Behringer ( ベリンガー )がセミモジュラーシンセサイザーの銘機ARP2600のリプロダクト「Behringer 2600」を発表しました。3 VCOs、Multi-Mode VCF搭載の8Uラックマウント仕様。
2021年1月20日追記:「Blue Marvin」「Gray Meanie」エディションが発表!
Gray Meanie
Blue Marvin
機械式スプリングリバーブ、単色フェーダー、LEDデュアルフィルター、追加のLFO、VCO同期、USB-MIDIなどの新機能が追加されているとのことです。
2020年10月追記:量産が始まったようです。
2600 is now in production. The baby is getting ready 🙂
Behringerさんの投稿 2020年9月30日水曜日
ARP2600といえば、先日KorgがARP Instrument 社の共同創業者であるDavid Friend 氏をアドバイザーに迎えて開発した「ARP 2600-FS」が発表されたばかりです。しかし本家お墨付きとはいえ、超品薄の限定発売で価格も¥363000(税抜)と高額。behringer社の2600を待っていた方も少なくないのではないでしょうか? 2010年1月追記:※korg ARP 2600-FSは国内完売
【関連記事】KORG ARP 2600-FS | セミモジュラーシンセサイザーの銘機が完全復刻!
動画では4012ラダーフィルターと4072フィルターを登載し切り替えが可能で、スライダーはBehringer Odysseyと同じく調光可能なLED仕様、キャビネットではなくラックスタンド仕様のようですね。3620キーボードの姿はここにはありませんが、将来的には発売してくれるのではないかと期待します。
本記事の一部写真はおそらくプロトタイプと思われ、発売まではもう少々時間がかかりそうですが、詳細が分かり次第追記していきます。
Gray Meanie
仕様
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VCO 1 / 2 / 3
- Frequency modulation (FM) control:1--1 x 3.5 mm TS jacks, CV range: -10 V to +10 V
- Pulse width modulation (PWM):2 x 3.5 mm TS jack, CV range: -5 V to +5 V, 1 V/10%
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VCF
- Audio:5 x 3.5 mm TS jacks, 50 kΩ unbalanced
- Control:3 x 3.5 mm TS jacks, CV range: -10 V to +10 V
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ADSR / AR envelope generator
- S&H clock:1 x 3.5 mm TS jack, threshold: > 6 V
- Gate in:1 x 3.5 mm TS jack, threshold: +4 V
- Trig in:1 x 3.5 mm TS jack, threshold: +5 V
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VCA
- Audio:2 x 3.5 mm TS jacks, 50 kΩ unbalanced
- Control (linear):1 x 3.5 mm TS jack, CV range: -10 V to +10 V
- Control (exponential) :1 x 3.5 mm TS jack, CV range: -10 V to +10 V
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Mixer / Reverb
- Audio:2 x 3.5 mm TS jacks, 50 kΩ unbalanced
- Left / right inputs:2 x 3.5 mm TS jacks, 50 kΩ unbalanced
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LFO
- Ext vib in:1 x 3.5 mm TS jack, 50 kΩ unbalanced
- Envelope Follower
特徴
- トリプルVCOデザインにより非常に太いサウンドを作成可能
- マッチドトランジスタとJFETを使用し、Arp GRAY MEANIE*の回路を忠実に再現
- パッチング無しでも使用できるセミモジュラー設計
- それぞれにLFO切り替え、FM入力、複数の波形出力を備えた3つのVCO
- 専用のLow-pass出力を備えた、クラシックな2モードを切り替え可能なマルチモードVCF
- リングモジュレーター、ラグプロセッサー、S&H、シュミットトリガー、エンベロープフォロワーなどの幅広い機能
- 切り替え可能なタイムファクターを備えたADSR/ARエンベロープジェネレーター
- ビンテージスタイルの機械式スプリングリバーブユニットを搭載
- 可変式カラー切り替えを備えたノイズジェネレーター
- パルス波とサイン波2つの出力を備えたLFO
- レンジ切り替え可能なポストフィルターディストーション(PFD)やインバーターオプション付きのボルテージプロセッサー
- リニアおよびエクスポネンシャルコントロールの両方の差分入力(+/-)を備えたVCA
- アッテネーター、ミキサー、インバーター、スルーレートリミッター、4Wayマルチプルなどの追加機能
- 外部オーディオ入力
- 58のフェーダーと15のボタンですべてのパラメーターにリアルタイムでアクセス可能
- 究極の柔軟性を提供する83のパッチ入出力
- 専用レベルコントロールを備えたヘッドフォンアウト
- MIDIチャンネルと音声優先の選択が可能なUSB / MIDIを実装
- 国内正規輸入品に限り3年間の保証
発売日
2600
2021年3月24日
Blue Marvin
2021年8月26日
Gray Meanie
2021年10月15日
販売価格
2600
(税込) ¥121,110 (税抜 ¥110,100)
JANコード:4033653031974
Blue Marvin
(税込) ¥83,600 (税抜 ¥76,000)
JANコード: 4033653032438
Gray Meanie
(税込) ¥83,600 (税抜 ¥76,000)
JANコード:4033653032667
スーツケース仕様も検討中?
Many of you asked us to create a suitcase version of our 2600?
Would you like us to make it? We’d love to hear your opinion.
Behringerさんの投稿 2020年12月27日日曜日
ARPといえば映画「未知との遭遇」で宇宙人との交信に使用されたモジュラータイプの「ARP 2500」を思い出す人もいらっしゃるでしょう。そして1971年に発表された音源部と鍵盤部が分かれたセパレート・タイプのシンセサイザーがオリジナルのARP 2600です。メインモジュールは内部で結線しつつ、さらにパッチ・ケーブルでの複雑な音作りも行える3VCO機仕様で、少々変わったところでは本体にスピーカーやスプリング・リバーブを内蔵していました。スティーヴィー・ワンダー、ジョー・ザヴィヌル、ジャン・ミッシェル・ジャール等々、多くのミュージシャンに愛用されましたが、日本の有名ロボットアニメの効果音などにも使用されたことでも有名です。オリジナルのARP 2600には「The Blue Marvin」と呼ばれる1971年モデル(写真上)の他「The Gray Meanie」と呼ばれるグレーカラーモデル、オレンジ/ブラックカラーの2601モデルなど製造時期によって異なるバージョンが存在します。それぞれにフィルターの特性等が異なっており、微妙なサウンドの相違があります。【関連記事】ウエザーリポート / ブラックマーケット ARP2600 シンセサイザー温故知新 #003