランセの楽器は、その歴史的背景と工房の系譜から、コレクション性の高い逸品としても注目されています。本作は保存状態も良好で、実演奏に耐え得る確かなポテンシャルを持つと同時に、文化的・美術的価値を備えた一本といえるでしょう。

110年以上の歴史を纏いながら、現代の演奏シーンにも力強く応えるこのバイオリンは、演奏家としてのキャリアを支える実力機であり、次世代に受け継ぐにふさわしい名器です。

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