Seratoあるある!機材を認識しない&iTunesを読み込めない
こんにちは、神戸三宮店のDJ機器グランドマスターDJ HAGI a.k.a Dragonです!
Seratoをすでに使用している方なら解っている方も多いと思いますが、Seratoのソフトは基本的に誰でも無料でダウンロードが可能なフリーダウンロードのソフトウェアです。
フリーダウンロードではありますが、ダウンロードしたバージョンのSeratoに対応したハードウェアをつながないと、DJ用のプレーヤーが出てきませんので、現状ソフトウェアだけではDJプレイはできません。(最新Verでは2曲の同時再生などには対応しています。)
しかし!
間違いなくSerato DJが使用できるハードウェアを接続しているのにDJ用のプレーヤーが出てこないトラブルがかなり多いようで、DJ HAGIもかなり多くのヘルプ電話をいただきます。
そこで、今回はいつもご案内するSerato関連のトラブルシューティングをまとめておこうと思います。
機材を認識しない。上の丸いプレーヤーが出て来ない。
Mac OSのアップデートでトラブルが発生するケースがかなり多くあります。
特に、EL Capitan(10.11.4)、High Sierra(10.13)以降でのアップデートでトラブルが多くあります。
Serato DJの最新版を入れる。
EL Capitan対応版:Serato DJ 1.8.1以降
High Sierra対応版:Serato DJ 1.9.10以降
が目安ですが、基本的に最新バージョンのSerato DJをインストールしてみてください。
Serato DJの設定を開きます
左下のアップデートのチェックボタンを押すことでSeratoのサイトに接続し、Serato DJの最新版が出ているかチェックが可能です。
最新版が出ていれば開いたページのリンク先から最新版をダウンロード可能です。
また、直接 Serato.com へ行けば簡単に最新バージョンをダウンロード可能です。
ドライバをインストール
EL Capitanが出た時、しばらくRANEのSLシリーズのオーディオインターフェイスが未対応状態が長く続きました。その後、ようやくEL Capitan対応バージョンがリリースされました。
Macユーザーの方はドライバーはいらないと思っている方も多いみたいですが、実はSeratoではEL Capitanからドライバー必須になりました。最新のドライバーをインストールすることで動くようになるパターンがかなり多いです。
RANEのサポートページから各機材の最新のドライバーがダウンロードできます。最新のドライバーをダウンロードして試してみてください。
ネットに繋がらない場合など
もしくは、最新のSerato DJの中にドライバーファイルが含まれています。
“Finder”から”アプリケーション”を開き、Serato DJを右クリック。
“パッケージの内容を表示”をクリックする。
「Contents」→「Resources」→「Packages」と進むとこのような各ドライバのインストーラパッケージが表示されます。
自分が使っている機材のドライバーをインストールしましょう。
インストール終了後パソコンを再起動して、ドライバのインストールは完了です。
ファームウェアの更新
EL Capitanに対応したタイミングで、RANEのSL2はファームウェアのアップデートが必要になっています。また、SL3、SL4でもSierra(10.12)よりファームウェアが新しくなっています。
この件につきましては、下記のリンクに詳細をまとめております。
Mac El CapitanでSerato DJ SL2,SL3,SL4の大幅な音の遅れが出る場合の対処法
セキュリティの許可
こちらは、High Sierraから追加されたセキュリティの許可が必要な件です。
ドライバーをインストールする際に、セキュリティで許可をしないとインストールされません。
この件は以下のリンクの記事で解説しております。
【FAQ】macOS High Sierra (OS 10.13) でインストール時に「機能拡張がブロックされました」と表示される]
Audio MIDI設定
こちらもあるあるなんですが、ドライバーはインストールされていて、オーディオ機器では認識されているのに、MIDI機器できちんと認識できていないことがかなり多くあります。
この件は下記のリンクで詳細をまとめています。
DDJ-SB (DDJ-SB2) を繋いでも、Serato DJ Introが使えない!認識しない!(Mac編)
iTunesが読めない
接続した機材を認識しない。の次にお問い合わせが多いのがiTunesを読めなくなった。です。
”Show iTunes Libraly”(iTunesライブラリを表示する)にチェックを入れる。
Seratoの設定画面のライブラリの項目の中にある、Show iTunes Libraly”(iTunesライブラリを表示する)にチェックを入れることで、Serato側でiTunesのファイルを読み込みします。
XMLファイルを共有にチェックと、XMLファイルの再構築
Serato側でShow iTunes Libraly(iTunesライブラリを表示する)にチェックを入れてもiTunesが読めないことがかなりありますが、iTunes側でもiTunesのライブラリを他のソフトウェアで読めるように許可をしないといけません。
iTunesの環境設定内の詳細の項目にある"iTunesライブラリXMLをほかのアプリケーションと共有"にチェックを入れてください。
これでも上手く読めない場合は、下記のリンク先のXMLファイルの再構築を行うことでかなりの確率で解決します。
iTunesが最新すぎないか?
