どうもこんにちは!開発のイシイです。今や人気、実力ともに日本を代表するドラマーとなった 川口千里さん。札幌パルコ店でのドラムセミナー開催まであと2日となりました。
セミナーを前に復習を兼ねて、約1年前にミュージックサロン新小岩店で開催した川口千里さんのドラムセミナーの様子を改めて紹介します。
川口千里 (かわぐちせんり) さん
1997年、愛知県生まれの女子大生ドラマー。5歳でドラムを始め、8歳から「手数王」こと菅沼孝三氏に師事している。「YouTube」でのドラム演奏動画は世界中から注目され、その総再生回数は現在およそ2,600万回。また、世界的なドラム関連サイト「ドラマーワールド」で世界のトップドラマー500人に選ばれた日本人二人の内の一人でもある。
2013年、若干16歳で待望の1stアルバム「A LA MODE」をリリース。2014年6月にはLAでレコーディングされた2ndアルバム「Buena Vista」をリリース。ライブでは2014年1月にLAでの単独ライブが大成功。4月にはブルーノート東京で世界的ミュージシャンのリー・リトナー氏とも共演。夏にはE-girlsのアリーナツアーのサポートを務める。
2015年3月にはライブDVD「Senri Kwaguchi Live Tour 2014”Buena Vista”」をリリース。
年末にはイギリス人の超絶ギタリスト、ガスリーゴーバンジャパンツアーのサポートに参加、2016年には映画「さらばあぶない刑事」のサウンドトラック、ももいろクローバーZのアルバム「AMARANTHU」に参加。12月にはキングレコードから待望のメジャーデビューアルバム「CIDER ~Hard&Aweet~」をリリース。
現在は大学に通いながらライブやスタジオワークなど多彩に活躍中。
それではスタート!
1月17日(日) に新小岩店で、川口千里さんによるドラムセミナーを島村楽器 音楽教室の生徒様を対象に開催致しました!大迫力だったドラムセミナーの様子を、ここでレポートしていきたいと思います!(今回の記事は以前セミナーレポートとして アップ したものに加筆修正しました)
まず会場のセッティングの様子です。
プロドラマーの方のイベントははじめてでしたのでこちらも緊張しましたが、ヤマハのドラムテック/PAの方々、商品担当の方、そして川口さんのマネージャーの方のセッティングやサウンドチェックなど素早く、安心して本番に臨めました。まさにプロフェッショナル。。
セミナー開始
川口千里さん登場!
しょっぱなから大迫力の演奏!
プロの生音を始めて聴いた、というお客様もたくさんいらっしゃったかと思いますが、一人残らずもう釘付けです。大髙清美さんとのユニット「KIYO*SEN」の曲を演奏して下さいました。思ったより華奢な川口さん、どこからそのパワーがでてくるのか、圧倒的なドラミングテクニックに感動です!
続いて機材説明コーナー
本日のセッティングのドラムセットのご紹介をして頂きました。
まずスパークルフィニッシュのハイブリッドメイプルのドラムセットがとっても素敵でした。川口さんモデルのスティック、普段のグリップ、そしてストロークについてをお話いただきました。基本とされている握る位置よりもエンド部分に近いところを握る事によりスティックにかかる遠心力が強くなり、よりパワーのあるサウンドを出す事が出来るとの事です。またスピードが要求されるとき、「円」を描くようなストロークで無駄なくヒットすることがある、といったお話がとても印象的でした。
続いて、スネア、ペダルの叩き比べ、踏み比べをしました。
スネアの叩き比べでは、メイプル、オーク、バーチシェルのスネアを叩き、音の違いについて説明してくださいました。どのスネアもそれぞれの個性がありました!千里さんはアブソリュートハイブリッドメイプルをご使用されてるそうです。
ペダルではダイレクト、チェーン、ベルトドライブのペダルを踏み比べ。
千里さんはダイレクトドライブをお使いですが「少しクセのある感じが自分にはあっている」との事でご使用されてるそうです。
セミナーにご参加頂いたお客様も熱心に耳を傾けていらっしました。ご自分の好きなスネアの音はどれかな?ペダルの違いも体感してみたい、と思われた事と思います。
つぎはヤマハ電子ドラムDTXの説明コーナー
千里さんが普段ご自宅で練習されている電子ドラムキットを再現したセットでした。
その電子ドラムを使い練習の仕方など紹介してくださいました!
特徴的なのは、普通のシンバルより70%以上もの音をカットすることに成功した「gen16」です。ご覧のとおりシンバル全体に無数の穴が開いており、設定でこのように下からライトアップさせることができます。千里さんは、「電子ドラムのシンバルは、通常のセットのパッドだと揺れ方だったりニュアンスが違ってくるので」、gen16を使用しているとの事です。
続いてDTXを使用したリズムゲーム!どれだけ速くたたけるか?「やりたい人いらっしゃいますかー」千里さんの声掛けに、セミナー参加の3名の方が参戦、とても楽しく盛り上がりました。
ゲームといえど、一切手加減なし!本気モードで叩き込む川口さん!
電子ドラム説明コーナーの最後は電子ドラムによるデモ演奏、曲は、おなじみのけいおん!
