【レビュー】リファレンス・スタジオモニター・ヘッドホンの新たな定番となるか?
ヤマハ「HPH-MT220/120」を試す

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HPH-MT220(写真左)「HPH-120(右)

こんにちはサカウエです。スタジオモニター・スピーカーのメーカーとして定評のあるヤマハが、プロのレコーディングエンジニア、コンポーザー、そして音楽制作ユーザー向けのヘッドホン「HPH-MT220/120」を先日開催されたInter BEE(国際放送機器展)で発表しました。

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ヤマハ スタジオモニターヘッドホン「HPH-MT220」「HPH-MT120」発表

熊本パルコ店ハギオのヘッドホン監視官ハギオによる調査報告(?)

ヤマハさんブース(写真上)でも聞かせていただいたのですが、やはり慣れた自分の環境でじっくり聴いてみたいですね・・・というわけでヤマハさんにお借りして試してみましたよ~

ヤマハ・スタジオ・モニタースピーカーのフィロソフィー「原音忠実再生」を継承

HPH-MT220/120 のコンセプトはモニターヘッドホンに求められる「原音忠実再生」を追求したプロが認める業界リファレンス・スタジオ・モニターヘッドホン・・というわけでまずはお手頃価格の「MT120」からチェック!

【HPH-MT120】

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「HPH-MT120」は独自のチューニングが施された「Φ40mmドライバー」のオーバーイヤー型。高い遮音性能を実現しているとのこと。3次元のアームピボット構造、イヤーカップは上下に可動して反転させることができますので、片耳モニターも可能です。

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腐食に強い金メッキプラグ。6.3mmのステレオ標準変換アダプター(金メッキ)が付属されています(ヘッドホン本体とケーブルは非着脱式)。

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アームも前後にも可動するので、頭部の形に合わせて自然なフィット感ですね。軽量設計のため頭部を上から押し付けるような重さはさほど感じられません。程よいバランス、クセの少ないサウンドですね。ゼイタク言わせてもらえれば個人的にはもうちょいハイがほしいかなあ(周波数特性は20〜20KHz・・・歳のせいかも・・・)

・・では続いて上位機種の「HPH-MT220」いってみます。

【HPH-MT220】

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さて次は上位機種のHPH-MT220。

ボイスコイルには音質的に優れていると言われるCCAW(copper clad aluminum wire)が採用されています。HPH-MT120と比較するとインピーダンスが低いため音圧レベルが高く聞こえます(HPH-MT220=37Ω、HPH-MT120=65Ω)。「15Hz-28kHz」というワイドレンジでかなり明瞭度の高いサウンドですね。

HPH-MT220は独自のチューニングを施したΦ45mmドライバーを内蔵。オーバーイヤー型でこちらも高い遮音性能を実現しています。イヤーパッドカバーに採用されているプロテインスキン(※)の滑らかな質感と、低反発クッションによる快適な装着感が特徴です。イヤーパッド内部は低反発クッションになっており、耳・頭部とヘッドホンとの間で発生する振動を吸収する構造となっています。

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※“プロテインスキン”は、プロテイン配合の合成レザーによって、革のように適度な湿りと滑らかさを持つ合皮のことだそうです。

HPH-MT220は120同様、イヤーカップは上下に可動して反転させて片耳モニターOKです。

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耳・頭部に完全にフィットし、ストレスと疲れを感じにくく長時間の作業にも向いています。アームも前後に可動。ジャック部分は腐食に強い金メッキプラグ、6.3mmステレオ標準変換アダプターが付属(本体とケーブルは非着脱式)HPH-MT120とは異なり、こっちは取り回しの便利な1.2mカールコードが採用されています。

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というわけで用意した音源を聴き比べてみました


試聴した音源(とその理由)

●少々疲れてつい癒やされたくなったもので・・・ボサノバです。

ルミエール

ルミエール

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クレモンティーヌ

EMIミュージック・ジャパン (2006-06-14)

売り上げランキング: 118,234

●1986年の作品ですが非常に録音も優れた名盤です。ジョージ・マッセンバーグ(録音・ミキシング)さすがスゴイですね。もちろんリンダのボーカル、ネルソン・リドルのオケどれをとっても最高です。
For Sentimental Reasons

For Sentimental Reasons

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Linda Ronstadt

Elektra / Wea (1995-03-15)

売り上げランキング: 27,852

●今風ということで年甲斐もなく・・・
アヴリル・ラヴィーン

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アヴリル・ラヴィーン

Sony Music Japan International (2013-11-06)

売り上げランキング: 38

●やっぱり今の音ということで。
アートポップ-デラックス・エディション(初回生産限定盤)(DVD付)(特別価格)
レディー・ガガ

ユニバーサルミュージック (2013-11-06)

売り上げランキング: 25

●来日しているということで・・しかしロックしてますね・すごいバイタリティー
NEW

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ポール・マッカートニー

ユニバーサルミュージック (2013-10-14)

売り上げランキング: 51

●アコースティックとエレクトリックが絶妙のバランスなので。
Random Access Memories

Random Access Memories

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Daft Punk

Sony (2013-05-21)

売り上げランキング: 495

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HPH-MT220は広いレンジにかけてフラットな特性なので、堅実なモニタリング的な用途に留まらず、リスニングにもオススメですね。音楽制作やレコーディングのモニタリング用途としても充分に使えるという印象です。一方のHPH-MT120はバランスの良いサウンドと高い遮音性能、そして長時間の使用でも疲労が少ない快適な装着性が特徴だと思います。

本格的なリファレンスモニターヘッドホンを求めるならHPH-MT220!軽さとフィット感、そしてコストパフォーマンスを求めるならHPH-120といったところでしょうか?

MT220/120仕様比較

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というわけで、先日ヤマハさんが発表したもう一つの新製品HPH-200「楽器音に忠実なリスニング用ヘッドホン」という位置づけでした。一方このHPH-MT220/120はリスニング用途の一般ユーザー向けの製品ではなく、ヤマハが目指す「新たな定番リファレンス・スタジオ・モニターヘッドホン」といった印象を受けました。いずれにせよ今やヘッドホンはTPOに合わせて複数を使い分けることが大切だと思います。

発売後はぜひみなさんもお近くの島村楽器でチェックしてみてくださいね〜

発売日

2013年12月5日~

販売価格

HPH-MT220 (税込) ¥25,300 (税抜 ¥23,000)

JANコード:4957812549233


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HPH-MT120 (税込) ¥15,070 (税抜 ¥13,700)

JANコード:4957812549240


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【関連記事】ヤマハが楽器音を忠実に再現するヘッドホン「HPH-200」を発売

デジタル担当スタッフからのコメント

※在庫は流動的ですので、店舗に在庫がない場合もございます。詳しくはお店にお問い合わせ下さい。

  • 広島祗園店2013/12/06 16:18:23 担当:木下友寿

    MT120はSONYの某定番モデルにある意味近いサウンドだと感じましたが、上級モデルのMT220は思わずニヤリ!比べ物にならないぐらいの音の輪郭、バランス、低域、高域が揃っていてにやけてしまうほど!!

    早速、広島祗園店では店頭で2種類とも試聴出来ますし、在庫もございますのでお持ち帰り戴けます!詳しくは木下まで。

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