それでは今回は前回の続きです。Cubase AI 8を使って簡単な曲を作ってみましょう。これで基本的な操作方法も覚えられると思います。
Cubase AI 8を起動して、Steinberg Hubを開きます。
プロダクションを選択して「Dance Production」を選択肢て「作成」を押します。画面を調節して下さい。
前回のおさらいです。
トラックリストにはドラムや、エレクトリックピアノ、などが並んでいます。ここでE.Pianoのトラックを選択します。
これでMIDIキーボードで音をだすことができるようになりました。弾けない人もご安心下さい。今回はMIDIキーボードは音を確認するためにしか使いません。
便利機能「元に戻す」を覚えておきましょう
今後なにか間違ったことをやってしまった場合も慌てずに、「編集」メニューから「元に戻す」を使って何回でもやり直すことができます。これはぜひ覚えておきましょう。ショートカットキーCtrl+Z(Macは Command+Z)を使えるようになると効率が上がります。これは慣れてきたらでOK。
コードトラックを使って和音を入力してみます
さて今回はCubase の便利な機能「コードトラック」を使用して和音を入力してみます。どのトラックの上でも良いのでマウスで右クリックします。するとメニューが出てくるので「トラックを追加」>「コード」を選択して下さい。
トラックリストに「コードトラック」が追加されました。
各トラックの順番は自由に設定できます。トラックをドラッグしたまま移動するだけ。コートドラックをDrumの下に移動してみましょう。
移動完了!
ツールボタンで鉛筆の形をしたアイコンを選択します。何かを書く(入力する)ときはこの「鉛筆」ツールを使います。
コードトラックの一小節目のところに鉛筆をもっていき
左クリックすると「X」印が入力されます。
小節の横幅はウインドウ右下の「-」「+」を押して調節できます。
同じ要領で2から8小節まで入力していきましょう。間違えたら「元に戻す」を使って下さい。
完成
鉛筆ツールを使うのは一端終了。つづいて選択ツールを選びます。
コードと言うのは複数の音でできた和音のことで、音楽の雰囲気を決める大事な要素になります。コードには「C」とか「G」「Dm」といった様々な種類がありますが、ここではまだ覚える必要はありません。
とりあえず下図をみてなんとなく雰囲気を掴んでもらえればけっこうです。「ド」は「C」なんだ・・・くらいのレベルでOKです。
さてそれではコードを入力してみましょう。
コードトラックの1小節目にある「X」をマウスでダブルクリックします。するとコードを選択するメニュー「エディター」が現れます。
ここで「F」を選んでみましょう。
上のウインドウ以外の場所をクリックするとコード入力ウインドウが閉じます。これで「F」というコードが入力されました。
ではE.Pianoのトラックを選択します。
そしてまたコードトラックの1小節目の「F」をクリックすると、今度はE.Pianoの音で「F」のコードが演奏されます。
このようにコードトラックは好きなトラックの音を鳴らすこともできるのです。こうやって音を確認しながらコードを入力していったほうが楽しいですね。では同じ要領で2小節目以降もコード入力してみましょう。
2小節目の「X」をダブルクリックしてコードは「C」を選択します。ちゃんとCのコードが鳴りますね。
エディターの画面下に見える鍵盤で、聴こえる C のコードは「ド・ミ・ソ」でできているのがわかります。続けて行きましょう。
3小節目はチョット難しい「Dm」(ディーマイナー)「レ・ファ・ラ」
4小節目はBb(=A#)。「b(フラット)」や「#(シャープ)」はなんだか難しそうですが、まあここは何も考えずに・・
同様に5、6.7,8小節にコードを入力します。
5:Dm
6:C
7:Bb
8:F
完成!!見た目は環境で若干変わると思います。
では曲の一番先頭に戻ります
再生をクリック(またはスペースキーを押す)してみましょう。ちゃんとコードが変わりながら曲が鳴ります。
ドラムとE.Pianoの音量バランスはミックスコンソール画面で行うこともできます。
メニュー>デバイス>MixConsole
ミキサー画面(MixConsole)が現れます。大きさは調節して下さい。
丸枠の部分はフェーダーといって音量などを調節できます。たとえばドラムの音量が大きかったら下げればよいのです。右上の☓印でMixConsoleを閉じます。
コードをトラックに貼り付ける
ここまででコードの入力はおしまいです。今はコードトラックがE.Pianoのパートを鳴らしてる「仮」の状態なので、コードトラックのコードをE.Pianoトラックに貼り付けてみましょう。
コードトラックのコードを選択して、つかんでE.Pianoトラックに貼り付けます。マウスの使い方にちょっとコツが必要かもしれません。
すると・・
E.Pianoトラックに演奏データが入力されてドラム同様のイベント(演奏データ)になりました。ここでいったんコードトラックは休んでいてほしいのでミュート(消音)します。
再生すると先ほどと同じように演奏されますね。
入力された演奏データを見てみよう
イベントの中身を見てみることにしましょう。まずE.Pianoトラックのイベントを選択します。
のりツールを選択し、E.Pianoトラックの選択されたイベントにもっていってクリックします。
イベントが一つにまとまりますので「選択」ツールに戻し、イベントをダブルクリックします。
キーエディターという画面が開きます。画面の縮小は右下のバーで調節して下さい。
これが「MIDIデータ」と言われる演奏データです。縦軸が鍵盤になっていますが、1小節ごとに4つの音が入力されているのがわかりますね。
キーエディタでは、音の高さ(音程)や長さ、強さなどを自由に編集することができます。だんだんとDTM(デスクトップミュージック)の世界らしくなってきましたね。
音色を変えてみる
MIDIデータは音そのもののデータではないので、いつでも自由に音色も変えることができます。
E.Pianoトラックを選択して、インスペクターメニューの「VSTインストゥルメントの編集」をクリックします。
シンセサイザーらしきものが現れます。これがソフトシンセ(プラグイン・インストゥルメント/ソフト音源)と呼ばれる楽器です。
黄色枠の部分をクリックすると音色を選ぶことができます。曲を再生しながら好きな音色を選んでいくこともできます。
同様にDrumトラックの音色も変更することができます。
なお音色選択ではフィルター機能を使うことで、たとえば「ドラムキットだけ」といった楽器カテゴリーごとの表示が可能です。
黄枠の部分をクリック。
例)ドラムキットだけ表示させる。ドラムの音が変わるとイメージもガラッと変わりますね。
プロジェクト(曲)ファイルの保存
最後になってしまいましたが、こうして作ったプロジェクトは必ず「保存」しておかないといけません。もし何かのアクシデントが起きて、作曲途中のプロジェクトが消えてしまう!ということもありえます。大事なプロジェクトはこまめに保存~これは鉄則です!
非常に大事なことなのでもっと前にお伝えしておいたほうが良かったですね。
初めて保存するプロジェクトは、ファイルメニューで「名前をつけて保存」を選択します。2回目以降は「保存」でOK(上書きされます)
保存したい場所を指定し、名前をつけて「保存」ボタンを押します。
はいこれで終了!これでCubase AI 8を終了してパソコンの電源を切っても、以降またこのプロジェクトを開いてやれば続きを作ることができます。
というわけでお疲れ様でした。本日はここまで!
なおCubaseを使う際にとっても便利なショートカットキーは下記を参照して下さい!