【メーカー探訪】CAJ(CUSTOM AUDIO JAPAN) ~現場発のアイデアを音に活かす究極のシステム~
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CAJ流システム構築
●RS616ってけっこう大きいですよね? 重いですし。
最初にRS616を作り始めた時に、実はこれの3/4くらいの大きさで考えてたんですよ。そうしたらボブ・ブラッドショーが「どうせエフェクターを並べたらこのこのくらいの横幅になるだろう? だったら踏みやすいように横一列にスイッチがあったほうが良いじゃないか」と言われて。
「なるほどな!」と思いました。やっぱりこの人はスゲーなと(笑)
重さについても、それだけの数のエフェクターを並べると、1g、2gの重さの違いが気にならないんですよね。
だったら良いものをしっかり作るほうに重点を置いたんです。
型名:RS616
JANコード:4571220041785
メーカー希望小売価格 (税込) ¥209,000 (税抜 ¥190,000)
販売価格 (税込) ¥177,760 (税抜 ¥161,600)
●そのボブ・ブラッドショーから受け継いだノウハウにおいて、もっとも重要視しているのはどこですか?
やっぱりワイヤリングする上ではいつも同じコンディションを保てるかどうか、トラブルがあってもすぐにその場で対処できるか、という点ですね。さっきもお伝えしたとおり、ラックシステムだとケーブルの重みがどうしても一箇所に集中してしまう。大抵の場合、ジャックは一枚の基板にすべて乗っているので、基板一枚に重みが溜まって故障につながりますよね。
で、プラグにはもちろん「どこに挿すか」をしっかり書いておく。そうしておけば、万が一トラブルがあってもすぐに対処できるんです。
ケーブルがどこを通って配置してあるかも大切。電源トランスの横を通るとどうしてもノイズが乗るので、離してワイヤリングする。でもケーブル自体を固定しないで放っておくと、トランスの近くに寄っていってしまってノイズが生まれてしまう。「この間は平気だったのに今日はダメ」ってことになっちゃう。
そういった意味で“ワイヤリング”というのは大事ですよね。
●エフェクト・ボードであれば、重みはかかりませんよね?
そうですね。ただボードにおいてもやはり「安定性」が大切です。いつも同じコンディションで音が出せるようにすることが必要です。
●ノイズが生まれやすい場所というのはあるんですか?
トランスと外来ノイズですね。だからレイアウトでノイズを生む/生まないは変わりますよね。
それとよく見るのは、一個のアダプターからいろんなエフェクターに分岐することによって電圧降下を起こして、ノイズを発生させているシステム。
あと、スイッチング電源でもノイズは生まれますよ。使用するエフェクターによっては相性が合わないこともある。スイッチング電源はアダプター自体のサイズを小さくできるというメリットがある反面、そういったデメリットが10~20%くらいの確立でおこるんです。デジタル・エフェクターなんかには最適なんですけどね。
ただ、アダプター2個、3個って増えるのってやっぱりストレスなんで、小さいアダプターを提供したくて作ったのがPOWER BLOCKSです。
~CAJのスイッチング電源 POWER BLOCKSシリーズ~
●電源と言うと、CAJのAC/DC Stationも、「Ⅲ」になって爆発的に売れていますね。
皆さんのおかげです(笑)
「Ⅱ」の時も人気はあったと思うんですけど、小さくしようと思ってました。それと、「Ⅱ」と違うのは“効率”ですね。
アダプターのトランス回路自体が、とっても効率悪いんです。全部熱の嵐みたいなもんです。
そのために放熱板をつけて、パーツも選択し直して。
筐体が小さくても安定して電源を供給できるようにってことを考えました。
それと大事なのが、「デザイン」!
まじめに言うと、「Ⅱ」は両側に電源プラグの差込口があったので真ん中にしか置けないけど、「Ⅲ」はボードの端っこに置けるでしょ?
...これ、改めて見るとカッコイイな(笑)
型名:AC/DC Station Ⅲ
JANコード:4571220042652
メーカー希望小売価格 (税込) ¥9,900 (税抜 ¥9,000)
販売価格 (税込) ¥8,360 (税抜 ¥7,600)