和室でピアノを楽しむためのポイント〜音響から湿度管理まで

スタッフブログ

日本の伝統的な和室には、畳や障子、木材の温かみがあり、静かで落ち着いた雰囲気が漂います。

和の空間にアップライトピアノを置くことで、音楽と一緒に過ごす時間がより一層贅沢で特別なものに感じられるでしょう。

今回は、和室にピアノを設置する際のポイントや注意点について詳しくご紹介します。

和室ならではの特性を活かしながら、ピアノを快適に、そして長く楽しむための秘訣をお伝えしますので、これからピアノを和室に置こうと考えている方はぜひ参考にしてください。

1. 適度な音の響き

  • 畳や障子の吸音性
    和室は畳や障子が音を吸収するため、柔らかく温かみのある音に感じられることが多いです。
    これはピアノの音の硬さが気になられる方や、特に「静かに落ち着いた雰囲気」での演奏を好む方には最適です。
  • 音が反響しにくい環境
    音響効果が抑えられるため、近隣への音漏れの軽減にもつながる可能性があります。

2. 和室の雰囲気 伝統と現代の融合

  • デザインの相性
    アップライトピアノの高級感ある木製デザインは、畳や和室の木材のインテリアと調和しやすいです。
    和の空間にピアノが加わることで、独特な和洋折衷の魅力的なインテリアを作れます。


また黒艶のピアノも大変シックにまとまり、実はどの色もしっくりきます。

3.他用途スペースとしての活用

  • 和室には押入れや収納スペースが備わっていることが多いため、ピアノ関連の楽譜やアクセサリーを和室内で効率的に保管できます。
  • 練習スペースだけでなくリラックス空間を兼ねることも可能です。

4. 設置場所

設置場所はピアノの寿命や音質に影響がございます。

  • 直射日光を避ける :障子から入る光は明るい為、遮光カーテンを推奨致します。
  • 壁との距離 を最低5cm以上空けて空気の循環を確保ください。
  • 障子やふすまの前は作業スペースを確保ください。

5. 湿度管理

  • 湿気が多い和室環境
    畳や障子には湿気を吸いやすい性質があり、ピアノの木材や弦に悪影響が出ることがあります
    (木材の反りや金属パーツの錆びなど)。
  • 対策
    • 湿度の推奨 およそ40~60%
      湿度が低いときは加湿器、高い時は除湿器を使うのがおすすめです。
      急激な湿度変化を避けて、できるだけ一定に保つことが大切です。
    • 室温の推奨 15℃~25℃ほど
    • ピアノ内部には湿気取り用の専用グッズの使用を推奨
    • エアコンや空調を調整し、急激な温度・湿度変化を防ぐ。

EMUL EML-TKJN01 アップライトピアノ用 湿度調整剤

和室にアコースティックピアノを置く場合の注意点

1. 床(畳)の耐荷重

  • アップライトピアノの重量はサイズにより198~250kg前後、
    グランドピアノの重量は大型なもので300~500kgを超えることがあります。
    畳は柔らかい構造のため、この重量が長期間かかることで沈み込み畳を傷める可能性があります。
  • 対策 :
    • ピアノを直接畳の上に置かない。
    • 合板や専用の床補強ボード・プレート、敷板を敷いて重量を分散する。

アップライトピアノ耐荷重対策(和室洋室兼用)

1.絨毯やフローリングのお部屋でも脱輪防止効果のある敷板です。

UP-ANS あんしんくん ¥4,950(税込)2枚組 ※一部ご使用いただけないピアノがございます。

2.重さを分散されたい方、揺れを防止されたい方はボードがオススメです。

ビッグパネルプラス カーペット張り グレー・ベージュ ¥25,300(税込)
ビッグパネルプラス 黒目調・茶木目(MDF材/塩ビシート)¥30,800(税込)

グランドピアノ耐荷重対策(和室洋室兼用)

FP フラットプレート ¥19,800(税込)3枚セット

ビッグパネルプラス 黒目調(MDF材/塩ビシート)¥59,400(税込)

2.移動の際の注意

和室の畳はピアノの重量で傷つきやすいので、移動する際は必ずピアノ運搬のプロフェッショナル業者にご依頼ください。

当社にて引越・移動・保管のご相談も承っております。

余談 板の間にピアノは置ける?

前述のビッグパネルプラスや、フラットボード(写真:70cmタイプ)などを設置いただくことで荷重が分散されぐらつきを防いで設置いただけます。

フラットボード70cmタイプ ¥26,400(税込)

まとめ

アップライトピアノと和室の組み合わせは、日本家屋や和の雰囲気を大切にする家庭にもよく合います。

また、畳の柔軟性や音響の特性を活かすことで、快適でリラックスした演奏環境を作ることができます。

ピアノを置く際には、湿度管理や耐荷重などの注意点を守りつつ、このような和室ならではのメリットを最大限活用してください!

掲載商品のお問い合わせ先

島村楽器の店舗やオンラインショップでも、これらの床対策商品を取り揃えています。

実際にグランドピアノのサイズや重さ、和室の状態(畳の種類や厚さなど)に応じて、最適な商品のご提案も承っております。

ご興味があれば、ぜひお近くの店舗にお問い合わせください。島村楽器店舗一覧