ギタセレニュースでは、ギター、ベースなどの新製品情報やギターにまつわる様々な情報を発信しています

楽器を探すなら島村楽器オンラインストア

特集記事

【徹底検証】多機能ディレイの頂上決戦!「BOSS DD-500」「strymon TIMELINE」「Eventide TimeFactor」を比較

記事中に表示価格・販売価格が掲載されている場合、その価格は記事更新時点のものとなります。

去る9月12日にBOSSの最新兵器DD-500が発売されるなど、間違いなく賑わいを見せているハイエンド・ディレイ。
DD-500はこれまでのBOSSのツインペダル・シリーズDD-20に比べても、デザインや設計において華麗なる進化を遂げていることから、“攻め”の一手であることが容易に想像できます。

というわけで、いま熱視線が注がれているハイエンド・ディレイの旗手たち「BOSS DD-500」「strymon TIMELINE」「Eventide TimeFactor」を比較。
外観/機能/サウンド面から3モデルの魅力を探っていきます!

「BOSS DD-500」

ボス1 オープンプライス
販売価格: (税込) ¥33,000 (税抜 ¥30,000)
JAN:4957054507275
発売日:9月12日(土)


この商品をオンラインストアで購入するこの商品を展示している店舗

“次世代ディレイの新しいカタチ”とBOSSが自信を持ってリリースしたDD-500。
入力から出力まで最高水準と言える32ビット処理の高音質を実現し、ディスプレイや3ペダルを含め使いやすさを追求したユーザー・インターフェースを採用。
多彩な機能を盛り込みつつ直感的な操作を可能にしたDD-500は、ギタリストのクリエイティビティを刺激します。

外観

ボス2

DD-500はこれまでのディレイの筐体カラーを踏襲した“白”を纏っており、何と言っても大型LCDがひと際目立ちます。

そして、フット・スイッチ部がスラントしているため踏み心地も良好。
サイズも幅170×奥行き138×高さ62mmとコンパクトであり、直感的に操作できるツマミ配置を含め、非常に洗練されたデザインになっています。
徹底的にユーザー視点に立ったモノ作りは、まさに国産ブランドとしての威信を感じさせます。

機能性

ボス3

ボス4

ボス5特筆すべきは大型のグラフィックLCDです。
ステージにおいてパラメーター数値がひと目で把握できるのは、大きなアドバンテージと言えます。

さらに、3フット・スイッチに秘められたポテンシャルも計り知れません。
A/Bスイッチでパンクやパッチを切り替えつつ、TAP/CTLスイッチではそれぞれのパッチにWARP(フィードバックとレベルを増加)やHOLD(スイッチを踏んでいる間フィードバックはホールド状態)などの飛び道具的な操作を割り当てたりと、自分だけのカスタマイズを行うことができます。
これらの機能を、外部スイッチを使わず本体だけで完結できるのは嬉しい点です。
また、EDITモードではパッチごとにオフ時にディレイ音を残す(CARRY OVER)かなど、かなり緻密なセッティングが行えました。
しかも297種類もの設定を本体にメモリーすることが可能と、機能性の豊富さは尋常じゃありません。
それゆえに、時間を忘れて音作りに没頭できる奥深さがあります。

ボス6入出力端子は、2イン/2アウト、エクスプレッション・ペダル、USB端子、MIDIイン/アウト。

MIDI入出力端子ではパラメーターの値を外部MIDI機器から操作でき、USB端子ではパソコンに接続してDAWと同期したり音色の切り替えやパラメーターのコントロールも行えます。

サウンドボス7

DD-500の最大のウリのひとつ、それが他のエフェクターを圧倒する高音質でしょう。

入力から出力までサンプリング周波数96kHz、32ビットを実現しており、最近の高音質マルチ・ディレイ・ペダルでも24ビットなので音質に対するこだわりは相当なものです。
あらかじめプリセットされたディレイ・モードは12種類で、内容はSTANDARD/ANALOG/TAPE/VINTAGE DIGITAL/DUAL/PATTERN/
REVERSE/SFX/SHIMMER/FILTER/SLOW ATTACK/TERA ECHO。
モード数という点では他のディレイ・ペダルと大差はありませんが、特殊効果をもたらすSFXや音程を変えたディレイ音による幻想的なサウンドのSHIMMERなど、飛び道具的な効果のユニークさは群を抜いており、個人的には3モデルの中でもっとも感性を刺激されました。

デモ音源解説

●STANDARD:クリアなデジタル・ディレイです。前半はリピートとレベルを大きめに、後半はリピート90でレベルは大きめに設定しました。


●ANALOG:BOSSのDM シリーズを再現したクラシックなディレイです。音源では通常のパターンと、途中でCTLペダルを踏むことでモジュレーションをかけた2パターンを録音しました。


●DUAL:2つのディレイを直列または並列に接続したサウンドです。プリセット84Aを使用。

●PATTERN:16種類のディレイを独立して設定できるリズミカルなサウンド。2つ目のパターンはプリセット69B、3つ目のパターンはプリセット95Aでプレイしています。



●SFX:周期の短いトレモロのような、ユニークな効果のディレイ。このモードのみ歪みをかけてプレイしました。

●SHIMMER:音程を変えたディレイ音を混ぜたサウンド。2つのパターンを試奏しており、前半が1オクターブ上の音を追加したボリューム奏法的なプレイ、後半がプリセット87Aに5度のピッチシフターを加えたプレイです。


●VINTAGE DIGITAL:Roland SDE-2000/SDE-3000やBOSS DD-2を収録した、初期のデジタル・ディレイをモデリングしたディレイ。音源はDD-2のモデリングで、レベルは原音と同等、リピート1回に設定しています。

●FILTER:揺らぎ効果のあるフィルターを加えたディレイ。2つのパターンで試奏しており、前半はHPFでローカット、後半は途中でCTLペダルを踏んでホールド状態にしています。


●TERA ECHO:BOSSのTE-2のような広がりと、動きのある独創的なエコー・サウンド。プリセットは71Bで、スプリング・リバーブをシミュレートしています。

次のページでは、strymon TIMELINEを徹底検証します。

特集記事 最新記事

【ガールズバンドクライ】河原木桃香の使用ギターを調べてみた
別室 野原のギター部屋 Vol.40 “管理人お気に入りのギターストラップ”
【楽器購入】後輩と楽器を買いに行った時に役立つ、予算とお金のかけどころ【軽音部を120%楽しむコツ】
PRS Factory Visit 2024レポート(後編)【Paul Reed Smith】
PRSファクトリーオーダーレポート後編“完成した至高の逸品をご紹介”|ギターマニア石田純一の逸品入魂~気ままに想いを綴ります~

特集記事一覧はこちら >>