【イベントレポート】地上最大のDIY展示発表会「Maker Faire Tokyo 2013」に行ってきました。

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地上最大のDIY展示発表会「Maker Faire」(メーカーフェア)に昨日行ってまいりました、ガジェット好きのサカウエです。今回は「Maker Faire」で気になった、音系の製品を中心にレポートをお送りいたします。

Maker Faire Tokyo 2013

エレクトロニクス(電子工作)、サイエンス、ロボット、アートなど異なるジャンルの作品を展示し、作り手(Maker)たちがものづくりの知識や経験を共有し、交流する国際的なイベントです。

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出展者は技術愛好家からクラフト作家、農家、ガレージの機械いじり愛好家(!)など多岐にわたり、年齢も経歴もまちまちですが、今回は楽器メーカーからはYAMAHAさん、KORGさんが参加しているということで行ってまいりました。

会場は東京お台場にある日本科学未来館。元宇宙飛行士の毛利 衛さんが館長を務める、最新テクノロジー、地球環境、宇宙の探求まで、さまざまなスケールで現在進行形の科学技術を体験することができる施設です。

なお当日はお隣の空き地ではコスプレ撮影会が開催されていました、・・ここだけ異質の空間です(右奥に見えるのはフジテレビ)

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会場内はすでに熱気にあふれております、すごい人!

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会場入ってすぐ見つけたのがKORG(コルグ)さんブース

KORG / littleBits Synth Kit

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以前デジランドでもお伝えしましたが、マグネットでつなげて楽しめる電子工作ガジェット「little bits」の取り扱いをKID(KORG Import Division)さんが始めたのですね。

しかし、その中に見慣れない箱が・・・・な、なんとそこには

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フタを開けると・・・

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シンセサイザーが・・・

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なんとシンセサイザーの工作キット、その名も「littleBits Synth Kit(シンセキット)」

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シンセキットの製品ページ

Synth Kitは12個のBitsモジュールのセットで、各モジュールを小さな磁石でつなぎ合わせてアナログ・モジュラー・シンセサイザーを組み立てることができるというもの。なおフィルターは同社のアナログシンセ「MS-20」の後期型のフィルター回路を応用しているとか・・・スゴ

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Synth Kitは、パワー(電源供給モジュール)、オシレーター(×2)、フィルター、エンベロープ、ディレイ、キーボード、マイクロ・シーケンサー、ミックス、スプリット、ランダム、シンセ・スピーカーというモジュールで構成されていて値段は¥16,000!(けっこういい値段)。フィルターはバリバリレゾナンス発振するし本格派。これは楽しそう!

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発売は2013年12月中旬とのことですが、残念ながら楽器店での販売は未定とのこと。最近のKORGさんはMS-20 miniやVolcaシリーズをはじめ、完全にアナログシンセ祭り状態ですね。素晴らしい~

動画

※動画では「Synth Kit」に含まれていないパーツもジョイントされています。

別会場ではSynth Kitのワークショップが開催されていて、小学生くらいのお子さんが器用にシンセを組みたててバリバリ鳴らしていました!将来有望です。

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新着動画

【関連記事】初心者にピッタリの電子工作ガジェット「littleBits」シンセサイザー・キット販売開始!

YAMAHA NSX-1

続いてヤマハさんブース。「NSX-1」はeVocaloidというボーカロイドと、Real Acoustic Soundという音源が組み合わさった、次世代の音源チップなんですね。ブースでは一足早くいらしていたあのライターの藤本健さんとばったり・・。そういえばこのNSX-1のレビューを書かれていましたね。藤本さん色々とご親切に説明していただきありがとうございました!

「NSX-1」は64音ポリ、16パート・マルチティンバー、2つのA/Dインプットパートを備えた音源チップ。1chがボカロ、2から16chがReal Acoustic Sound音源とのこと。

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お隣では秋葉原にある株式会社スイッチサイエンスさんが発売している「eVY1 Shield(eVY1 シールド)」が展示販売されておりました。これは「NSX-1」を組み込んだハード音源第一弾。

ブースではできたてホヤホヤのアクリルケース入りが参考出品されておりました。詳しくは藤本健さんのレポート記事をお読みいただくとして、ボカロとハイクオリティー音源がこんなに小さくなってしまったのは驚きですね。

とにかく「ボカロをリアルタイムで演奏できる」のはスゴイです!

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ヤマハさん「NSX-1」ニュースリリース

歌うキーボード / 学研・大人の科学

さてさてヤマハの「NSX-1」を使用している製品がこれ「歌うキーボード」

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まだ試作段階のようで基板もむき出しですが、スタイラスペンで鍵盤部を押すことによりボカロを歌わせることができます。地味にスゴイです。

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スイッチを併用することでベンド、ビブラート等をコントロールし、これまでにない全く新しい音楽を体験することが可能とのこと。さすがこれまでも電子ブロックをはじめアナログシンセなどを発表してきた「大人の科学」さんですね。

なお発売は2014年春を予定しているということですが、総合プロデュースに音楽家の「Polymoog」さん、回路設計に電子楽器ウダー開発者の「宇田道信」さん、そしてトータルデザインがボカロPの「キャプテンミライ」さんという豪華メンバー。 いまから楽しみですね

その他いろいろ

人間の限界を超えるロボット演奏バンド、Z-MACHINESの迫力のパフォーマンス!Squarepusherの曲を演奏してくれました。MIDI信号を元に空圧のシリンダーで各部位が動作します。ギターロボットは2台のギターを、78本の指と12個のピックで演奏するという、まさに人間には無理なフレーズを難なくこなします・・・

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音の出ないシンセ(実はペーパークラフト、価格¥1,000、ツマミも立体的です

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自動演奏マシーン(パット・メセニーのオーケストリオンか!)

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噂の電子楽器「ウダー」

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こえが正真正銘 ”ショルダー・キーボード” 手作り感満載ですw

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というわけで、会場にはこのほかにも、宇宙飛行、3D技術、サイエンス、アート・・・等々といった、ここでは紹介しきれないほどのブースが盛りだくさん。非常にクリエイティブで「濃い」方々が集うイベントでした。楽器とは直接的には関係ないことも多いのですが、非常に楽しい時間を過ごすことが出来ました。来年もぜひ訪れたいと思います。

それでは~

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