生ドラムにもひけをとらない迫力のサウンドでした。
続いて質問コーナー
参加者の皆さま、千里さんにたくさんの質問を考えてきてくださいました!
その中で少しだけここで紹介していきたいと思います。
Q初めて演奏した曲はなんですか?何歳のときでしたか?
A「おさかな天国」でした!6歳くらいのときです!
Q千里さんは壁を感じたことはありますか?どんな壁をどのように乗り越えられましたか?
A師匠のプレイに似ていると言われていた時期がありました。「川口千里のドラム」って何だろうと色々と悩みましたが、周りの方からの助言で、自分のドラミングの良いところを教えて頂き、そこを伸ばせばいいんだと思えるようになりました。
Q電子ドラムで練習したものを生ドラムに活かすのはどうしたらいいですか?
A生ドラムと電子ドラムは違う部分があります。電子ドラムは生ドラムをプレーする前のイメージトレーニング、体の動きの確認、そして曲構成の確認などで自宅で使用しています。
Q本番になるとテンションが上がってしまい音量を出しすぎたり、リズムが揺れたりします。どうすれば冷静に叩けるようになりますか?
A本番のときは私もテンションが上がりリズムが走ったりすることもあります。そんな時は他のメンバーの出している音を聴くことが大切だと思います。
Qどんな練習をしていますか?
これは、実際に千里さんが実演してくれました。特に高速パラディドル、ダブルパラデディドル(パラパラ)、トリプルパラディドル(パラパラパラ)は圧巻! あまりの速さに一瞬何が起きたか分からなかったのは、決して私だけではなかったはず。。
たくさんの質問に、ひとつひとつ丁寧に熱心にお答え頂きました。川口さんの人柄が伝わり、より一層ファンになってしまいました。
セミナーはクライマックスへ
最後は千里さんのファーストアルバムから1曲演奏して下さいました。素敵な演奏に、拍手でセミナー終了となりました!
もっと聞いていたい・・・皆様そう思われたと思います。今日、参加していただいた生徒様の中から、将来スターが誕生したら嬉しいなと思いつつ、イベントは終了しました。
今回の使用機材の紹介
ドラムセット YAMAHA アブソリュートハイブリッドメイプル
- バスドラム:22"×16"
- フロアタム:16"×15"
- ハイタム:10"×8"
- ロータム:12"×9"
- スネアドラム:14"×6"
- カラー : ピンク・シャンパン・スパークル
豊かな胴鳴りの中にも芯があり、輪郭のはっきりした音が出ていました。シャンパンカラーのスパークルフィニッシュが川口さんにとてもよく似合っていました。
ペダル:YAMAHA DFP9500D (ダイレクトドライブ)
左右均等に、凄く綺麗にセッティングされたのが印象的でした。
シンバル: Zildjian (ジルジャン) Kシリーズ
- クラッシュ:ダーククラッシュミディアムシン/ミディアムシン(16"、18")
- ライド:ミディアムライド(20")
- ハイハット:ミディアム(TOP)ミディアムヘヴィ(BOTTOM)(14")
- チャイナ:チャイナ/シン(19")
- スプラッシュ:EFXシリーズ トラッシュフォーマー/ペーパーシン(10")
チャイナのカップ部分をミュート。これでハイ(高音域) を少し抑える効果があるそうです。そうです、これだけで変わるそうです!YAMAHAの方曰く会場に合わせて調整するとか。さすがですね!
電子ドラム : YAMAHA DTX
- DTX582K
- ペダル DFP9500D
- シンバル Zildjian Gen16 Buffed Bronze 13/16/18 DS BOXSET
(BOXSET内容:13" Hihat、16" Crash、18" Ride)
Zildjian (ジルジャン) GEN16 (ジェン・シックスティーン)
今度は黄色に輝いているGEN16。
バスドラ用パッド:YAMAHA KP100
新しいキックパッドKP100です。アコースティックドラムに近い反応がとても評判です。
機材比較で使用したモデル:
- スネア :YAMAHA
AMS1460PCS メイプル材 14"X6"
LNS1455BWS オーク材 14"X5.5"
SBS1455CR 14"x5.5"
- ペダル :YAMAHA
FP9500D (ダイレクドドライブ)
FP9500C (チェーンドラム)
FP720 (ベルトドライブ)
最後に
千里さんとドラムとの出会い、それはお父様が島村楽器 四日市店で買ってくださった電子ドラムセットだったそうです。(ありがとうございますっ!) 今やアコースティックドラムを中心に日本だけでなく、世界を飛び回る千里さんですが、ステージでのハイブリッドキットとしてだけでなく、自宅練習などでも電子ドラムは手放せないそうです。こうして何の違和感もなくアコースティックドラムと電子ドラムを行き来し、パワフルかつ超絶スピードのドラムを楽しそうにプレーする千里さん、、「あー、やっぱりドラムを叩くって楽しいなー。これからもがんばろう!」、ってそんな当たり前のことを改めて強く感じた、そんなイベントでした。
川口千里さん、YMJ(ヤマハミュージックジャパン)の皆様、ご協力本当にありがとうございました♪
最後に千里さんお気に入りのカエルさん。今日もスタンドにくっついて、一番近いところで千里さんの大迫力のドラムを見守っていました。
過去の川口千里さんのドラムセミナーの様子