【こだわりの逸品】~FCGR Tone Shift Plate編~ 板1枚で音質向上?!
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今回の製品はこちら!
FREEDOM CUSTOM GUITAR RESEARCH(FCGR)の『Tone Shift Plate』です。
FCGRさんのサイトにもこう書いてあります。
- 「サスティーンが短い」
- 「音の立ち上がりが遅い」
- 「音にハリが無い」
- 「音の分離が悪い」
- 「低音にパンチが無い」・・・・etc
「Pick Upやエフェクターでは改善できない上記症状にお悩みのGuitar & Bassプレイヤーの方は是非一度お試しくださいませ」と。
楽しみです。どれくらい変化が現れるんでしょうか?!
さっそく試していきましょ~
Tone Shift Plate補足
Tone Shift Plateは、真鍮(ブラス)で出来ています。
管楽器やスネア、もちろんギターのナットやフレットなどでも使用される真鍮は、「音楽的響き」として認知されているので、そこをピックアップして製品化したのがこのTone Plateですね。
ちなみに真鍮は鉄と比べて比重が重め。
なので、同じサイズでもギターの中心部であるネックジョイントにしっかり剛性を与えてくれます♪
使用ギター Fender Japan ST57-US BLK
はい。今回も登場です、ST57-US。
残念ながら生産完了になってしまいました。
(今ならまだ島村楽器数店舗で在庫がありますので、お探しの方は店舗までお問合せ下さいませ~)※2013年8月10日現在
どノーマルの音
では、どノーマルな音はどんな感じでしょうか?
何種類か録音してみました。
○フロント&センターのハーフトーン(クリーン)
○リア&センターのハーフトーン(クリーン)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/normal-rearhalf-arp-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○リア(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/normal-rear-riff-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○フロント(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/normal-front-solo-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
今回は、アンプで鳴らすと、鳴った音がまた弦に干渉してしまう可能性があるため、アンプを通さずにあえてラインで録音しています。
EQはすべてフラット、録音した後もファイルの前後の要らない部分をカットするのみで、何も手を加えていません。
では、ネックプレートを交換してみよー!
Tone Shift Plate 2mm
まずは2mm厚のプレートを装着して、その効果をチェ~~ック!
プレート取替え作業
まずは元から装着してあるプレートをはずします。
ネジを緩めて、慎重に、慎重にはずしましょう
四隅をバランスよく緩めていきます。
右がTone Shift Plate 2mm。
左がFender Japanの標準仕様のプレート。厚さは1.7~8mmほどでした。
そんなに厚みは変わりませんが、果たして音はどう変わるでしょう?(ワクワク)
比重は鉄が7.8くらい、真鍮が8.7くらいで、同じサイズだから重さは真鍮のほうが若干重い。
ってな分けでTone Shift Plateの方が重いわけですね。
サウンドチェック
○フロント&センターのハーフトーン(クリーン)
○リア&センターのハーフトーン(クリーン)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/2mm-rearhalf-arp-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○リア(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/2mm-rear-riff-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○フロント(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/mm-front-solo-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
どうでしょう?!
音に若干ハリが出て、サスティンが少々伸びた印象です。
特にクリーン・カッティングは分かりやすい。
5弦10フレットルートのGm7カッティングですが、3弦10フレットの「ファ」の音が良く聴こえてきて、高音域のエッジが強調された感じ。
クリーン・アルペジオでは、全体的にバランスが良くなって各弦の音がしっかり聴こえます。
歪ませるとサスティンの長さもさることながら、低音がタイトになりました。
ただ、変化の量としては少し物足りない気も...
ワタクシの耳が悪いのでしょうか...
Tone Shift Plate 3mm
さっそくネジを緩めて取り外して比べてみると...
明らかにブ厚いw
もう、どれが3mmかなんて説明する必要がないレベル。
そして...重っ!
ギターを抱えると、プレートがたった1mm厚くなっただけなのに、なんかガッチリしてます。
これはぜひ実際に体感してみてほしい頼もしさです!
サウンドチェック
○フロント&センターのハーフトーン(クリーン)
○リア&センターのハーフトーン(クリーン)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/3mm-rearhalf-arp-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○リア(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/3mm-rear-riff-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○フロント(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/3mm-front-solo-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
!!
こりゃスゴイ!
明らかに音が違います。
各帯域のバランスがすごく良くなって、やもすると「音量落ちた?」とも感じがちですが、フロント&センターのハーフトーン・カッティングでは、各弦がとても気持ちよいバランスで鳴ってくれています。
そして歪ませた時のパワー感!
