スマホと繋いで30秒で高音質動画配信!ROLAND / GO:MIXER レビュー ~

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デジタルアドバイザーのジョウボウです。

話題沸騰中!Rolandさんより3月発売予定の、GO:MIXER(ゴーミキサー)をお借りしたので発売前レビューをお届けします。

※本記事は発売前の開発版GO:MIXERを使用したレビューとなっています。製品版は仕様が異なる可能性がありますのでご注意ください。

2017/5月追記:当記事では音楽コラボアプリ「nana」を使用していますが、GO:MIXERの製品版はこの記事で使用したプロトタイプと仕様が異なり、ループバック機能が装備されました。このためUSB出力がUSB側にループバックします。nanaのコラボ時に再生している伴奏も再度重ねて録音され、コラボする度に音が「厚くなっていくように聴こえる」という現象が生じる場合がありますのでご注意ください。

GO:MIXERとは?

ギターやマイク、キーボードなどの音をまとめて、スマホに直接録音できるようになる、「手のひらサイズのスマートフォン専用オーディオ・ミキサー」です。

各種録音アプリだけでなく、スマホ標準のカメラ機能などの動画アプリへの入力にも対応していますので、動画撮影時の録音を高品質に行うこともできます。

iPhone、Androidのどちらにも対応しています。

動画でみるGO:MIXERのセッティング

GO:MIXERのセッティングを動画で撮ってみました。

セッティングの簡単さのご案内と、音質の確認をしていただけるようにしています。

マイクとエレアコを直接GO:MIXERに繋ぎ、iPhone6S PLUSで撮影しています。

マイクはSHUREのSM58を使い、せっかくのスマホ機材なので、iMovieアプリでボリュームの調整とテロップだけ編集しています。音質などは一切いじっていません。

うーん、ボリューム調整だけ、もうちょっとしっかりすれば良かったですね…。後からボリュームを上げている分、サーッというノイズが若干目立ちますが、かなりクリアに録音できていることがわかります。

(限られた時間の貸し出しでしたので、ご容赦ください…。ノイズを減らす加工をしたい気持ちをグッと抑えて、直結で録れた状態を保っています…)

では、GO:MIXER、詳しく説明していきます!

GO:MIXERの3つのポイント

デジタル接続の高音質、設定要らずの簡単セッティング

スマホとは充電の端子にケーブル1本で接続するだけ!設定ナシで高品位な録音が可能です。

電源もスマホ側から供給されますので、別途電池など用意する必要はありません。

入力方法が豊富なので、いろんな場面で使用可能!

マイク入力(1)、ギター/ベース入力(1)、インストゥルメント入力(モノorステレオで1)、ライン入力(ステレオで2)で最大5つの入力をまとめてスマホに入力できます。

また、これに加えてスマホで鳴っている音もヘッドホン端子から出力できますので、演奏している音と併せてモニターが可能です。

(ループバック機能はありませんので、スマホで鳴っている音と演奏の音を併せて録音や配信をすることはできません) 製品版にはループバック機能が搭載されています。

小さい!

ギターやキーボードのソフトケースにも楽々入ってしまいます。

小さいだけでなく、とても「薄い」ことと、お手頃価格(近日公開)とはいえ、想像以上にしっかりとした造りで安心できることも大きいです。

実機を触ってみて思いましたが、気軽に「録音してみよう!」と思わせるサイズとデザインが素晴らしいです。

まとめると、設定ナシで簡単に良い音で録音できて、非常にコンパクト、というのが、GO:MIXERの主な特徴です。

入力端子が豊富なので、機能をフルに使っていけば、全ての入力を繋いでバンドを一発録りで動画配信、なんてこともできてしまいますが、そういう大袈裟な使い方よりも、思い立った方法で録音ができる汎用性の高さで、「これは自分のための機材なんじゃないか?」と思う人が多いのが、今話題になっている大きな理由なのではないかと思います。

より詳しい仕様に関しては、こちらをご参照ください。

30秒で録音開始!アコギ弾き語りセッティング実録

GO:MIXERはスマホ側の設定ナシで簡単に使えます。

ですので、セッティングは、ケーブルを刺す、ボリュームを決める、という2つだけです。

機材の準備さえしてあれば、30秒で録音、配信を開始できてしまいます。

例としてアコギの弾き語りをする際のセッティングをご案内します。

内容は先ほどの動画と丸被りですので、動画を見ていただいた方は飛ばして大丈夫です!

