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電子ピアノとアコースティックピアノの違い:学べる表現の幅について

ピアノ豆知識

ピアノ選びの悩みを解消しよう!

お子様にピアノを買ってあげるとき、どんなピアノがいいか迷ってしまいますよね。

「手頃なキーボード?電子ピアノがいいのかなぁ?それともピアノ教室で勧められているアップライトピアノにするべきか・・・はたまたグランドピアノ!?」

なんて悩んでいる方も多いはずです。

楽器に詳しくないご両親にとっては、どの選択肢が最適なのか判断が難しいもの。

今回は、そんな皆さんに向けて、「学べる表現の幅」という視点も含めて、電子ピアノとアコースティックピアノの違いをわかりやすくお伝えしたいと思います!

電子ピアノとアコースティックピアノの音の出る仕組み

それでは、さっそくピアノの違いについて見ていきましょう!大きな違いは音の出し方にあります。

アコースティックピアノ

シーソーの様な原理で鍵盤を叩き、その運動がフェルトで覆われた「ハンマー」に伝わり、弦を叩き、その音が「響板」という大きな木の板で増幅されます。

これによって、打鍵の強さや速さに応じて、音にさまざまな表情が生まれます。

電子ピアノ

打鍵の強さをセンサーで感知し、録音された音を再生する仕組みです。

つまり、アップライトピアノは「生の音」を、電子ピアノは「録音された音」を再現するという違いがあります。


例えば、電子ピアノの場合、ベロシティで音の強さを電子的に管理しています。

ベロシティは「0~127」の128段階で表現され、鍵盤を叩いた時の強さ(打鍵の速さ)の情報を数値化したものです。

例えば、ソフトな音は低い数値(例:20)、強い音は高い数値(例:110)で表されています。

電子ピアノの内部では、このベロシティ情報を基に、サンプリング音(録音された音)や合成音を使用してダイナミクスを表現します。

一方、アコースティックピアノの場合は、自身の力が木材やフェルト、弦、響板を通して音が鳴るため、同じ力で弾いたとしても、「同じ様な音」は出ますが、全く同じ音は出ないということです。

音の違いが表現力に与える影響

ピアノはただの楽器ではありません!

音楽を通して「表現」を学ぶことがとても大切で、また、その表現するという事が音楽の楽しみでもあると思います。

レッスンでは「この部分は優しく」「ここは悲しげに」といった指導がありますが、気持ちを込めたタッチや自身の感情を変えることで、曲の雰囲気や作曲者の意図を繊細に表現することが可能です。

豊かな響きを持つピアノなら、その表現をより繊細に深く体現できるのです!

子ども時代に表現力を育むことのメリット

音楽を通じて、感情を表現、コントロールする力が身につくと、子どもはどんどん豊かな感受性を育んでいきます!

感受性が豊かになる

音楽を通じて『優しさ』『楽しさ』『悲しさ』といった感情を表現することで、日常生活でも周囲の出来事に対して、より豊かな心で反応できるようになります。

自己表現力が高まる

音楽で自分の気持ちや考えを表現することで、言葉では伝えづらい思いを形にする力が身につきます。この力は、コミュニケーション力や自己肯定感にもつながり、人生を豊かにする要素にもなり得ます。

創造力や問題解決能力が向上する

「どうやったら自分が感じたイメージを音で表現できるだろう?」と考えながら、いろいろと試行錯誤を繰り返し演奏することで、創造力が育まれ、他の分野でも役立つ問題解決能力が向上します!

電子ピアノのメリット・デメリット

メリット

  • 音量調整ができ、集合住宅でも安心して使える
  • メンテナンスが楽
  • 軽量なモデルも多く、設置しやすい
  • ピアノ以外の音色も多く、楽しめる幅が広がる

デメリット

  • 小さい音で練習をしていると、アコースティックピアノを弾いたときに思った以上に音が出てしまう場合がある。その為、音量のバランスや強弱がわかりにくくなる場合がある
  • いわゆる「同じ音」が出る為、音色に飽きが生じる場合がある
  • リセールバリューが低い(比較的新しいモデルは値段が付きますが、10年以上経つと二束三文になってしまうケースもあります。)

アコースティックピアノのメリット・デメリット

メリット

  • 本物のピアノを弾く楽しさがある
  • 鍵盤の重さやハンマーアクションの反応がしっかりと身につく
  • リアルな音楽表現の幅を提供してくれる
  • 電子ピアノでは味わえない重厚な響きが得られる
  • リセールバリューがある(メーカーにもよりますが40年前のピアノでもお値段が付くピアノが多くあります)

デメリット

  • 音量調整ができない(防音パネルや消音装置でカバーできる)
  • 重いので気軽に移動できない
  • 定期的に調律する必要がある

住環境と予算に応じたピアノの選択

アップライトピアノは表現力をしっかり学べるので、上達には最適です。ですが、「音が周りに迷惑なのでは?」と思いながらピアノを弾いていては楽しくありません。もし音の問題がどうしても気になる場合は、電子ピアノを選択することも考えられるのかと思います。

クラシックピアノの楽しさを味わおう!

特にクラシック音楽は、**「再現音楽」**とも呼ばれ、作曲者の込めたメッセージや物語を表現することが求められます。生の音で演奏することで、その音楽の深さや世界観をより一層感じることができ、演奏する楽しさが倍増します!

最後に:家族で相談して、最適なピアノを選ぼう!

電子ピアノとアップライトピアノの違いやメリット・デメリット、また、「学べる表現の幅」についてご紹介しましたが、ピアノは音を鳴らすだけの道具ではなく、表現力を学ぶための素晴らしい楽器です!お子様の成長をサポートするために、ご家庭の状況やお子様の気持ちを考えながら、最適なピアノを選べればいいですね!是非、各店のスタッフにお気軽にご相談ください!