【作曲に役立つ「耳コピ」のコツ】 vol.2 コードとコード進行 基本編

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定番コード進行

ここで定番のコード進行を確認しておきましょう。定番というよりひとつの音楽ジャンルと呼んでも良いかもしれません。

ロックンロール(ブルース)進行(12小節)

C7-C7-C7-C7

F7-F7-C7-C7

G7-F7-C7-C7

Led Zeppelin - Rock And Roll Live 1973 [1080p](キーはA、倍サイズ)

「トニックが7thコード」という昔の和声学では説明が難しい特殊な例ではあるのですが、ロケンローラーにはお馴染みの音楽ですね。

上記の発展形、ジャズのブルース進行の一例(12小節)

C7 | F7 | C7 | C7

F7 | F#dim | C7 | A7 |

Dm7 | G7 | C7/A7 | Dm7/G7 |

charlie parker relaxin at the Camarillo

こうした伝統的な定番進行は演奏者各自が暗記しているのが普通なので、セッション等ではメロディー以外譜面は必要とされません(メロも暗譜してる場合も多い)。なおジャズの場合は、12小節の繰り返しの中でコード進行もプレーヤーの解釈でアドリブで変更して行くのが当たり前になっています。ただ、それは決してデタラメではなく理論に基づいて演奏されてます。これはおいおいご紹介してまいります。

【関連記事】作曲に役立つ「耳コピ」参考:ジャズのスタンダード形式について

ソロフレーズだけでなく、気に入った曲の全体構成を「耳コピ」する際は、コード進行をまず把握するとよいでしょう。たとえば「Aメロ」のコード進行、サビのコード進行といった具合に曲の構成をコード進行という単位で理解するのですね。そしてこうしたコード進行のボキャブラリーをどんどん増やしていくことで、作曲の幅も広がっていくでしょう。

「誰も使ったことのないコード進行」にどんな意義があるかわかりませんが、大部分のポピュラー音楽は過去に誰かが使ったコード進行の組み合わせでできていると思われます。

またアドリブ・テクニックを会得したい方は、単に音を拾うだけでなく「ああ、IIm7では9th-Root-5th-3rdと弾いて、V7のコードの時に #9th-b9th 音を使っているのか・・」といった視点で学んでいくことが大切かと思います。

screenshot_679

捕捉※G7のコードで使用している「Bb」音について、ツイッターで「Bb音表記とするならばb10th表記、#9表記するならばA#音表記が正しいのでは?」というご指摘をいただきました。譜面の読みやすさで考えるとA#、Abが連続するより上記が良いと考えてあえてこのように表記していますが「#9th」は「b10th」と表記する場合もあります。

ボイシング(音の重ね方)

同じコードであっても、音の重ねかたで響きは大きく変わります。音の重ね方をボイシングといい、これがまた非常に奥の深い話になるのですがここではその一端のみご紹介しておきます。

詳しくはコチラどうぞ⇒【コラム】 おしゃれコードの押さえ方(ボイシング)#1

これはキース・エマーソン(kb)が「Torilogy(1972年のEL&Pのアルバムタイトル曲)」で行っているボイシングです(譜例の最低音は実際には弾いていません)。

screenshot_696

無理やりコードネームを付けていますが、非常に美しい響きですね。アーロン・コープランド(アメリカの作曲家)「アパラチアの春」の冒頭にも使われている、内声にsus4の響きを持ったこの和音をキースは多用しています。

上記の4つのコードはすべて同一のボイシングで全音階上を平行下降しているわけですが、それぞれの調性上の機能はいろいろな解釈が可能と思われます(この部分のキーはBメジャー)。たとえば下図のようにメジャー7thコードの変形と捉えることもできますね。

screenshot_698

F△に△7th、9thを加えると「F△7(9)」(上図右)

これはほぼ基本形ですが、聞き慣れてくると少々面白みにかけるボイシングということができるでしょう。しかし上図左の C(onF) になると突如として響きが変わってきます。構成音は F△7(9) から3rdを取り除いたものとなりますが、非常に深みのあるサウンドですね。

いかがでしょう?このように単に使用する音を増やせば複雑になるわけではないのですね。使用する音の配置を変えることで無限のサウンドを構築することができる良い例かと思います。

ところで、1970年代は多くのロック&ジャズのバンドでこうした飽くなきハーモニーへの探求が行われていたわけです。ロック、ジャズ、ブルース、クラシックはもとより民族音楽、現代音楽といった幅広いフィールドの音楽からインスパイアされた数多くのアイデアが詰まった名盤も多く産まれています。先日亡くなられたクリス・スクワイア(bs)が在籍したYesなどもその一派。ドミナントモーションなんて使ってない曲も多いですね・・・とにかくすごい時代でした。

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まずベースを聞き取る

コードを耳コピするにはコードの構成音もさることながら、まず「ルート」音を聞き取ることが大切ですね。

次に「メジャー」か「マイナー」か?それとも他の何か?という風にコードネームをつけていきます。この場合、良いヘッドホンでEQの使える環境をオススメします。なぜかというと曲のミキシングや音質によってはベース音が聞き取りにくい場合があるからです。その際はEQ等で低域を持ち上げたり、不必要な帯域をカットすることで、ベース音だけでなくその他のコードの構成音を聞き取りやすくできるでしょう。

こうしたヒントは今後徐々にご紹介していきたいと思います。

というわけで次回は曲の構成について。それでは~ by サカウエ

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