【今さら聞けない】エフェクターの基礎知識編 ~アンプ系~
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バッファーアンプ
バッファーアンプとは
突然ですが、このボリュームペダル、ギターの直後につなぎますか? それともエフェクターの後? アンプのセンド/リターン?
BOSS FV-500L
オープンプライス
販売価格 (税込) ¥10,483 (税抜 ¥9,530)
JAN:4957054400309
どこにつなぐかのヒントは、このボリュームペダルの型名に隠されています。これはBOSSのFV-500L。「L」。FV-500Hという物も存在します。この見た目はほとんど変わらない二機種の違いは端子の数だけではありません。
LはローインピーダンスのL。HはハイインピーダンスのHです。インピーダンスとは交流電気抵抗性。ギターから出力される電気信号はハイインピーダンス。すなわち抵抗値が大きいんです。もしそんなハイインピーダンスの信号を、ローインピーダンスの機器につなぐと...
こうなります。ギターを直接PCのラインインなどにつなぐとこの現象が起きます。音がみすぼらしくなります。
ではどういった状態が望ましいか?
これです。これこそが電気信号を受け渡しする時の定石と言いますか、ルールと言いますか。
なので、ギターの次にボリュームペダルを設置したい時は、FV-500H(ハイインピーダンス用)を使用します。
ここで画像内の320design Brown Featherに注目してください。Brown Featherは「トゥルーバイパス」です。トゥルーバイパスと聞くと、エフェクターOFFの時に回路を通らないから音の劣化が無くて云々... なんだかそれだけで良いエフェクターの代名詞のような都市伝説がまことしやかに流れています。
トゥルーバイパス機能搭載のエフェクターとは、いわばFV-500Lと同じなのです。ようはローインピーダンスを受ける用に出来ています。
ここまででなんとなくお分かりいただけたでしょうか?
FV-500Hは、インピーダンスをハイ→ローへと下げる効果を持つ「バッファー」(バッファーアンプ)を搭載しているという事なのです。という事は、FV-500L(ローインピーダンス用)はギターから直接信号を受けてはいけないので、バッファー搭載エフェクターの後か、アンプのSEND/RETURNにつなぐのが正解。(ギターアンプにはバッファーが搭載されています)
ちなみに、インピーダンスは低い方がノイズに強いという特性があります。
ここで! 「ワシはボリュームペダルなんぞ使わずにBrown Feather直でやりたいんじゃ」なんて人がいたら、まあ大変。
ギターのハイインピーダンス信号を、トゥルーバイパスのBrown Featherで受けるんです。せっかく良質なブラウンサウンドを生み出してくれるペダルが台無しに...
そんな時に便利なのが、「バッファーアンプ」単体とういう訳なのです。(まあFV-500Hもバッファー的に使えるのでボードに組み込んでいる方も多数いらっしゃいますけどね)
※インピーダンスについてもっと詳しく知りたいからはこちらも読んでみて下さい。
バッファーアンプ代表機種
メーカー希望小売価格 (税込) ¥18,700 (税抜 ¥17,000)
シンプルなバッファーアンプながら、ローカットとハイカットが付いているのでサウンドメイクも出来るモデル。出力端子を2つ備え、1はアンバッファ(インピーダンス変化なし)出力です。
Suher BUFFER
メーカー希望小売価格 (税込) ¥30,800 (税抜 ¥28,000)
販売価格 (税込) ¥20,570 (税抜 ¥18,700)
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原音の音質劣化やノイズ干渉を防ぐだけでなく、グラウンドループを解消するためのアイソレーションアウ トも搭載。(グラウンループとは、エフェクトボード構築時等にケーブルが円状になった際に起こるノイズ)
2台のアンプが逆相の際に発生する低中音域の減衰を解消するフェイズ・スイッチまで搭載した、高機能バッファーアンプです。
CAJ IN and OUT
メーカー希望小売価格 (税込) ¥15,400 (税抜 ¥14,000)
販売価格 (税込) ¥13,420 (税抜 ¥12,200)
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エフェクトボードの入口と出口を統一し、ボード内のジャンクションボックスとしての役割も持つIN and OUT。もちろん搭載されたバッファーは音質を変えずに音幹を強化する“リアルバッファー”。
メーカー希望小売価格 (税込) ¥21,450 (税抜 ¥19,500)
販売価格 (税込) ¥21,450 (税抜 ¥19,500)
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CAJのIN and OUT同様、ボード内のI/Oインターフェースとして機能するbuffer+。ノイズフィルター、入力PAD、フットスイッチでオン/オフ可能なクリーンブースト、入力ロード調整、チューナーミュート機能など、バッファー以外の希望も充実したモデルです。
アンプ系ペダルまとめ
まあ「アンプ系」なんて言いつつも、「もうそれアンプじゃん!」なんてものもあったり。そもそもペダルではなくてラックタイプだったり。ヘッドだったり。このシリーズで一番節操が無い項目かもしれません。
まあ、とはいえバッファーを除けばアンプ系ペダルの目指しているところは「スタジオやライブハウス、自宅でアンプが変わってもいつも同じ音で演奏したい」だと思います。そう考えるとアンプ系ペダルはどうしてもアンプ化してしまいますよ。
このアンプ系でバッファーアンプを特集した事によって、バッファーの重要性が少しでも世に広まったらいいな。