【初心者向け DTM のすすめ】 002 はじめての DAW ソフト選び

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DTMソフト選び

パソコンで音楽を始める上でも最も重要になるのがDTMソフト(ホストアプリケーション)です。最近ではDAWソフトと呼ばれることが多いですね。

DAW はDigital Audio Workstationの略で、デジタルで音声の録音、編集、ミキシングなど一連の作業が出来るシステムの呼称ですが、それがソフトになっているのがDAWソフトというわけです。プロ・アマ問わず現代の音楽制作における中心的な存在となっています。現在はMIDI(音楽のデータの一種)の「打ち込み」や、オーディオの録音編集等、楽曲制作で基本となる行程を行うソフトの総称です。

音楽データにはMIDIとオーディオの二種類がある。

シンセサイザーはいろいろな音色を演奏することができるキーボードです。こうしたシンセなどの電子楽器の演奏データを機器間でデジタル転送するための世界共通規格をMIDI(ミディ)と呼びます。じゃあ演奏データって何?ということになりますね。

MIDIについては別のコーナーで詳しく紹介する予定ですが、ここでは簡単にご紹介しておきます。鍵盤を弾いて音を出すとします。その際ですが「どの鍵盤を」「どれくらいの強さで」弾いたか?いつ鍵盤から指を離したか?といった情報がデジタル信号でやり取りできるのがMIDIデータ。

一方、歌やギターなどの「音」(オーディオ)は音そのもの。現在ではその音声を主にデジタルで録音するのが主流になっています。音楽CDに入っているのはデジタル・オーディオ・データということになります。

【詳しくはこちら】

代表的なDAWソフト紹介

現在様々なDAWが発売されています。基本的な機能は変わりませんのでどれを使っても音楽制作は可能です。操作性は「慣れ」の問題といえますが、それぞれに得手不得手もあったりします。中には複数のDAWを使い分ける人もいるくらいです。

DAW選びの際のポイントとしては主に以下のようになるでしょう。

  • 対応OS⇒Win(Mac)のみ対応のソフトもあるのでこれが一番重要
  • 収録エフェクトプラグインの種類⇒ギターを録音するのであればギター用エフェクトプラグインが充実度は重要
  • 収録ソフトシンセ(バーチャルインストゥルメント)の傾向⇒好きな音楽ジャンル
  • トラック数⇒上限があるソフトも有る
  • 音楽制作支援機能の充実度⇒フレーズパターン、アレンジャー機能、コードトラックなど
  • 編集機能の充実度(MIDI、オーディオ)⇒オケの緻密な打ち込みが多い人は大事
  • サポート体制⇒有料のところもある
  • 知り合いのユーザーが多いか?⇒わからないことはすぐ聴くことができる。

代表的なDAWソフトをざっと紹介すると()がメーカー

  • Cubase(Steinberg)
  • SONAR(Cakewalk )
  • Logic(Apple)
  • SingerSongWriter / Ability Pro(インターネット社)
  • ProTools(Avid)
  • Samplitude(Magix)
  • Digital Performer(MOTU)
  • LIVE(Ableton)
  • Acid(Sony)
  • Band-in-a-Box(PG Music)
  • FL(IMAGE LINE SOFTWARE)

とりあえずオススメの定番DAWソフトを順次ご紹介します。


Steinberg Cubaseシリーズ

CubaseはクリエーターからDJ、バンドマン等幅広い人気を誇るDTM世界シェア1位のソフトです。ドイツ生まれのCubaseは画面の色使いやツールの配置などにもこだわって開発されており、非常に使い勝手の良いデザインとなっています。

このソフトを開発しているSteinberg社はDTMの世界で常に革新をもたらしてきたメーカーで現在最も普及しているプラグイン規格のVSTやオーディオ規格ASIO等を開発したメーカーでもあります。初期はMIDI機能の評価が高い事でユーザーを獲得していましたが、最近ではオーディオ編集機能も大きく向上しています。使いやすい録音編集機能、優れた内蔵MIDI音源など総合的に高いレベルを持つソフトです。

ユーザーも多いので、わからないことがあったらCubaseを使っている友達に気軽に聞けるかも?


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Ableton Live

他のDTMと開発コンセプトが異なるホストアプリケーションがAbleton Liveです。

最大の特徴は楽曲制作だけでなく、ライブやDJと言った実際の演奏の際のツールとしても使用出来る様に制作されている点です 。あらかじめ作成したサンプル音源を自分の好みの順番に再生する、更にその場でエフェクトとかける等、リアルタイムに楽曲の編集が出来るため、ライブ会場の雰囲気に合わせて臨機応変に曲を編曲して行く事が可能です。

最近ではオーディオやMIDI機能も充実してきており、簡単な操作性と相まって初心者にもお勧めです。ヨーロッパでのDJ使用率NO.1 DTMソフトです。

ループ系の素材をたくさん使い方に特にオススメ。

【関連記事】Ableton Live 11 | 理想の演奏に仕上げるコンピング機能を追加!MPEにも対応


Avid ProTools

レコーディングスタジオに行った事のある方なら必ず知っているソフト、それが ProTools です。専用オーディオ・システムとの組み合わせによって、Pro Tools HD、Pro Tools Express、といったグレードにわかれます。Pro Toolsはソフトウエアの名称。音楽制作スタジオ、映画関連や放送局、プリプロダクション等では業界標準と言われていました。

オーディオ編集機能が充実しているので、多くのトラックを使用して作り込みたい人にはぴったり。最終的にスタジオに持ち込んで作業したいという人はマストアイテムかも?