1.付属のケーブルでiPhoneと接続します。

(写真ブレててすみません…)

2.マイクとケーブルで接続します。

3.ギターとシールドで接続します。

以上です!

後はボリュームだけ調整して、アプリの録音ボタンや録画ボタンを押せば、スマホに演奏を録音することができます。

簡単すぎる!ボリュームやカメラの角度の調整なども考慮して30秒と言いましたが、慣れてきてセッティングも固まってくれば、10秒でもできそうなくらいです。

こんな場面に使えます!GO:MIXER活用場面

接続性が非常に高く、色々な使い方ができるGO:MIXERですが、使われる場面の多そうなものを幾つかピックアップしてみます。

アコギの弾き語りの録音、配信

部屋やスタジオからの配信はもちろん、ストリートライブをやりながらの配信も、音質に気をつかいながらも、「ついでに」できてしまいます。

また、ふと思い立って、ギター入力でなく、インストゥルメント入力にエレアコを繋いでみましたが、問題なく録音できました。

ということは、プリアンプ搭載のエレアコであれば、ギターを2本3本繋いでの録音も可能ということです。

こういう、思い立ったアイデアを実現できる懐の広さもGO:MIXERの魅力ですね!

キーボードの弾き語りの録音、配信

写真のように、キーボードの機種によってはGO:MIXERとスマホを載せてしまうことも可能なコンパクトさ!

「演奏してみた」動画を強力にサポートします。

こちらもJUNO-DSのように電池駆動ができる機種であれば、ストリートライブの生配信も可能です!

Garagebandなどでの録音

単純にオーディオインターフェースとして使用しての録音、配信アプリ側のコラボ機能などを使っての重ね録音も可能です。

特に音楽コラボアプリ「nana」との相性はバッチリで、nana界隈では定番機材になるのではないでしょうか?

2017/5月追記:製品版はこの記事で使用したプロトタイプと仕様が異なり、nanaのコラボ時に再生している伴奏も録音されてしまいます。したがって自分の演奏と同時にオケも同時録音されますので、コラボする度に音が「厚く」なっていくという現象が生じますのでご注意ください。

詳細は下記記事をご覧ください。

【FAQ】GO:MIXER を nana や GarageBand で使えますか?

注意点としては、GaragebandやAmpliTubeなどのアプリを利用してエフェクトの掛け録りをする際は、エフェクトのかかっていない入力音もヘッドホンから聴こえてきてしまいますので、エレキギターのエフェクトはマルチエフェクターなど外部機器で音作りをした方が良いかもしれません。

カラオケを楽しむ

動画機能を使わなくても、GO:MIXERは非常に便利な機種です!

例えばスマホとGO:MIXER、マイクを用意すれば、ミニマムなカラオケシステムとしての使用もできます。

マイクを繋いで、スマホで曲を鳴らして、あとは歌うだけ!

カラオケメーカーのアプリも充実してきていますので、そういったアプリを活用するのも楽しそうです。

自宅でひとりヘッドホンを使って自分の世界にひたるのも良いですが、みんなで集まった時にスピーカーを繋いでみんなで楽しむ、なんて使い方もできてしまうので、これはGO:MIXERのモテそうな活用法になりそうです!

