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特集記事

【今さら聞けない】エフェクターの基礎知識編 ~歪み系エフェクター~

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ファズ

オーバードライブやディストーションは「アンプ側をクリーンなセッティングにしてペダルで歪ませる」という考えで作られたのですが、ファズは「アンプをさらにドライブさせる」ために作られました。
世界最初のファズはMaestro社製のFuzz Tone。
1962年のことです。
(おや!? オーバードライブよりも先に登場していますね! その頃はやはり「アンプをドライブさせる」という概念が基本にあったのでしょうね。)
70年代にジミ・ヘンドリクスがFuzz Faceを使用し、ファズというエフェクターは一世を風靡します。

http://youtu.be/mcBflSi_3fA

しかしその後オーバードライブ、ディストーションの登場でファズはギタリストから忘れられていきます。
90年代に入ってカート・コバーンやジョン・フルシアンテなどが改めてファズ独特のサウンドを見直し、Big Muff(1969年に初代が誕生)が流行。

http://youtu.be/8DyziWtkfBw

今ではファズの重要な回路であるトランジスタがシリコン製のものが基本ですが、ゲルマニウム・トランジスタを使用した、60年代サウンドを狙ったものも数多く出ています。

そしてファズのサウンドはオーバードライブ的なものから、音とは言えないノイズを出すようなものまで幅広く、一口では言い表せない奥の深い世界。
一度踏み込んだら抜けられないかも...

ファズの毛羽立ったサウンドを効果的に使ってカッコイイ名曲といえば...

http://youtu.be/238shSa2kbU

昔は歌のメロディーしか聞いていなかったような気もしますが、今聞くとこの頃のアニソンってかなりファンキーだったりしますね。
特にこのベースラインとファズギターの絡み!(間奏のところ、0:36あたりから)
最高です。

■ファズの仕組み

はい。
ファズも歪み系ということで、実は中身はオーバードライブと変わりません!(ドーン)

というと乱暴なので、少々詳しく書きます。
オーバードライブの項で「増幅する」と書きました。
オーバードライブやディストーションは、オペアンプと言うICチップを使用して信号を増幅しますが、ファズが生まれた当初はICはまだ無かったので、使用されていたのが「ゲルマニウム・トランジスタ」。(よく聞きますよね? “このファズはゲルマニウムだ、こっちはシリコンだ”って)
そしてクリッパー回路にダイオードを使用して無理やり波形をつぶすことで、あのファズらしい、毛羽立ってチリチリしたサウンドになるのです。

ただし、ゲルマニウム鉱石から出来るゲルマニウム・トランジスタは温度変化に弱く、高価で、ほぼ製造していないというデメリットがありました。
そこで70年代に入って生まれたのが「シリコン・トランジスタ」。
シリコンは入手しやすく、温度変化にも強いのでサウンドも安定しますが、ゲルマニウムのようなチリチリしたサウンドにはなりません。

ファズを選ぶ際は、どんなサウンドを目指すのかでゲルマニウムなのか、シリコンなのかを判断して選びましょう。

■ファズ代表機種

s-octavia
RogerMayer “Octavia”
メーカー希望小売価格(税抜)¥30,000 (税込 ¥32,400)
販売価格(税抜)¥25,600 (税込 ¥27,648)
JAN:4519581013461


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ファズを語る上で欠かすことの出来ない人物こそ、Roger Mayerその人。
なんてったってJimi Hendrixのエンジニアだった方なんですから!(Jimiが亡くなるまでその関係は続いていました)
彼はJimiと一緒に長年ファズを研究し、Jimiはそれをステージで使うと言う二人三脚のような作業を行っていました。
その時に生み出していたファズを、RogerはOctaviaと呼んでいました。
(Jimiは“Octavio”と呼んでたみたいです)
その時のサウンドを再現しようと、Roger Mayerが自身のブランドを立ち上げて製品化したのが現在のOctaviaです。
サウンドはやはり紛れも無くJimiのそれでしょう。

もちろんゲルマニウム・トランジスタ使用のモデルです。

s-FuzzFace
Jim Dunlop “JDF2 FUZZ FACE”
メーカー希望小売価格(税抜)¥22,000 (税込 ¥23,760)
販売価格(税抜)¥17,700 (税込 ¥19,116)
JAN:0710137014213

Jimi Hendrixと聞くとこの赤いFUZZ FACEを思い浮かべる方が多いのでは?
...あれ?
JimiはRoger Mayerが作ってたOctaviaを愛用していたんじゃないの?
そうです。Rogerは様々な筐体のファズを作っていて、一番有名なのがこの
s-octavio

ウエッジ・シェイプ。これはかなり高価な代物だったそうです。
(Jim Dunlopからもこれの完全コピーモデル「Octavio」が発売しています)
当時はステージでの盗難事件が多発していたため、毎日使用するという訳にはいかず、中身をOctaviaにしたFUZZ FACEを使用することも多かったんですね~
このJDF2もゲルマニウム・トランジスタ使用です。