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MOTU Digital Performer (DP)

1985年に発売された歴史のあるソフトです。非常に多くのプロに愛好家が多く、MIDI編集の多彩さには定評があります。

【関連記事】MOTU DP10 | 老舗DAWソフト Digital Performer の最新バージョン


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Ability

インターネット社のDAWソフト「Singer Song Writer」は長年に渡りアレンジャー機能が人気を博していました。後継機種の「Ability」ではおよそ70ジャンル・4,100種類のAUDIOフレーズデータを収録し、ドラムやダンス系・クラブ系の繰り返しフレーズの高速な打ち込みにも適したステップシーケンサーを搭載するなど大きく進化しています。

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Band-in-a-Box

「Band-in-a-Box」は、自動作曲・伴奏作成の定番アプリとして世界中で 20 数年もの間、愛用され続けています。お好みの音楽スタイルを指定するだけで、メロディー、ピアノ、ストリングス、ギター、ベース、ドラムなど、各パートをあっという間に作曲できます。

作曲に特化したDAWといえますので、オーディオやMIDIを緻密に作り込みたいという人は他のDAWと併用すると言うのもアリだと思います。

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今回は代表的なソフトを紹介しましたが、自分の音楽スタイルに合わせてソフトを選ぶのがポイントです♪

持っているパソコンの種類や好きな音楽のジャンルと照らし合わせてソフトを選びましょう。

また、一緒に楽曲制作をしている音楽仲間がいる場合、その人が使用しているソフトに合わせて環境を整えても良いでしょう。

シンセ音源について

例えば、歌ったりギター、ベース等を演奏したりしたものをDAWソフトに録音するだけといった場合は、DAWソフトは単にオーディオの録音、編集にしか使われていませんね?この場合、MIDIデータは使われていませんので、シンセ音源も必要ではありません。

しかし、いわゆる「打ち込み」といって演奏データをDAWソフトに「記録」する場合はMIDIデータを使います。先ほどMIDIとオーディオの違いで説明しましたが、MIDIデータだけでは音になりません。したがってこの場合シンセサイザー等の「音源」が絶対に必要になります。

シンセにはハードとソフトがある。

ハードシンセは、その名の通り実態があります。鍵盤を弾くだけでなく、MIDIデータをパソコンからシンセに送ってやることでハードシンセが「発音」して音を出します。それをDAWソフトにオーディオ・レコーディングするのが一般的な音楽制作のプロセスでした。


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ソフトウエアシンセサイザー

一方、楽器としての実態がない、つまりパソコンの中でバーチャルに存在するシンセを「ソフトウエアシンセサイザー」略して「ソフトシンセ」又は「バーチャルインストゥルメント」と呼びます。

SoftSynth

そして最近のDAWソフトにははじめからソフトシンセが入っている場合も多いのです。

例えばCubaseシリーズでは「VSTインストゥルメント」、Sonarシリーズでは「プラグインシンセ」と、Pro Toolsシリーズでは「プラグインインストゥルメント」等の名称で機能の一つとして搭載されています。

これらのソフトシンセはMIDIデータで演奏させることができます。もちろんMIDIキーボードでリアルタイムに演奏することも可能です。

これはリアルなベースサウンドですね(Spectrasonics社のTrilianというベース用ソフトシンセです)

ソフトシンセにはピアノやギター、ベース、管楽器、弦楽器、民族楽器等ジャンルを問わず多彩な音源が存在しており、楽器本体が無くても、その楽器を使った曲を作成出来る為、個人でも多彩な曲の作成を行う事が出来ます。

「楽器は弾けないけギター、ベース、ドラムのパートを作成したい」「32人編成のオーケストラ編成の曲を一人で作りたい」…ソフトシンセを使用すれば実現が可能です。つまりパソコンだけで音楽制作が完結することになりますね。

ただし、

DAWソフトに初めから入っているソフトシンセは、簡易的なものも多く、本格的なサウンドを求める方にとっては物足りなく感じる場合も少なくありません。その場合は、別途ハイクオリティーなソフトシンセ(先ほどのSpectrasonics社「Trilian」のような)を購入する事をおススメ致します。

オススメのソフトシンセ

「ドラム」系

ドラムはギター、ボーカル等の楽器に比べ演奏スペースや音量の問題で生ドラムを録音する事が難しい為、作曲時に打ち込みでパート作成するケースが最も多い楽器になります。特にバンド形式の音楽をされている方にとってドラムサウンドは曲の良し悪しを左右する大きなポイントです。


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Native Instruments社は非常に歴史のあるソフトシンセの老舗メーカー。このKOMPLETEシリーズは同社のソフトシンセ、エフェクターをすべて収録した究極パッケージです。これさえあれば、ドラム、ベース、キーボード、といった様々な楽器を網羅することができます。


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