【メンテナンス】弦交換のすすめ!コレを読めばきっとあなたもプロの腕前!?~アコギ編~
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ギターの弦交換方法をご紹介する「弦交換のすすめ」第三弾!今回は、「アコースティックギター」の弦交換をギタセレ流にお伝えしていきます。実はシンプルな構造ながら、エレキギターやベース、クラシックギターと比べても気を遣うポイントが多いんです。楽器の良い状態を長く保つ秘訣も交えて、ご紹介していきましょう。
楽器を保護
クロスでボディを保護。マスキングテープを使用してボディトップに貼り付けます。アコギは塗装が薄く打痕や擦り傷がつきやすいため、気を遣っていきましょう。
ボディエンドやバックにマスキングテープを貼って留めるとGOOD。これで、作業中もクロスが邪魔にならないのでオススメです。
他の記事でもご紹介していますが、粘着の弱いといわれるマスキングテープも、そのまま使うと楽器にダメージが残る場合があります。写真のように衣服に貼ってはがす・・・を2.3回繰り返して、粘着を弱めてから使いましょう。
弦をゆるめる
ストリングワインダーを使用して弦を緩めていきます。
太いアコギの弦でも片手でつまめるほどに、ダルダルにしてOK。チューニングしてある弦をそのまま切ると、楽器に負担がかかるのでNGです。
緩めた弦を、12フレット付近でニッパーを使用してカットしていきます。
ブリッジピンを抜いて弦をはずす
必ず専用のブリッジピン抜きを使用しましょう。弦交換は月に1回~3か月に1回ほど(理想は!)ですので、楽器を大事にするという意味を込めて、専用工具を使います。
弦を留めているブリッジピンをニッパーで抜くことはNGです!ブリッジピンが割れたり、ブリッジを傷つけてしまったりするので、必ず専用の工具を使いましょう。
抜いたブリッジピンは、張る前と後で順番が変わらないように覚えておく必要があります。1弦専用、6弦専用、などはありませんが、6弦に使っていたピンは次回も6弦に使います。
マスキングテープで留めてしまうのも手です。作業中に、転がったり順番が変わらないよう注意していきます。ご自身のやりやすい方法を見つけていただいてOKですよ!
輪っかになるよう縛っていきます。これなら捨てやすいですし、ばらけてしまうのも防げるのでオススメです。
弦を開封
今回は、コーティング弦の中でも人気のエリクサー ”NANOWEB Phosphor Bronze Light #16052”を使用します。
縛る形でまとまった各弦を、折り目が付かないようにゆっくり緩めていきます。折り目が付くと弾き心地や音に悪影響がありますので注意していきましょう。
弦を折り曲げてブリッジに通す
弦をブリッジに通す前にまず下準備として、各弦を折り曲げていきます。これは製品にもよりますが、矢印のあたりに弦のとがった部分があります。
そして、ボールエンド(丸い金属部分)の穴が見える方向に対し、まっすぐに折り曲げます。
このようなボールエンドの向きで、かつ尖った部分が上になるよう折り曲げます。各弦同じ要領で折り曲げていきます。
まず先に弦を通してから、ブリッジピンを差していきます。矢印の部分に、さきほど紹介した尖った部分が見えます。この部分を上にして折り曲げたのは、ブリッジに引っかかることを防ぐためです。チューニング中に「パキっ」とブリッジから音がしたことはありませんか?原因は、この引っかかりによるものです。
ピンには、弦が通る溝が掘ってあります。その溝と弦が真っすぐ平行になるように差していきましょう。
通した弦を引いていくと、ボールエンドがブリッジに「コツン」と引っかかる感覚があると思います。そうしたら、ピンを押し込んでいきます。
ホールの中にケータイを入れて撮影してみました。各弦のボールエンドが大きく突き出ていなければOKです。
悪い例はこちら。ボールエンドが大きく出ていて、ブリッジピンで無理やり弦を留めている状態です。これでは、弾いている最中に弦とブリッジピンが飛んでしまうこともあるので注意しましょう。もちろん、毎回中の様子を撮影する必要はないのですが、一度これを見ながらやってみるとボールエンドの引っかかる「コツン」の感覚もつかめると思いますよ。
弦のネジレを取る
クロスを使用して弦をさらっていきます。ネジレと同時に弦の汚れも取ります。まずはブリッジ側から・・
ギターのヘッド側までさらっていきます。力はかけず、軽く拭いていくようなイメージでOKです。
各弦の巻き数
弦ごとに最適な弦巻き数は異なります。
余分に長さ(ペグ/個) | 巻き数 | |
6弦 | 1個先 | 2.5巻き |
5弦 | 1個先 | 2.5巻き |
4弦 | 1.5個半先 | 3.5巻き |
3弦 | 1.5個半先 | 3.5巻き |
2弦 | 2個先 | 5巻き |
1弦 | 2個先 | 5巻き |
例えば6弦の場合、ペグの1個先分の長さをペグに巻きつけます。6弦を例に、長さのはかり方をご紹介していきます。
6弦の巻く長さはペグ1個先分。6弦ペグに弦を通した後、5弦ペグの位置をつかみます。赤い線の箇所がペグに巻く長さです。
巻き方と力のかけ方
ストリングワインダーを使用して、弦が矢印の位置に来るまでペグを回していきます。
矢印の位置に来たら、指を持ち替えて力をかけます。これで、遊びのない状態で弦を張っていくことができるので、オススメです。
力の入れ方ですが、「人差し指」と「中指・薬指・小指」を使って矢印のように力をかけていきます。矢印の箇所がどちらも緩むことの無いようにします。
力のかけ方によってブリッジピンが浮いてくることもありますので、時々手で押さえます。
ペグポスト(穴)から見て下に弦を巻いていきます。人差し指で下に押さえるように力をかけていくと、上手くいくと思います。
・・巻き終わりました。ペグポストから下に、キレイに張ることができています。
チューニングを安定させるコツ
各弦でチューニングを行った後、軽く弾く⇒弦を軽く引っ張る⇒また弾く⇒チューニングという流れを、それぞれ3セットずつ行いましょう。力はかけすぎずに、軽く指が入る程度でOKです。
クリップチューナーで、一旦チューニングを合わせたあと・・
一度軽く引っ張るだけで、かなり音程が下がります。これを行うことでチューニングが安定するので、弦交換の直後に路上ライブがある!なんて時も安心です。
チューニングを安定させたら弦がカンタンに緩むことが無くなるので、ペグに限りなく近い部分でカットしてOKです。
見栄えもよくなりますし、ケースの内側を傷つけたりすることもなくなるので安心です。
3弦~1弦までキレイに張ることができました。見栄えが良いと演奏のモチベーションも上がりますね。ぜひ参考にやってみてください。
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