ん? と、言うことはですよ?
音にこだわるならRoger MayerのOctavia、ルックスにこだわるならFUZZ FACEって事になりますね...
う~ん、悩むところです。

s-bmusa
electro-harmonix “Big Muff Original”
メーカー希望小売価格(税抜)¥22,000 (税込 ¥23,760)
販売価格(税抜)¥22,000 (税込 ¥23,760)
JAN:0683274010144


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ファズといえばこちらも定番のBIG MUFF。
Jimiが亡くなる直前、使用するべく購入していたと言われています。
BIG MUFFと聞くと、ロシア製やら、ラムズヘッドやら、USA製やら、なんだか複雑ですよね。
ここでは簡単にBIG MUFF(electro-harmonix)の経緯をご紹介。

【第一期】1969年electro-harmonix社がBIG MUFF発売(通称トライアングル・マフ:ノブが三角形に配置されていたから)

【第二期】70年代前半、モデルチェンジ(通称ラムズヘッド:筐体に描かれていたelectro-harmonixのロゴマークが羊みたいだったから)

【第三期】70年代後半、モデルチェンジ(現在のリイシューモデル“Big Muff Original”のルックス)

【第四期】80年代後半、electro-harmonix社倒産。創設者Mike Matthewsロシアへ。SOVTEK社設立。BIG MUFF生産再開(通称Civil War:白黒のルックスだったから)

【第五期】90年代前半~98年、モデルチェンジ(通称アーミー・グリーン:アーミーグリーン・カラーの筐体だったから)

【第六期】98年、モデルチェンジ(黒筐体。最近までelectro-harmonix社でリイシュー・モデルが発売されていた)

【第七期】2000年、Mike Matthewsアメリカに帰国。electro-harmonix社再建。現在の“Big Muff Original”が生産開始。

と、ここまで書きましたがいろいろな噂が飛び交っていて、もしかしたら誤情報も入っているかも...(その際はご容赦くださいませ)
なんだか紆余曲折ありますが、オーバードライブ的なサウンドが好まれるBIG MUFF。
トランジスタはシリコンです。

s-tonebender-pro-2
JMI “Mk2 Tone Bender Pro”
メーカー希望小売価格オープンプライス
販売価格(税抜)¥47,500 (税込 ¥51,300)
JAN:4514812085422


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Maestro Fuzz Toneが発売された後、1965年にGary Hurstが開発したのが木製筐体のTone Bender。
その後Sola Sound製“MKⅠTONE BENDER”が発売されます。
これはイギリスで最初のファズと言われています。
それからモデルチェンジが行われ、“Mk2 Tone Bender”、そしてこの“Mk2 Tone Bender Pro”となっていきます。(中身、外観共にデザインはGary Hurst。)
その頃Sola SoundはOEMで他社名義でTone Benderを生産していました。
VOXブランドを所持していたJMI社もその内のひとつ。
それから時代を経て、現在のJMI社はGary Hurst監修の下にTone BenderおよびTreble Boosterを生産しています。

中でもこの“Mk2 Tone Bender Pro”はYardbirds~Led Zeppelin時代のJimmy Pageが使用していたことで今でもかなりの人気機種の復刻版です。
ゲルマニウム・トランジスタ使用。

s-fuzzfactory
Z.VEX “Fat Fuzz Factory Vexter”
メーカー希望小売価格(税抜)¥30,000 (税込 ¥32,400)
販売価格(税抜)¥25,600 (税込 ¥27,648)
JAN:4582322859727


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1990年、現在ミュージシャンでもあるZachary Vexが設立したのがZ.Vexブランド。
Z.Vexブランドの最初のモデルはSuper Hard-On(オーバードライブ)とFuzz Factoryでした。
発売当初から本国アメリカではトップ・プロに認知が広がり、現在はLAのラックシステム組み込み企業のDavid Freedman(Van Halen、Steve Stevensなどのシステムも手がけた)いわく、「最も多く組み込みを依頼されるペダルがZ.VexのFuzz FactoryとSeek Wahなんだそうです。
国内でもファズといえばZ.Vexというくらい、認知度も高い人気品番になっていますよね。
この “Fat Fuzz Factory Vexter”はその定番モデルを更に進化させたモデル。
Sub・Frequency・Levelスイッチが追加されたことでベースの低音からギターの高高音まで相性を高めています。
もともと凶暴なサウンドも出せるFuzz Factory、死角ナシといったところでしょうか。
ゲルマニウム・トランジスタ搭載です。

s-k-fuzz
Black Cat “K-Fuzz”
メーカー希望小売価格オープンプライス
販売価格(税抜)¥38,000 (税込 ¥41,040)
JAN:4560440830279

1960年代後半、ファズが全盛を誇っていた時代に生まれた人気モデル、Kay Fuzztone。
当時のFuzztoneは音こそ優秀で、U2のThe Edgeも愛用するモデル。
しかし筐体がソフト・プラスティック製で、耐久性に難がありました。
そこでBlack Catがオリジナルの持つルックスの雰囲気を残しながら新たに開発したのがこのK-Fuzzです。

オリジナルのFuzztoneもある意味派手すぎるオレンジ色でしたが、Black Catは更にスパークルパウダーコートも採用。
ペダルの下、本体との間でONしたときに光るオレンジのLEDも搭載して、妖しい雰囲気バツグン!(褒め言葉なのでしょうか...?)
ルックスはさておきサウンド面に言及しますと、オリジナルFuzztoneの回路はそのまま、パーツ類をグレードアップ、アウトプットバッファー搭載で音痩せ回避と、頼もしい限りです。
ペダルで歪みの深さを変化させられるのはかなり便利です。
ワウと間違えそう...

