人気シグネチャーモデルを徹底検証!!
こんにちは!島村楽器長野店ドラム担当小林です!
前々回のPart 4 に引き続きシグネチャーモデルを検証させて頂きます。この前のシシドカフカ さんモデルの検証が大変好評でしたので今回も女性ドラマーのモデルの検証を入れてみたいと思います。憧れのドラマーがどんなスティックを使っているか気になるものですよね?また一度は憧れのドラマーと同じスティックを使ってみたいものですよね?でも実際のスペックはどうなのか、、、自分のプレイスタイルに合うのか、、、という皆様のために徹底検証します!
ますは基準を設定します
検証する上での「基準スティック」が必要ですね。前回の検証に引き続き、基準にするのに相応しいコチラのモデルを採用します!!
VIC FIRTH AMERICAN CLASSIC VIC-5A
販売価格(税抜)¥1,600(税込¥1,728)
「世界定番」といわれる当社人気No.1スティック。「5A」と名の付いたモデルは多数あれど、VIC FIRTHの5Aは世界中の様々なプレイヤーが愛用し続ける最もオールラウンドなモデルです。
VIC FIRTH創設者 故 Vic Firth氏
このモデルの特徴を各項目の0(フラット)に位置づけし、これを基準に「+」「-」で各モデルの特徴を表現していきます。
さっそく検証スタート!!
Pearl (パール) 175H (ひなんちゅ シグネチャーモデル)
2012年メジャーデビュー、全員が読者モデル出身の原宿発ガールズバンド、「Silent Siren」の女性ドラマー。その音楽性だけでなくファッション性も注目されており、女子中高生のみなさんから絶大な人気があります。
なんと言っても大きなSilent Sirenのロゴが目を引きますね!太さ14.0mm、長さ406mmという標準的なスペックでとても扱いやすいです。基準スティックの5Aより少し細めで重量も軽めなので「コントロールがしやすく女の子でもラクに使えるスティック」に仕上がっています。スティック選びに迷ってしまった女の子達にぜひオススメしたいモデルです!
Wincent (ウィンセント) W-GDS (GODRi シグネチャーモデル)
2004年結成の人気ロックバンド「SiM」に2009年加入。SiMはパンク、スクリーモ、ハードコアにレゲエ、スカの要素を取り込んだリズムが特徴。ハードなプレイから繊細なプレイまでこなすGODRi(ゴリ)のドラミングは10代、20代のドラマーから圧倒的な支持を得ています。
何を隠そう私はSiMというバンドを高校生のお客様から教えてもらいました。私はもう若者ではないということですね(笑)。。スペックは基準スティックの5Aより約1cm短く、チップも小さめなティアドロップ型。そのため、「ある程度パワー感はありつつも、振りやすく、バウンドもしやすい」と感じました。しかし最近のロックバンドはテクニカルなので、パワーだけでなくコントロール性も兼ね備えたスティックが多くなってきましたね。
VATER (ベーター) VHCHADW (チャド スミス シグネチャーモデル)
ロックバンド「レッドホットチリペッパーズ」のドラマー。サイドプロジェクト「チキンフット」での活動の他、グレンヒューズやジョニーキャッシュ、B’zなどのレコーディングにも参加するなど活動は多岐に渡る。グルービーかつパワフルなドラミングは国内外のドラマーに大きな影響を与えている。
今回検証したスティックの中では最も太く重いです。チップも大きめのティアドロップ型でサウンドはとにかく太くパワフルです。オープンリムショット時には問答無用のロックサウンド!といった感じになります。これをあの大柄なチャドスミスが持って叩くわけですから、あの凄まじい音圧のドラムサウンドになるのは当然ですよね(笑)とにかくパワフルな音が出したい!という方には一度使ってみてほしいスティックです。
Lerni (レルニ) S-137SN (SATOKO シグネチャーモデル)
「手数王」こと菅沼孝三を父に持つ女性ドラマー。13歳でドラムを始め、様々なバンドやセッションに参加始める。2003年から「FUZZY CONTROL」の活動を開始。その傍ら、ドリカム、吉川晃司、稲葉浩志など多数のアーティストのサポートを行っている。
今回の検証で唯一のナイロンチップのスティックです。一般的なナイロンチップのスティックと同様に音が明るく硬めではありますが、細く重量も軽めなため、明るすぎず硬すぎないサウンドだなと思いました。「細くて軽めなスティックは使いたいけど、アタック感、ボリューム感はあまり損ないたくない」、そういう方にオススメです。テクスチャーフィニッシュのため汗をかいてもすべりにくいのがグッドですね。
シグネチャースティック検証後記
今回比較しましたスティックのスペック比較表はコチラです。
近年、女性ドラマーの活躍は目覚しいものがありますね。そんな女性ドラマーの中から今回は ひなんちゅ モデルと SATOKO モデルを検証してみました。同じ女性ドラマーでも前回検証した シシドカフカ モデルと比べると全く違うスペックでした。女性ドラマーもいろんなスタイルのプレイヤーが増えてきたいうことですね。WincentやLERNIのような比較的新しいブランドが台頭してくるのも多種多様なドラマーが増えてきているからこそかもしれません。スティックを取り巻く環境も日々変わっているという事ですね。是非、皆さんも店頭でお試し頂きスティックの奥深さを楽しんでみてください!
検証に使用した機材
今回の検証ではスティックのバウンドが伝わりやすい、「ラバー製の練習パッド」と、スティック形状により音質の変化が分かりやすい「ライドシンバル」を使いました。
練習パッド・・・EVANS RF6GM
硬すぎず柔らかすぎずのソフトラバーを打面に採用たスタンド付練習パッドです。6インチという小さめなパッドサイズはショットの正確性を集中して練習出来、コンパクト・軽量の為持ち運びも便利な人気アイテムです。
ライドシンバル・・・Zildjian A Medium Ride 20”
ライドシンバルにはAジルジャン、ミディアムライド20インチをセレクトしました。王道シンバルブランドの中で最もポピュラーなモデルです。今回の検証目的の1つ「スティックによるサウンドの違い」を判りやすくする為、このように上側のシンバルフェルトをはずして、シンバル自体を平行にしました。それによりシンバル自体の鳴りが引き出されるので、上記画像のようなセッティングになっています。
この記事を書いた人
長野店 ドラム担当 小林
ドラム歴約20年。吹奏楽、ロック、ジャズなど幅広いジャンルでドラムを叩いてきました!ドラムに関すること何でもご相談ください! ただ今、Zildjianの John Riley (ジョン・ライリー) モデルを愛用中!レガートの時のリバウンド (スティックの跳ね返り) が最高!