これが何と言っても心地イイですな~
サスティンも増えて、音に艶がでてます。
中音域のふくよかさが目立ちますね。
2mmと3mmの使用用途
2mmの音色変化が物足りないと感じてしまった中の人。
FCGRさんに聞いてみたところ、納得のお答えがいただけました。
「3mmだと効果がありすぎて、ギターのトーンが変わりすぎてしまうと感じる方もいます。アーティストの方がFCGRでオリジナルギターを製作する際、プレートを付け替えて2mmを選んだり、そのアーティスト、プレイヤー、そしてギターの出したい音を狙ってセレクトしています」
おぉ~! 納得。
そしてさらに
「2mmの方は重量の重いギターを使用される方に好まれる傾向がありますよ。元々質量のあるギターだと、3mmをつけるとトーンがこもりすぎたりする事があるんです」
そうなんですね! 確かにただでさえ質量のある、サスティンがしっかり保持できるギターであればそうなのかも!
重いギターでやってみた
そう言われたら中の人、試さずにいられません。
ボルトオン・ジョイントでこの形のプレートを使用しているギター...
ありました!
でん!
Fender Japan TL69-150。
現在はLimited EditionとしてTL-ROSEが生産されていますが、TL-ROSEはBasswoodをRosewoodで挟み込んだものなので重量はそれほど重くはなく、操作性もイイです。
しかしこのTL-69-150はRosewoodの間に薄いメイプル材が挟んであるだけ。(制作過程のための仕様のようです)
これが重いw 通常のレスポールよりも重かったりしますww
ノーマルサウンド
まずはどノーマルサウンドをチェックしておきます。
○フロント&リアのハーフトーン(クリーン・カッティング)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/tl-normal-half-cutting?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○フロント&リアのハーフトーン(クリーン・アルペジオ)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/tl-normal-half-arp?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○リア(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/tl-normal-rear-riff?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○フロント(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/tl-normal-front-solo?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
テレキャスらしい音はしません(汗)
艶があってぶっといサウンドです。
コードカッティングやリアPUでの「暴れ感」はあって、テレキャスのカラーは感じますね。
さっそくTone Shift Plate 2mm装着
サウンドチェック
それではおまちかね、重量のあるギターに2mmのTone Shift Plateを装着するとどうなるか?!
○フロント&リアのハーフトーン(クリーン・カッティング)
○フロント&リアのハーフトーン(クリーン・アルペジオ)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/tl-2mm-normal-half-arp?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○リア(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/tl-2mm-normal-rear-riff?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○フロント(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/tl-2mm-normal-front-solo?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
お分かりいただけたでしょうか?
クリーン・アルペジオが分かりやすいと思いますが、高音域のハリが出てきています。
また、歪ませた際の各弦のバランスが良くなって、コードの一体感が出てきました。
大きくギターのトーンは変えずに、良い方向に変化してくれたと思います。
FCGRさんが言っていたことはコレだったんですね! 理解しました!
実は試してみたかった
そうなんです。効果としては実はFATFINGERに近いこの製品、
...一緒に使ったらどうなるの?
ですよね! 気になりますよね! なるんです!
装着
はい、どんどんいきます!
3mmを装着したギターにFATFINGER。
どうなっちゃうんだ?!
サウンドチェック
○フロント&センターのハーフトーン(クリーン)
○リア&センターのハーフトーン(クリーン)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/3mm-ff-rearhalf-arp-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○リア(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/3mm-ff-rear-riff-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
○フロント(ディストーション)
https://soundcloud.com/shimamuramusic/3mm-ff-front-solo-bip?in=shimamuramusic/sets/toneshiftplate
やっぱりスゴかった!
サスティンがグ~ンと伸びました!
さらにバランスが良くなったことでコード感も気持ちいいです。
ストラトらしさは薄れますが、音作りに積極的に採用してみてはいかがでしょうか?
自分のギターがいろんな音色を出せるって気持ちいいですね!
検証後記
これだけサウンドに変化が与えられる「Tone Shift Plate」。
ギターを構成する材料(木材はもちろん、フレットやナット、ネジの一つま)すべてがそのギターのサウンドを決める重要な要素であることが分かりますね!
自分が狙ったサウンドが出せるようにカスタマイズするのは非常に楽しい作業です♪
特に今回のTone Shift Plateは手軽に交換が出来るので、みなさんもぜひやってみて下さい。
FCGRさんのお話を伺って、中の人も試した結果、Tone Shift Plateの選び方のオススメは...
- 軽いギターには3mmで大幅な変化を楽しむ!
- 重いギターには2mmで音色を変えすぎずに楽しむ!
です。
もちろん逆でもアリです。
いろいろ試して自分なりのサウンドを追求してみて下さい♪
※あまりやりすぎるとネジ穴がバカになってしまう恐れもあるのでほどほどに!
「すでになってしまって困っている」という方は島村楽器各店に相談して下さいませ♪
Tone Shift Plateラインナップ
オススメ・マッチング
最後に、「このギターで使用すると、Tone Shift Plate」効果が良い感じであろうというマッチングを紹介します