株式会社ヒロモリが、聴覚測定アプリで音質を最適化する次世代のヘッドフォンアンプ「AUMEO AUDIO」(オウメオ・オーディオ)を発売します。
以下のデジランドプロショップとオンラインストアで取り扱いスタートしました!
広島パルコ店、名古屋パルコ店、札幌パルコ店、仙台イービーンズ店、新宿店、梅田店、オンラインストア
「AUMEO AUDIO」は自分にぴったりな音を作り出すことができるヘッドフォンアンプで、クラウドファンディングの「Makuake」において、目標金額100万円のところ約670万円の資金を調達したサクセスプロジェクトなのです。
「AUMEO AUDIO」を開発したのはプロモーション&マーチャンダイジング事業を展開している株式会社ヒロモリ。同社によれば「AUMEO AUDIO」は、2012年4月以降、7000人以上の被験者と6年間にわたる継続的な臨床試験を行い開発が勧められてきたとのこと。なお最終形に至るまでこれまでに6つの試作品が開発されてきたそうです。
「AUMEO AUDIO」の特長は、専用スマートフォンアプリ(無料)で8種類の周波数を使用した左右の聴覚測定を行い、自分の聴覚特性にあったオーディオ・プロファイルを作成。各自の聴覚に最適化した音を補正することができるというもの。
オーダーメイドで耳を守る
「AUMEO AUDIO」の開発の背景には「目、鼻、口、その他の感覚器官と同じように、耳も人それぞれ違っていて当たり前。ところが、オーディオ機器には、その違いをきちんと判別する術がない」という問題提起があったとのこと。
つまり標準的な聴覚を前提とし、画一的な特性でオーディオ機器は設計されているという点に新たなソリューションを提案しているわけです。
確かに加齢とともに聴覚は変化していきますし、左右の耳がまったく同じ感覚という方は逆に少数派ということができるでしょう。
にも関わらず標準化を前提に製造されたオーディオ機器で音楽を皆が同じ条件で聴くということは、人によってはある特定の音を聴き逃しているか、場合によっては音量を上げすぎて耳を痛めてしまうと行った可能性が生じるということになります。
こうした問題はWHOの最近の調査結果も示しており、これは音楽ファンやオーディオファンにとっては見逃せない大きな問題となっているとのこと。
そしてこれを解決するのが「AUMEO AUDIO」のコンセプト。
というわけで、では「AUMEO AUDIO」は一体どんな製品なのか実際に試してみましたのでプチレビューをお伝えいたします。
「AUMEO AUDIO」を実際に試してみた
外観はコンパクトな手のひらサイズ。
入出力端子は、3.5mmのイヤホン・ジャック、外部オーディオ入力、充電用のマイクロUSB。重さも軽すぎず存在感のあるちょうどいい感じです。スマホとは付属コードとBluetoothのどちらでも接続できますが、プロファイル作成時はBluetoothで接続します。
シンプルな設定方法
自分の聴覚にベストマッチさせるためには専用アプリでオーディオ・プロファイルというものを作成します。スマホと AUMEO AUDIO をBluetooth接続してから専用アプリを立ち上げます(下図はiPhone7の場合)。
スマートフォンアプリの指示に従って、静かな環境で左右の耳それぞれの聴覚測定を行い、オーディオ・プロファイルを作成します。
片耳ごとに8種類の周波数(125、250、500,1k,2k,4k,8k,12.5k、各Hz)の「ピー」という音が流れてくるので、聞きやすいと感じる最小限のボリュームを本体のダイヤルで設定していきます。(聴力検査を受けたことがある方はイメージし易いかもしれません)。
後述しますが、「音がかろうじて聞き取れるボリューム」に合わせるところの匙加減が最初はけっこう悩みました。騒音のない静かな場所で設定することをおすすめします。
下記はイメージです。
両方の耳で設定が完了したらプロファイル名を付けてアプリに保存します。以上で設定は終了です。
音楽を聴いてみる
それでは好みの音楽プレーヤーアプリで実際に音楽を聴いてみましょう。なおBluetooth接続したスマホの音楽アプリ以外にも、本体の3.5㎜ジャック入力端子に接続できるものであればすべての再生機器で使用することができます。
