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【今さら聞けない】ギターで使われる木材事典! Part6 ~ほぼメイプルとマホガニーの特集になってしまいました…~

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マホガニーの現状と真実に詳しく迫ってみる

冒頭でもお伝えした通り、マホガニーの種類は3種類しかありません。

  • キューバン・マホガニー
    キューバやフロリダ半島南部原産のマホガニー
  • ジェニュイン・マホガニー
    北米~中南米広域に分布しているマホガニー
  • メキシカン・マホガニー
    グアテマラやホンジュラス、メキシコ南部に分布しているマホガニー。

この3種が、正真正銘のマホガニーです。では、現在世に出回っている「アフリカン・マホガニー」や「ブラジリアン・マホガニー」等の名前の付いたマホガニーはマホガニーではないのか!? そのへんに迫ってみましょう。

ホンジュラス・マホガニー ~Honduras Mahogany~


「ホン・マホ」と呼ばれ珍重されるこの材は、どういった物を指すのでしょうか。


そもそもホンジュラスというのは国名です。北米と南米の間、カリブ海に面した国です。

このホンジュラスを中心に北米~南米に自生している(いた)マホガニーをホンジュラス・マホガニーと呼びます。マホガニー=ホンジュラス・マホガニーとも言えます。
※現在は同種を材木用として、アジア各国やハワイで植林しているようです。

キューバン・マホガニー、ジェニュイン・マホガニー、メキシカン・マホガニーそれぞれ原産国が違ったり自生している場所が北米~南米の間でバラバラですが、総じてホン・マホと呼ぶのが一般的なようです。

では! その他の名称がついているマホガニーは、マホガニーではないのか!?
その事実に迫ってみましょう。

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マホガニー代替材

アフリカン・マホガニー ~African Mahogany~


▲カヤ属のマホガニー代替材として最も一般的と言えるアフリカン・マホガニー

マホガニー(ホンマホ)はセンダン科のマホガニー属に属する樹。世の中には、同じセンダン科のカヤ属に属する樹もたくさんあります。このカヤ属。非常にマホガニーに酷似しているんです。性質は多少の違いがあれど、期間比重はマホガニーとほぼ変わらず。

西アフリカから中央アフリカにかけて広く分布する樹、それがアフリカン・マホガニーです。別名「カヤ」「カヤ・ウッド」と呼ばれ、マホガニー同様の木目が現れやすいため、現在楽器に以上に多く使われています。

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サペリ・マホガニー ~Sapelli Mahogany~


Part3でも紹介したサペリも、マホガニーの代替材。Taylorはよくこのサペリを使用していますね。「サペリ」と単純に呼ぶ人もいれば、「サペリ・マホガニー」とマホガニーであるかの様に呼ぶ人もいます。

アフリカ赤道付近に生息し、マホガニーによく似た木目を持ちますが硬度はマホガニーよりも少々やわらかめなのが特徴。しかし、センダン科エンタンドロフラグマ属の木なので代替とはなっても「マホガニー」と呼ぶのはいささか無理を感じます。

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フィリピン・マホガニー ~Philippine Mahogany~


フィリピン産の木材。「レッド・ラワン」とも呼ばれ、期間比重も0.42~0.60とマホガニーに近似しています。ラワン類の中では比較的硬質のため、その点でもマホガニーの代替として使われる要因となっています。

フタバガキ科ショレア属と、マホガニーとは程遠い樹ではありますが、特徴が似るとこういった物もマホガニーと呼ばれてしまいます。

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マホガニーの名が付いた別物

アフリカン・マホガニー、サペリ・マホガニー、フィリピン・マホガニーもマホガニーではない別物なのですが、あくまでも代替材として有名なもの。しかし「マホガニー」の名が付けられながらも、別の意味で希少価値の高い物があります。

ハワイアン・マホガニー ~Hawaiian Mahogany~


Part2で紹介したハワイアンマホガニー。と呼ばれる事もありますが、楽器界では「コア」と呼ばれることの方が多い材です。マメ科アカシア科です。
「コア」も定義が曖昧ではありますが、コアとしての価値を見出されているため、やはりコア材と言われた方がしっくり来ます。

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ジャパニーズ・マホガニー ~Japanese Mahogany~


もうここまでくるとマホガニーの面影はありません(笑) 名前だけですね、きっと。センダン科センダン属で、四国、九州、南西諸島に自生している日本の樹です。なぜはマホガニーという名が付いたのか不思議です。

もちろんあまり楽器では使われていません。

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マホガニーいろいろ

楽器をはじめ家具等での使用で、本来のマホガニーは枯渇しています。そういった理由からマホガニーの代替材を採用する事は、自然な流れなのだと思います。Suhr、Ibanez、Sugi、G-Life Guitars、HISTORY、HEADWAY、dragonfly等々は、スペック表記に「アフリカン・マホガニー」とありますので、代替材である事が明確に分かります。
親切なスペック表記だと思います。

アフリカン・マホガニー表記のギター&ベース一覧

代替材である事が悪い事ではなく、あくまでもホンマホの特徴を有した代替材ですから、ご安心ください。また「ホンマホがいい」と言ったところで、ホンマホを使用した楽器となると、それだけでお値段が上がってしまうのも事実。

ホンジュラス・マホガニーを使用したギター&ベース一覧

なんせ入手しづらいですからね!

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