【作曲に役立つ「耳コピ」のコツ】 vol.3 曲の構成 & DAWソフトを使った耳コピ

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こんにちはサカウエです!作曲に役立つ「耳コピ」シリーズ第三回。このシリーズは主にポップ、ロック、ダンス、ジャズ・・といったポピュラー・ミュージックを対象として「作曲に役立つ耳コピ」をご紹介しております。今回は曲の構成についてです。

曲の構成

皆さんは音楽を聴きながら「曲の構成」を考えたことはありますか?

曲を構成しているのは「イントロ」「Aメロ」「Bメロ」「サビ」・・・「アウトロ(エンディング)」といった部分となるわけですが、たとえばこんな感じで曲は進行していくわけですね。

  • 「イントロ」
  • 「Aメロ(ヴァース)」
  • 「A'メロ」
  • 「Bメロ(ブリッジ)」
  • 「Aメロ」
  • 「Bメロ」
  • 「Cメロ(サビ、コーラス)」
  • 「間奏&ギターソロ)」
  • 「Bメロ」
  • 「Cメロ」
  • 「Cメロ」
  • 「アウトロ(エンディング)」

それぞれの要素は(たまに半端な小節が加わる場合も有りますが)基本キリの良い 4、8 小節単位のサイズが多く、そしてそれぞれ「コード進行」を持っています。

ピーター・ガブリエルの曲スケッチ?

ではここで問題。次の曲は一体どんな構成になっているでしょう? なんとなくで結構ですので、紙に書いてみてください(小節数などは数えなくても結構です)

「ありがとう」(2010年NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」テーマ曲)

いかがですか?

イントロ(5小節)に続いて「ありがとう~」という「サビ」から始まるとてもキャッチーな出だしですが、下記がその構成です。

「イントロ」C - A - A - B - C - C - <短い間奏> - A - B - C - <転調、間奏、ギターソロ> - C - C「エンディング」

なおこの曲は東京・京王線調布駅の列車接近メロディとしても使われていますが、こうしたサビから始まる曲は結婚式の披露宴BGMでも使用頻度が高いと言われています。

このように楽曲には「曲の構成」すなわち「形式(楽式)」があるわけですが、この形式を理解しておくことも耳コピには必要不可欠ではないかと思います。

必ずしも「Aメロ」からつくる必要はない?

さて、曲にはさまざまな形式や構成がありますが必ず「Aメロ」から作らなくてはいけないという決まりはありません。「イントロ」や「サビ」が最初にできたという曲は古今東西枚挙にいとまはないと思います(「ありがとう」もそんな気がします)

もともと全く異なる2曲を無理やりくっつけて1曲にしてしまったビートルズの「A Day in the Life」

4~8小節程度のお気に入りコード進行ライブラリをストックしておいて、後からそれらを組み合わせて曲を作るというのも立派な作曲方法なのかもしれませんね(プロでも結構いらっしゃると思います)

DAWを使って「耳コピ」してみる

では実際に耳コピする場合におすすめするのが、DAWを使った耳コピです。

DAWを再生装置として使用するわけですが、そのまま曲データをMIDIで打ち込んでいけば「耳コピMIDIデータ」も作ることができます。カセットMTRから始まり、HDレコーダー、波形編集ソフト・・・とさまざまな耳コピ方法を試してきたワタクシも、最終的にこの方法に落ち着きました。

ここではCubase Pro8 を例にご紹介しますが、オーディオを扱うことのできるDAWであれば使える機能はほぼ同等。どれを使っても耳コピは可能だと思います。

まずは耳コピしたい曲(原曲)のオーディオファイルをインポートします。

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取り込み可能なオーディオ・フォーマットは、機種によって異なるかもしれませんが、WAV、AIFF、MP3などは大抵OKだと思います(DP8はm4a(AAC)も読めました)なおサンプリングレートとビットレートを取り込む際にプロジェクトに合わせてコンバートしてくれるDAWもあります。

取り込んだら次は曲の構成に合わせてマーカー等を打ち込んでやるわけです。ループ機能やマーカー・ジャンプ機能を使い、聞きたい箇所に移動して何度も繰り返し聞くことができます。ショートカット・キーを設定しておけば瞬時に任意の場所にジャンプして聴くことができるので非常に効率のよい耳コピが可能となるのです。

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ただし、ここで大事なことはほとんどの場合「原曲の小節とプロジェクトの小節は一致しない」ということです。たとえば概ねBPM=130くらいのテンポで演奏されている原曲をBPM=120のプロジェクトに貼り付けた場合、DAW側の小節番号は原曲とはまったく関係ないものになります(当たり前ですね・・)

頭にカウントが入っている曲をインポートした状態の例・・・しっかりズレてますね。

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しかも実際の曲というのは同期モノのガチガチのインテンポ(ずーっとテンポが変わらないこと)曲でないかぎり、必ずテンポは曲中で変化しています。ただ裏を返せば、インテンポの曲であればプロジェクトのテンポを原曲に合わせて、頭さえ揃えればほぼ完璧に小節管理できます(曲の長さにもよります)。

この場合は、MIDIデータのように「サビは27小節目から・・」といった感じでオーディオデータを再生することができます。intempo

しかしこれはきわめて特殊な例で、普通のバンド系だったら微妙に走ったりモタったりは当たり前。とはいえ、オーディオトラックとMIDIトラックの演奏が同期してくれると、耳コピと同時にMIDIトラックに打ち込みするような場合は聴き比べもスムースに行えるのでなにかと便利なのです。ではその場合はどうしたらよいでしょうか?


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