YAMAHA 2016 新製品発表会レポート / ミュージック・シンセサイザー「モンタージュ」も国内発表!

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こんにちはサカウエです。ヤマハ社のThe NAMM Show 2016でお披露目された新製品を一同に集めた国内発表会が先日開催されました。今回デジランドではデジタル関連製品を中心にレポートいたします。

会場は東京銀座の「ヤマハ銀座スタジオ」。銀座は多くの観光客の方(?)を中心にいつも賑わっております。

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会場となる地下スタジオはすでに大盛況!超満員。やはりフラッグシップシンセ「Montage」をはじめとするヤマハ社新製品への注目度の高さが伺い知れます。

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スタジオ内にはThe NAMM Show 2016で発表された新製品群が展示されており、ハンズオンで実際に試せるようになっておりました。

●電子ドラムのフラッグシップ「DTX920K」と「DTX760K」(2016年春発売予定)

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音源部

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●シンセ&キーボード「reface」シリーズをキーター(ショルダーキーボード)に変身させるアタッチメント「KT-reface」(発売中)

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【関連記事】

【NAMM 2016】YAMAHA reface シリーズをショルダーキーボードに!アタッチメントキット KT-reface 

●ワイヤレス MIDI/USB MIDI インターフェース「MD-BT01」 「UD-BT01」(発売中)

シンセサイザーや電子ドラムをiPhone、iPadなどとワイヤレスで接続できるワイヤレスMIDIアダプターです。

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【関連記事】

【NAMM 2016】YAMAHA ワイヤレス MIDI/USB MIDI インターフェース MD-BT01 UD-BT01発表

●VOCALOID(ボーカロイド)ライブラリーの「Fukase」(発売中)

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人気4人組バンド SEKAI NO OWARI のボーカリストである Fukase の声をもとにした VOCALOID4 の歌声ライブラリです。「Fukase」を使ってボカロPデビューしたい方は、エディターソフトとDAWのCubaseAIがバンドルされたスターターパックがおすすめです。

ポスターにはご本人の直筆サインが・・・

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このポスターは近日島村楽器の店舗で見ることができるようになるかも・・・

【関連記事】

「SEKAI NO OWARI」のボーカリスト「Fukase」のボカロが登場! VOCALOID4 Library Fukase

そして今回の目玉製品・・・・

Music Synthesizer " Montage (モンタージュ)" シリーズ(2016年5月2日発売予定)

超話題沸騰中のフラッグシップ・シンセサイザー「Montage」です。本日の最重要ミッションはこれのチェックなのです!

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Montageは鍵盤の数とタイプの異なる3モデル展開。左から「Montage8」、「Montage7」、「Montage6

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「Montage8」はバランスドハンマー88鍵盤、イニシャルタッチ/アフタータッチ付き。「Montage7」、「Montage6」はそれぞれ76鍵、61鍵のFSX鍵盤(セミウエイト)でイニシャルタッチ/アフタータッチ付きという仕様。

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MontageはMotif XFの後継ではなく、新しい「ミュージック・シンセ」とのことです。ライブパフォーマンスでその真価が発揮される最新のシンセサイザーというわけですね。

視認性に優れたタッチパネル。しっかりと高級感が漂っております。

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Montageは、AWM2とFM-X(8オペレーター/88アルゴリズムのFM音源)という2種類のエンジンを搭載しており、超リアルなアコースティックサウンドに加え、DX-7でもお馴染みのFM音源らしいシャープなサウンドを付加することで新世代のサウンドを生み出すことができます。波形メモリーはプリセット5.67GB、ユーザー1.75GB。AWM2とFM-Xのいずれも128音ポリという仕様です。

Montageは「モーションコントロール・シンセシス」による従来のシンセサイザーとは次元の異なる圧倒的な表現力が特徴です。実際に試奏させていただきましたが、確かにその通りのサウンドクオリティー!リアルタイムに千変万化するモーフィングサウンドには驚かされました。

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上記の「Super knob」を廻すことで複数のパラメーターを一挙に変化させることができます。アコースティック・ピアノにFMエレピやパッドサウンドを混ぜたりするのはもちろんですが、小編成のストリングスセクションを徐々にフルオーケストラにモーフィングさせたりといったことも可能です。モーションをシーケンスに記憶したり、ペダルでのコントロールも可能です。

まさに「Motion Control Synthesis Engine」恐るべし!

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お得意の複数パートレイヤーによるアルペジオやリズムパターンを融合させたパフォーマンスサウンドも圧巻でした。もちろんシーケンサーも内蔵、パソコンのDAWと連携し、音楽制作にもバッチリ対応しております。

なおMontageには「AUDITION」ボタンというものがあり、これは選ばれている音色に応じて勝手にデモ演奏をしてくれるという超便利な機能なのです。ボタンをONにしている間は、どんどん音色を切り替えていっても追従してデモってくれるので、サウンドチェックにも最適ですね。

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製品の詳細は下記記事もご覧ください。

【NAMM 2016】速報!YAMAHAの新たなフラッグシップ・ワークステーション MONTAGE(モンタージュ)発表!

