ディストーション(Distortion)
←BOSS DS-1 1978年Wikipedia
深い歪み、ワイルドな感じですね。
スコーピオンズ(マイケル・シェンカー在籍)
オーバードライブ(Over Drive)
ディストーションよりはマイルドでウォームな印象です。
アンプシミュレーター
アンプシミュレーターはその名の通り、ギターアンプの特性をシミュレーションするもの。例えばギターアンプのプリアンプ、スピーカーやキャビネットの種類、各種ツマミの設定、マイク録りする際のマイクの種類と位置・・といったパラメーターを持っています。
「歪みサウンド」専門ではなく、各種アンプのセッティングをデジタル技術で擬似的に再現するエフェクターといってよいでしょう。設定次第では和音で弾くと少しだけ歪むジャズ・ギター風サウンド・・などのシミュレーションが可能です。
下図はローランドのシンセ音源モジュール「INTEGRA-7」に内蔵されたギター・アンプ・シミュレーターのパラメーターの一覧表です。
AMP TYPEの項目に「OD-1、OD-2、、」とありますがこれはローランドの「歪み系」コンパクト・エフェクターの機種名です。
ハードなタッチで弾くとちょっとだけ歪むビンテージのエレクトリック・ピアノのように「実物はアンプから出力する楽器」に使用すると効果的です。
歪みサウンドの注意点
和音演奏
激しい歪み系エフェクトをかける場合、2音以上の音を同時に演奏すると場合によっては歪み過ぎて音が不明瞭になる場合があります。ド・ミ・ソといったような和音にはあまり向いていません。ただし以下の音程は意図的に使用される場合が多いです。
- オクターブ
- 5度(または4度)
ちなみに低域で「ミ - シ(5度関係)」を押さえます(オクターブ上の「ミ」も加える場合あり)
これを「パワーコード」といいます。ロック系の音楽では不可欠な「あのサウンド」になります。ちなみに「ミ - シ」の音高を逆にすると、今度は「シ - ミ」の4度関係になります。この形もよく使われますが、4度関係をパワーコードとは呼ばない。
実演してみました(最初のEコードですが、本物のギターだと3度の「G#」音はオクターブ上になります)
ZOOM Q4で撮影・録音
冒頭の「女子高生エフェクターを・・」でも弾いた、おなじみSmoke on the Water
0:28あたりのオルガンは4度ハモ、この頃はマーシャル使ってた時期でしょうか?歪んでますね
パワーコードは3rd音が含まれないのでマイナーとメジャーの判別が付きませんが、歪んだ音にマッチするためロック系の音楽では定番となっています。
もちろん「歪み+和音弾き」の例外もあります(2:15あたりから)和音聞き取れませんけど・・・
なおピックアップごとに独立したオーディオ出力が可能なギターを使用すると、弦ごとに異なるエフェクターをかけることができます。たとえば歪んだ単音✕6(弦)という「ポリディストーション」が可能になります。この場合は和音で歪ませるのではないので綺麗にハモります。
これはRolandのGKピックアップ
・・奥が深いです。それでは・・
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