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【メーカー探訪】G&L カリフォルニア・フラートンで受け継がれるレオ・フェンダーの意志

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今やエレキギター・エレキベース界でその名を知らない者はいないであろう“Fender”。
そのFenderの創始者であるレオ・フェンダーがFender社を退いてから、1972年にこれまたFender創設メンバーの一人、ジョージ・フラートンと共に設立したのがG&Lです。

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GはジョージのG、LはレオのL。
現在では両名ともこの世を去り、G&L創設メンバーはいませんがカリフォルニア・フラートンでG&L社は今もギター・ベースを作り続けています。
彼らの遺伝子はどのように受け継がれているのか、この目で見て来ました。

ロサンゼルス空港から一路、フラートンへ

ロサンゼルス空港からフリーウェイをとばして、一路フラートンへ向かいます。
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フラートンに着くと、見えてきました「Fender Avenue」。
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このあたりは元々フェンダー氏の所有していた土地だったそうで、通りの名前もそれに由来するそうです。
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いよいよ着きました、G&L。
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入口の看板は意外と簡素。
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いざ、工場内部に潜入!

さっそく工場内部に潜入して行きます!

①ネック&ボディ 整形セクション

のっけからいきなりネック製作現場。
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まだG&L独特のヘッド形状になっていない状態から、トラスロッド仕込み、指板貼り付けが行われています。

左奥には、ネックの型のようなものが見えます。NAMM0-DSC08575

ボディも同じセクションで加工されます。
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整形されたもディも並んでいました。
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ここではヤスリなどでボディの最終的な仕上げを行うようです。
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サンディング・マシンもかなり大きいですね。
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②塗装セクション

続いて塗装ブースが用意されたセクションにやってきました。
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塗装、手で一本一本やってますよ。
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彼、かなりのご陽気さんでした。
(もともとの正確なのか、それとも...!?)

これは下塗り段階でしょうか。
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かなり薄く塗られているのが分かりますね。
木の凹凸が見えます。
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塗装されたネックもこのとおり。
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G&Lらしいところを発見!
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あのG&Lのラメラメ・カラーはここで生まれるんですね!
すごい量のラメです。

③塗装仕上げセクション

ガタイのいい二人がボディを研磨中。
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細かいところも手を抜きません。
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④電装系セクション

なんと!
ピックアップも手作業で作っています!
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あのG&L独特のピックアップはこうして丁寧に作られています。
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ポット類もしっかりハンダづけ。
熟練の作業ですね~
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⑤組み上げセクション

ここからギターがギターとして形になっていきます。
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ネック組み込み中。
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ここでこんな機械を発見!
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これはナットの溝を切るマシン。

フレットのおおまかなすり合わせも行うそうです。
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⑥シッピング・セクション

金網の向こう側は...
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完成したギターたちが出荷を待っています。
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だから他のセクションと違って、こんなに厳重なんですねー
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出荷前の最終チェックもここで行います。
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現代エレキギターの知恵がつまったラボ

ここから、なんとレオ・フェンダー専用ラボにお邪魔します!
レオが生前使用していたそのままに保管してあるそうで、入る前からドキドキ。
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MR. FENDER ONLYと書かれたドアを開けると...
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時が止まっているかのようなラボが現れました。
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製作途中のボディやネック。
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ギター設計で座りっぱなしの身体を動かすためでしょうか、ランニング・マシンも。
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自らが生み出したギターをさらに改良するためでしょうか、Fender テレキャスターも置かれています。
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G&L設立後、MUSICMANのギターやベースをデザインしたレオ・フェンダー。
その時のものなのか、MUSICMANのネックも見えます。
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レオ本人が普段よく座っていたであろう、デスクがここです。
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大量の写真と一緒に、コレ。
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もしやコレはG&Lサイトでレオが使用している...
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この器具ですね!
というか、まんまこの部屋ですよね!!
興奮してきました...

レオ宛の手紙もそのまま残ってます。
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もう一つ部屋がありますよ。
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こちらは電装系の研究を行っていたのでしょう。

レオはピーナッツがとっても好きだったそうで、机の上には大量のピーナッツ缶。
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この部屋にもたくさんの製作途中(?)ギターたち。
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あれはレオ本人のかばんでしょうか。

!!
レオのテーブルの下にこんなものを発見!
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On-Stage Standsぢゃないですか!

島村楽器が代理店をつとめるスタンド関連を豊富にラインナップするブランドなんですよ。
なんだかこれをレオも使っていたと思うと、感慨深い...

G&L 工場訪問を終えて

現代エレキギターの礎を築いたと言えるレオ・フェンダー。
Fender社設立~離脱~G&L設立~MUSICMANデザイン~G&L発展と、彼の歴史はポップス、ロックの歴史です。

今回、彼がジョージ・フラートンと共に作り上げたG&L社を訪れて一番衝撃だったのは、世界的に名が通ったブランドとは思えないほどの手作業量。
訪問前のG&L社への勝手なイメージは、オートメーション化されて効率的な生産工程を持った工場でした。
しかし今回レポートしたように、ピックアップ製作に至るまで丁寧に作られるレオの魂、意志は、レオのラボが今も時を止めたかのように佇むのと同様、G&L社スタッフにも脈々と受け継がれてそこに存在しています。
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世界中の音楽ファンが訪れるというG&L工場。

ギタリスト、ベーシストにとって「ギターの歴史」に触れる事の出来るその貴重な場所では、アグレッシブなCalifornian(カリフォルニア人)たちが今日もレオの意志を受け継ぎながらも新しい挑戦をし続けています。

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