また、同じ方法で「歌い手向けのオーディション音源の作成」が簡単にできるのも、ライバルと差をつける大きな武器になりそうです。

実際の使用イメージ

ここまでの画像はセッティングをイメージしやすいように作成したため、実際に使う状態とは少し違う写真になっています。

実際に動画を撮る場合、例えば弾き語りの動画ならこんなセッティングになります。

ちなみにこの写真で使っているアクセサリーもとても便利です。

IK Multimedia / iKlip Grip

一言で言うと「超多目的自撮り棒」。高さの調整、かなり自由な角度調整に加え、スタンドにもなるのがポイントです!

スマホやデジタルカメラなどを固定できる、動画配信の強い味方です!

KIKUTANI / KS-203

こんな「ちょうどいい」スタンド、待ってました!

ミニキーボード用、という触れ込みですが、今回のように録音機材のスタンドにしたり、リズムマシンやサンプラーのスタンドにしたり、カポやスライドバーを置いたりと、1台持っておくと重宝します。

FAQ(よくある質問)

最後にGO:MIXERに関して質問がありそうな点をQ&A方式でご案内します。

一部、記事中の内容と重複していますがご了承ください。

Q:対応スマホは?A:iOSが10以降、Androidが6以降となります。

手元にiOS8.4のiPadがあったので試してみましたが、録音できたりできなかったりしました。

対応バージョンにアップデートしておきましょう!

Q:電源は?

A:電源はスマホより供給されますので、必要ありません。

逆に、使用中はスマホの充電ができませんので、充分に充電しておいてください。

Q:ダイレクトモニター(入力音をそのままヘッドホンで聴くこと)はできる?

A:できます。というより、入力音と出力音は全てヘッドホン端子からまとめて出力されます。

注意点としては、アンプシミュレーターアプリなど、エフェクトの掛け録りの際にはエフェクト音と演奏音がどちらも聴こえる状態になります。

Q:コンデンサーマイクは使える?

A:対応していません。

どうしても使いたい場合、ファンタム電源を取れる機材を間に繋ぐか、電源内蔵のできるコンデンサーマイクを用意する必要があります。

Q:ループバック録音はできる?

A:対応していません。既存の音源と演奏を同時に録音したい場合、録音するスマホとは別の再生機器からLINE INに入力してください。

A:製品版はループバック機能が備わってます。

全体として「簡単なリアルタイムの一斉録音」という部分に特化しているため、あえて対応していない機能もある、という感じですね。じっくりと曲を作りたい、コンデンサーマイクを使用したい、ダイレクトモニターとスマホの再生音のバランスを取るのが必要、といった場合は、TASCAMのiXRといったインターフェースなどもオススメです。

ということで、Rolandの新製品、GO:MIXERの発売前レビューをお届けしました!

一番の印象としては、GO:MIXERは何といっても「使っていて楽しい!」機材だということです!

設定不要で、かつ直感的に操作することができるので、録音するために余計なことを考えなくていい、というのがとても良いです。

「ちょっと今から録音してみようかな」という気持ちが自然に生まれる、というのは、洗練された良い機材によってのみもたらされる感覚で、GO:MIXERは、まさにそれを呼び起こされる機材です。

発売が待ち遠しいGO:MIXERですが、大ヒットが予想されますので、発売前にお近くの島村楽器での予約をオススメします!間もなく予約開始予定です~

発売日

2017年3月30日(木)

販売価格

(税込) ¥11,000 (税抜 ¥10,000)

JANコード:4957054509798


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デジタル楽器アドバイザー 上坊(ジョウボウ)
この記事を書いた人
デジタル楽器アドバイザー 上坊(ジョウボウ)

地元名古屋を離れ九州に移るにあたって、バンド活動から夜な夜なDTMerに鞍替え。
バンドの録音やミックス、頼まれPAなどをこなしている内に、気が付けば「デジタルな人」というポジションに。社内でも「え、ギター弾けるんですか?」と言われ続け、泣きながらデジタル機材の啓蒙に勤しんでおります。
ギタリストや楽器演奏者目線の「デジタル機材を使った、便利な音楽生活」をわかりやすく、かつ深くご案内していきます。

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