これでもダメなら、iTunesが最新すぎて、Seratoが未対応のケースもあります。
古いバージョンのiTunesをダウンロードして試してみてください。
曲が他のデバイスにリンクしていないか?
まれなケースですが、外部HDDなどから曲をiTunesに取り込んだりした場合、iTunesの設定で「ライブラリへの追加時にファイルを"iTunes Media"フォルダにコピーする」のチェックを外している場合、外部HDDにある曲へのリンクとしてiTunesに登録されます。その場合、その外部HDDが接続していない場合は曲が認識されません。
その他、上手く動かないパターン
上記2点が良くあるヘルプのパターンですが、その他の事例も記載しておきます。
アースケーブルが接続されていない
ターンテーブルを使うときはアースケーブルを必ず接続してください。(中にはアースケーブルの無いモデルもございます。)
DIPスイッチ CD-PHONO
DVSのインターフェイスにはLINE入力か、PHONO入力かを切り替えるDIPスイッチがあります。CDJなどの場合はこれをLINEに、ターンテーブルの場合はPHONOに切り替えて接続してください。
DVSの信号(SCOPE)に異常がある
Seratoの設定画面にあるSCOPE画面ですが、このSCOPEの形で信号のトラブルが分かります。
この件については下記にまとめていますの。
<Serato DVS SCOPEビューのトラブルシューティング>
再生中たまにノイズが出る
DJプレイ中に急に音が「バリバリ」と音割れしたような感じでノイズが出ることがあります。その場合はバッファサイズを大きくしてみてください。
Seratoの設定画面の中のオーディオの項目の中に「USBバッファサイズ(レイテンシー)」という項目があります。
この項目が左の方にある場合は応答速度が上がりますが、安定性が落ちます。その為ノイズが出ることがあるようです。右の方に移動すると安定しますが、応答速度が落ちます。少しずつ右の方に移動して適用を押し、丁度良い設定にしてください。
参考:バッファサイズとは?
Serato DJ Pro × Mac OS Mojave(10.14)でDVSが機能しない
システム環境設定内にあるセキュリティとプライバシーの中にマイクの許可が新たに追加されたようです。ここでSerato DJ Proにマイクの使用を許可してください。
システム環境設定 → セキュリティとプライバシー → プライバシー → マイク → Serato DJ Pro → チェック
詳しくはコチラ
良くある故障に繋がる事例をDr.KIRIHARAに聞いてみた。
SL4のUSB端子の故障がたまに見受けられます。
SL4でUSBがグラグラになったら、USB端子のすぐ後ろにある「コモンドチョークフィルター」がグラグラしたらすぐ修理に出してください。コモンドチョークフィルターが壊れると何をやっても認識しなくなります。
しかも、取り付けがかなり難しいのでちょっと修理代が高くなります。普通のハンダでは取り付けができないようですので、ご注意ください。USBのB端子は奥まで入りません。強く押し込むとハンダ割れします。
また、オヤイデのUSBケーブルはアールを大きくとってください。PC側のUSBコネクター(A)の故障が多いようです。長めのケーブルを買うのをオススメします。そして、電源ケーブルはきちんと根元を持って抜いてください。(ケーブルを引っ張らない)グネグネして抜かないで。※自己修理はメーカー保証対象外となるのでご注意ください。
いかがでしょうか?
これまでのヘルプ電話ではこれらの項目を1つずつチェックすることでほぼ解決しています。是非お試しください。
最後に、現在購入可能なSerato DJのオーディオインターフェイスをご紹介します。
Serato DVS対応オーディオインターフェイス
DENON DJ DS1
低価格な自宅向けのSerato DJ DVSシステムです。
USBバス電源駆動で、別途電源ケーブルを指すことができない為、クラブ等で使うときはPCを外すと音が止まるので注意が必要です。自宅で使用するには問題ございません。
デジマートで購入:DENON DJ DS1
RANE SL4
パソコンが2台接続可能で、クラブでのSeratoからSeratoへのDJの入れ替えもスムーズに行えるSL4が復活!
デジマートで購入:RANE SL4
DJ HAGI a.k.a DRAGON
神戸三宮店 DJ.デジタル楽器アドバイザー 萩尾(はぎお)
2001年のDMCのビデオ映像に衝撃を受け、バトルDJに憧れる。その後すぐにDJバトルを企画し、10年以上定期的に草DJバトルをプロデュース。機器のチューンナップや修理が趣味で、機材を買ったらとりあえず分解します。
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