なお本体の出力ダイヤルスイッチをプッシュすることでAUMEOの効果のON / OFFが可能となり、出音の違いを聴き比べることができます。
ON / OFFしながら聴き比べてみると、たしかに左右のバランスや特性がまったく異なるものになっています。曲によっては低音域のベースサウンドがぐっと前面に出てくるようになって迫力あるサウンドに、さらにスネアの高域のリバーブ成分などが補正後は明らかによく聞こえるようになりました。(このあたりは個人差はあると思います)
ただ、注意したいのはプロファイル設定時の周囲の環境によっては、明らかに左側が大きく聞こえてしまったり、ベースが大きすぎてしまったりと結果的にやや大げさな補正になってしまう場合があるということです。何度かプロファイルを作成しなおして感じたことは、プロファイル設定時は極力静かな環境で、何度かトライアンドエラーを繰り返しながらベストな設定を見つけ出すのが大切だと思いました。
ノイズでの計測実験
実際にAUMEO処理された信号はどのような変化をしているのでしょう?ということで試しに24bit/96kHzのノイズ波形を波形編集ソフトから再生しオーディオ・インターフェイス経由で「AUMEO AUDIO」に入力、AUMEO処理のON/OFFを切り替えて出力したものを別のパソコンとオーディオ・インターフェイスを使用してDAWに録音してみました。
再生した元のノイズ:
AUMEO処理「OFF」で再生したもの:信号の変化はケーブルやオーディオ・インターフェイスの特性、混入したノイズ等による影響と推定します。
AUMEO処理したもの:強度が増強されている感じですね。
前述の通り、ケーブルの品質や、オーディオ・インターフェイスの特性を考慮しなくてはならないので厳密な測定ではなくあくまでイメージとして捉えてください。いずれにせよ「AUMEO AUDIO」は「聴力検査」の結果を元に各自の耳の特性にあわせたサウンド補正を行って聞きやすいサウンドにしてくれているようです。
ちなみに同社のFAQぺ-ジでは下記のような記述がされています。
Q1.「AUMEO AUDIO」は、イコライザーとはどのように違うのですか?聴覚感度に合わせてオーディオをチューニングするツールの1つにイコライザーを使用していますが、「AUMEO AUDIO」はイコライザーを遥かに超えています。「AUMEO AUDIO」は、左右の耳の感度をはかり、それぞれに合わせてカスタマイズします。また、「AUMEO AUDIO」のオーディオカスタマイズ技術は、聴覚学者や耳鼻咽喉専門医の知見に基づき、科学的に検証されています。聴覚プロファイルの試験と分析によって精度(97%)と信頼性(95%)を確認しています。
違いは、聴覚学者とエンジニアのチームが開発したオーディオプロファイリング技術です。この技術によって、耳に最適なサウンドを、たった1分で作り出すことができます。しかも、臨床試験では97%の精度と検証されました。
Q2.「AUMEO AUDIO」は、周波数ごとにどの程度調整できるのでしょうか?
チューニング中は、125Hz から12.5kHzの間の8ポイントのみを計測しています。他のポイントについては、聴覚感度に関する既存の医学データから「予測」しています。というのも、ユーザーのためにチューニングに必要以上の時間を割きたくないからです。 どの周波数でも、増幅は最大で約25dB です。
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さて、アップルの共同創設者スティーブ・ウォズニアックや、ヴァージン・グループ総帥のリチャード・ブランソンからも高く評価されているというこの「AUMEO AUDIO」は、人それぞれに合った「良い音」で音楽を聴くことができる以外にも「耳を守る」というコンセプトも兼ね備えた画期的な製品ということができるでしょう。
なお自分の耳を守るという観点からも、音楽は適切な音量で聴くことをオススメいたします。
発売日
2017年12月20日
販売価格
(税込) ¥32,780 (税抜 ¥29,800)
JANコード:4589879311012
https://www.amazon.co.jp/dp/B078K8Y7TX/ref=sr_1_1?m=A2VJBAZIY75XKO
一部のデジランドプロショップとオンラインストアで近日発売