Cesare Cipriani, Italy – Cremona, 2023


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<Description>
-Body Length: 355mm
-Upper Bouts: 167mm
-Middle Bouts: 111mm
-Lower Bouts: 206mm
-Certificate: Cesare Cipriani
-JAN: 2370000604156
Cesare Cipriani(チェーザレ・チプリアーニ) は、イタリア・クレモナを拠点に活動する現代弦楽器製作家です。若い頃より木工芸に親しみ、後にクレモナ国際弦楽器製作学校へ進学。伝統的なイタリアン・ヴァイオリン製作技術を体系的に学び、同校で研鑽を積みながら、名匠たちの工房で修行を重ねました。その後、自身の工房を構え、現在はヨーロッパを中心に国際的な演奏家やコレクターから注目を集めています。
チプリアーニの作品は、素材選びから製作に至るまで一貫して厳格な基準を設けており、アルプス産の上質なスプルース材や美しいトラ杢のメイプル材を用いています。ニスは温かみのある琥珀色から深紅にかけてのグラデーションが特徴で、伝統的なクレモナ様式を踏襲しながらも、現代的な感性による洗練された美観を備えています。
音色は、低音域に豊かで奥行きのある響きを持ちつつ、高音域ではクリアで明るい発音を示します。特にソロ演奏においては、遠達性と明瞭さを併せ持った音がホール全体に広がり、室内楽やオーケストラでは柔軟に調和するバランス感覚を発揮します。演奏者のニュアンスを敏感に反映する反応の良さは、長時間の演奏においても信頼のおける相棒となります。
また、Cesare Cipriani の楽器は近年の国際的なコンクールや展示会でも高い評価を得ており、次世代のイタリア製作家の一人として将来性が期待されています。彼のバイオリンは、単なる演奏用の道具としてだけでなく、長期的な資産価値を持つ芸術作品としての側面も兼ね備えています。
110年を超える伝統を持つクレモナの製作文化を受け継ぎつつ、現代の音楽家の求める性能を実現したチプリアーニのバイオリンは、演奏家にとっては表現の幅を広げる力強いパートナーであり、コレクターにとっては将来的な価値を見据えた注目の逸品です。
【コンクール受賞歴】
・2024年 トリエンナーレ国際弦楽器製作者コンクール(Cremona Triennale) 銅メダル(コントラバス部門)
・2025年 G.B. Guadagnini 国際リュート/弦楽器製作コンクール(Piacenza)優勝(コントラバス部門)