歪み系エフェクターを選ぶときのポイント

今回取り上げた製品の他にも、大手メーカーのものからブティック系のハンドメイドエフェクターなんかまで入れると、かなり膨大な数の歪みエフェクターが存在します。
もとはアンプをオーバードライブさせることから始まったエフェクターですが、昨今はエフェクターで歪みどころかEQまで調整可能な、「コレ一台でOK」なんてものもあります。

選ぶときのポイントは...

好み!

と片付けてしまうと元も子もないので、カンタンにポイントを。
歪みを選ぶ際には、まず「どんな音が出したいか」を明確にしましょう。
たとえば「Ritchie Blackmoreの音が出したい」とか、

http://youtu.be/jxXzgSGhh98

「METALLICA“Enter Sandman”のリフと同じサウンドが出したい」とか。

http://youtu.be/CD-E-LDc384
そうすると目指す方向性が見えてくるので、それをお店に行って相談してみるのです。
詳しいスタッフだったら曲名を言っただけで「コレなんかどうでしょう?」って教えてくれるかもしれません。
マニアックな曲だったらYOUTUBEでスタッフに聞かせるのもアリですね。

「ただなんとなく歪ませたい」だと、買った後に「なんだか違うんだよな~」ってなっちゃいます。

■L'arc-en-Cielの歪みを出したい

それともう一つ覚えておきたいのが、“憧れのあの人と同じ機材で同じ音は出ない”ということ。
ピッキングやニュアンス云々もあるのですが、何よりも彼らはほとんどの場合アンプやその他のエフェクター、ケーブルにまでこだわって音作りしています。
たとえばL'arc-en-Ciel Kenのシステムの中にこんなエフェクターを発見...

s-pisdiyauwot
EMMA “PisdiYAUwot” EMMAPY1
メーカー希望小売価格(税抜)¥29,800 (税込 ¥32,184)
販売価格(税抜)¥25,400 (税込 ¥27,432)
JAN:4519581027642


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http://youtu.be/bjpXf1zN38A

“honey”のサウンドに憧れていたのでお店でさっそくゲット!
喜び勇んでスタジオに持って行き、鳴らしてみたら「なんか違う...」

そうなんです。
KenがどのポイントでこのPisdiYAUwotを使用しているのか分かりませんよね?
このペダルはかなり歪みが深い「ディストーション」と銘打たれたもの。
L'arc-en-Cielってけっこういろんな音色を使い分けています。
このPisdiYAUwotも全曲でずっとONじゃないような気がします。
そしてKenの足元、後方ラックにはその他多種多様な歪みエフェクターが並んでいます。
さらにアンプにもクランチサウンドになるような要素が。

“honey”でどんなエフェクターがONになっていて、アンプ側でも歪んでいるのか、はたまた途中に違うエフェクターでGAINが上がってアンプが歪むようになっているのか、彼ほど機材が揃っているとなかなかわかりません。
そういう時は、彼が作った最終的なサウンドに近い歪み方をするエフェクターを探しましょう。
だってKenと同じシステムはなかなか組めないんですもの...

ということで憧れのサウンドがあったら、使用機材をドンズバそのまま買うのではなく、最終的に近いサウンドが出せるエフェクターを選びましょう。

■クロマニヨンズの歪みを出したい

もし、クロマニヨンズ 真島昌利の音が出したい!ってなったら、逆にドンズバ選んじゃいます!(ドーン!)

http://youtu.be/Ufy52JU1-Ho

彼のサウンドはストレートなロックンロール・サウンド。
マーシーのレスポールJr.とMarshall JCM2000の間にあるのは

s-OD808-1
MAXON “OD808”
メーカー希望小売価格(税抜)¥14,500 (税込 ¥15,660)
販売価格(税抜)¥11,600 (税込 ¥12,528)
JAN:4515615000414


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コレ一発!
基本はアンプでクリーンと歪みをチャンネル切り替え。
OD808は歪みを足すときのブースターとして使っています。
スタジオに行ったらマーシャルにコイツを繋いで即マーシーサウンドをかき鳴らしましょう。

と、言うことで長くなりましたが歪みに関してはこの辺で。
次回はモジュレーション(揺らし)系に進みたいと思います。

最後にギターを買って誰もが通る道を如実にアニメーション化した秀作をご覧ください。
彼女はMetal Zoneを選んだようですね。

s-mt2
BOSS “MT-2 Metal Zone”
メーカー希望小売価格オープンプライス
販売価格(税抜)¥9,430 (税込 ¥10,184)
JAN:4957054020934


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http://youtu.be/rtL-rJkjh6E

ね?
歪みは「ゆがみ」って言わないように気をつけましょう。

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