デジタル関連楽器ではありませんがちょっと気になったのが、スチールトングドラムの「BeatRoot」(2016年春発売予定)

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BeatRootはヤマハが取り扱う新規ブランドで、スチールトングドラムというのはスチールパンのようにな音板と音階の付いた打楽器の一種。音板部分を手やマレット等で叩くことで音が出るという非常にシンプルな構造となっており、直感的に演奏ができるというもの。16モデルがラインナップされ、それぞれにキーやスケールが決まっています。面白いのはピエゾマイク内蔵のエレクトリックモデルがあるということ。

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エレクトリックモデルはアンプやエフェクターに繋ぐことができる出力を装備していますので、ステージやバンドでの演奏にも対応しています。アナログシンセサイザーのオーディオ>CV変換や、デジタル機器のオーディオ>MIDI変換等に使っても面白いかもしれません。

デモンストレーション・ステージ

ステージでは各製品のデモンストレーションが行われました。

オープニングはシンガーソングライター「ちさ」さんによる新FS/FGギターの紹介。

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この後、驚きの製品が紹介されました。TransAcoustic(トランスアコースティック)ギター(参考出品)です。

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「トランスアコースティック・ギター」は、以前デジランドでも紹介したヤマハの新技術「TransAcoustic Technology」を使用したもので、外部スピーカーからではなく楽器の「響板」から音を鳴らことができる楽器です(詳細は不明)。今回はまだ参考出品というスタンスですが、デモンストレーションではリバーブやコーラスエフェクトを本体のボディーで再生していました。まだ謎の部分も多いのですがなんだか面白いことになりそうです。

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【関連記事】

YAMAHA(ヤマハ)の「TransAcoustic Technology」 がなんだかとてもスゴそうです

つづいてYAMAHAでは久しぶりのエレキギター「REVSTAR」のデモはお馴染みのギタリスト北島健二さん

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ドラムのみのバックトラックにあわせてスリリングなギタープレイを披露

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ドラム関連製品デモでは日本のトップ・ドラマー神保彰さん登場!

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スネアやシンバルも真摯にサウンドチェック!

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スネアのサウンドの違いはビールの銘柄で表現されておられました。わかりやすかったです:-)

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神保さんのBeatRootのプレイ!器用ですね~さすがです。

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もちろんスーパードラミングも見せてくれました!

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つづいて本日のメインイベント「Montage」登場です

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まずはヤマハ・シンセ担当の小松氏による製品コンセプトのプレゼンテーション。

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Motion Control Synthesis Engineの核となる、AWM2とFM-Xの2種類のサウンド・エンジンとモーションコントロール・シンセシス等の関係を解説。

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任意の複数パラメーターを制御できるスクリーンパネル左のSuper Knob、Motion SEQ(モーションシーケンス:時間軸で音色変化を付加)、エンベロープフォロワー(外部オーディオ入力をモジュレーションソースとして使用可能)という3つの機能により以前のハードウェアシンセサイザーでは不可能で新しいサウンドを作成することができるようになったとのこと。

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シンセサイザーの演奏表現にとことんこだわったミュージック・シンセサイザーをアピール。

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そしてデモンストレーションではGakushiさんが登場。

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Super KnobをはじめとするMontageの機能をフルに使ったパフォーマンスを見せてくれました。

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ご本人もはやくライブ・ステージで使ってみたいとのこと。楽しみですね・・

最後に本日のゲストプレーヤー全員でセッション大会!

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Gakushiさんセット。下段はMontage8、上段のMontage7では主にシンセベースを弾いておられました。

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なおMontageシリーズの発売は2016年5月2日を予定しております。価格は現時点では未定ですが、決定次第お伝えいたしますのでもうしばらくお待ち下さい。

2016年3月30日 追記:価格が決定いたしました!

発売日

2016年5月2日

販売価格

Montage6

(税込) ¥352,000 (税抜 ¥320,000)

Montage7

(税込) ¥385,000 (税抜 ¥350,000)

Montage8

(税込) ¥429,000 (税抜 ¥390,000)


今回、The NAMM Show 2016 で発表されたヤマハ社の新製品総数は140を超えるとのことですが、久々のヤマハ社フラッグシップモデルの登場で今年はシンセが盛り上がることは間違いないでしょう。発売が楽しみですね、それでは~。


※ギター関連製品のレポートはデジランドの兄弟サイト「ギタセレ」をご覧ください(後日公開予定)



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