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【徹底検証】ギター・シールド徹底検証 その2 ~CAJ & B.AIR~

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前回「シールド徹底検証 その1 ~Belden~」で好評を頂きました徹底検証シリーズ。今回は“Japanese Brand”にこだわって「CAJ」と「B.AIR」のシールドを取りあげてみます!

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CAJ(Custom Audio Japan)

1980年代から数多くのトップギタリストのサウンドシステムを設計/製作しているBob Bradshaw(ボブ・ブラッドショウ)のプロジェクト・ブランド、CAE(CUSTOM AUDIO ELECTRONICS)。その理論と知識を日本のミュージシャンに提供するためにスタートしたのがCAJ(CUSTOM AUDIO JAPAN)です。宣伝活動をほぼ行わずに、ほとんど口コミだけで現在の知名度を築き上げたCAJは、アーティストのエフェクト、アンプ、そしてシステム構築の担い手として絶大の信頼を得ています。

B.AIR

B.AIRは、楽器の音質改善を行う、こだわりの製品を製作しているブランドです。管楽器関連やギター周りの機材を取り扱っていますが、そのストイックな商品開発でプロからアマチュアまで幅広くファンを作っています。特にDCTV処理というB.AIR製品の金属・電子パーツの大半に施される特殊音響処理は、振動の伝達性能を上げ、音質面でのすばらしい効果が発揮されるとのことで、BIAIRファンに支持されています。

【おさらい】基準シールドと使用楽器

前回同様、基準シールドはCANARE、使用楽器は以下のとおりでいきます!
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基準シールド  CANARE G03 
販売価格 (税込) ¥2,200 (税抜 ¥2,000)
使用シールド 3m
使用楽器 ギター:History GH-SV/C(シングル・コイル)  ベース:Cool-Z  ZJB-1R/5(ジャズベース・タイプ・パッシブPU)

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CAJ & B.AIR 検証スタート!

今回は前置きも短めに、さっそく検証スタートです~

①CAJ『Guitar Cable』3m S/S

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I-I 3m シールドケーブル/3m 【Standard Series】 販売価格 (税込) ¥4,180 (税抜 ¥3,800)

メーカーさんいわく「あらゆる条件下においてギターケーブルにとっての重要なファクターを改めて見直し、機材のポテンシャルとサウンドを常に100%引き出すことをコンセプトとしている」。Switchcraft製プラグ、柔軟性を最優先したケーブルでCAJの“音の良さ”を追求しています。

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【ギター】低~中域がしっかり出て、余分な高音を削った感じです。「丸い音がするけどこもっていない」という印象ですね。素直でハイファイな出音なので、近年のロックなどに合いそうです。
【ベース】気持ちいいコンプ感がありつつ、音量も出ます。

価格がそこまで高額ではありませんが、価格以上の音質だと感じました。コストパフォーマンスは非常に高いです。とくに最初に音を鳴らした瞬間に感じる「音量感」が心地よいです。また、シールド自体の柔らかさが際立っていて、パッチケーブルとしてエフェクトボードの中で配線しても断線しにくいと思います。パッケージがケーブル・バッグになるという点もうれしい仕様ですね。

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ギターではジャキジャキした音をすこしだけ丸くする、まろやかな音に艶を与える、といった両側面からのアプローチで使用してみたいですね!
ベースはやはりフレットレス・ベースで音のスムーズさをアピールしたいです。

②CAJ『Recording Pro Series』3m S/S

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RP3M LE シールドケーブル/3m 【Recording Pro Series】 販売価格 (税込) ¥4,400 (税抜 ¥4,000)

「プロの現場に即したシステムを作る」というポリシーで製作されるCAJの製品。 そんなCAJのシールドの中でフラッグシップとして位置づけされているのがこの「Recording Pro Series」です。 CAJ Guitar Cableを元にCAJオリジナルプラグと、ワイド・レンジケーブルとのコンビネーションがプロの現場で愛用されている要因でしょうか。

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【ギター】CAJ Guitar Cableの素直な出音をさらにフラットにした印象です。低~高域まんべんなく鳴ってきます。音量に関しても大きく感じますが、適度なコンプ感があります。非常にバランスがいい「万能」なシールドですね。その名のとおりレコーディングで大いに活躍してくれそうです。
【ベース】タイトで、音が前に出てきます。パワフルな印象が強い「CAJ Guitar Cable」よりもまとまりがあり、かつ出て欲しいポイントは押さえてますね。確かにレコーディング向きです。

CAJ Guitar Cableもそうですが、コストパフォーマンスが高い! この音で¥4,200は財布に優しいです。こちらのシールドも柔軟性があって取り回ししやすく、断線に強そうですね。 プラグにもCAJ刻印が入って高級感をかもし出しています。ライブに、レコーディングに、何かと重宝するシールドだと思います!

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やはりギター、ベース共にコンポーネント系でレコーディングに活躍してもらいたいですね!

②B.AIR『MIGHTY SHIELD 』3m S/S

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MIGHTY SHIELD 3m (S-S) 販売価格 (税込) ¥13,200 (税抜 ¥12,000)

メーカーさんいわく、MIGHTY SHIELDは方向性がつけられている「ナチュラルな」シールドとのことです。こちらも信頼性の高いSwitchcraft社製のプラグを使用していますね。また、ハンダにはAFT製の抵抗値が低いハンダ、プレミアムソルダーVer3.1が使用されています。

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【ギター】中低域が抑えられている感があるので、音を出した瞬間はもしかしたら「音が薄い?」と感じるかもしれませんが、実はギターのおいしい帯域が前に出てきて非常にクリアな音質です。各弦の分離もよく、クリアながらもヴィンテージな「ギターらしい」音質ですね。
【ベース】ブリブリとしたドンシャリ傾向のあるサウンド。弾いていてとても気持ちいいですね! ロック向きだと感じました。

やはり1万円の大台を越える商品だけあって、クオリティーの高さだけでなく「弾いていて気持ちいい」サウンドを提供してくれます。高品位シールドながら、ハイファイになりすぎていない音の質感が、ギター・ベースにマッチするのではないでしょうか。プラグ部分にDCT処理(Double-Specialy-Sound-Effects “Cryogenic Treatment ‘n’ Vibration Treatment”)済みとのことですが、DCT未処理ともぜひ比べてみたいですね。

オススメマッチング


やはりロックなテイストの楽器を選びたいです。とくにギターに関しては荒々しい感じのサウンド傾向のギターに使用したいです。
ベースはミドルの強い傾向のベースでバランスを取ってもいいですね。

検証後記

今回検証を行ったCAJとB.AIRは、対極にあるシールドのように感じます。CAJは「シールドによる色付けは極力しないで、ギターの音をそのままダイレクトに次の機材に届ける」という印象。一方B.AIRに関しては「クリアで音抜けが良いことに加え、ギター&ベースの音をより生々しい表情にする」という印象でした。このように印象が違うと、どちらが良いというよりも、シーンによって使い分けをしたくなります。“Japanese Brand”のこだわりが見え、鳴らすのが楽しいと感じる3本でした。

 スペック表

各シールドのスペック表を載せておきますので、シールド選びの参考にしてみて下さいね。

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イオン葛西店にて特設試奏コーナー展開中!

今回検証した「CAJ&B.AIRシールド」3モデルはすべてイオン葛西店特設試奏コーナーにて展示中(2013年7月21日(日)まで)!
じっくりお試しできますのでお気軽に遊びにいらして下さい。

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※「シールド徹底検証 その1 ~Belden~」のラインナップも展示延長中~

 

 

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