福岡ギター修理のすゝめその3~今沢カゲロウ氏HISTORY BASS徹底解剖~

皆様こんにちは。

ギターリペアマンの尾仲です!

さて、前回に引き続き、今沢カゲロウ仕様HISTORY BASS徹底解剖&スペシャルインタビューをお届けします!

では、さそっくいってみましょー!٩(ˊᗜˋ*)و


今沢カゲロウ仕様HISTORY GH-BJ5

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ボディ:セレクテッドライトアッシュ 2P

ネック:ヘリテイジウッドハードメイプル 1P /with Titanium Bar×2

フィンガーボード:ヘリテイジウッドハードメイプル (Maple Cap) /500mmR

スケール:864mm

ナット:オイル漬け牛骨 (Width:48mm)

フロントピックアップ:HISTORY HBJ-5/n

リアピックアップ:HISTORY HBJ-5/b

コントロール:2Vol, 3EQ (Mid: 400/800Hz), 1SW (Active/Passive), AGUILAR OBP-3SK/PP (9V)

アウトプットジャック:Switchcraft

ブリッジ:GOTOH 404SJ5/XC

となっており、HISTORYオリジナルモデルと基本は一緒となります。


HISTORYに関してはいかがでしょうか?

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今沢氏「このベースに関してはHISTORYのモデルラインナップが変わる際に開発にかかわったことが始まりですね。ジャズベースを基にしてアクティブでという話だったんですが、元は2ヴォリュームではなく1ヴォリュームでPUバランサーを搭載するという仕様だったんですが、ジャズベースプレイヤーとしては、PUバランサーでは使いにくい楽器になってしまうので2ヴォリュームにしてもらうようにしました。」

PUバランサーはフロントPUとリアPU出力のミックス具合をノブでコントロールするものだと思います。


さほど2ヴォリュームと機能的には違いなく使えそうですが?

今沢氏「ジャズベースプレイヤーは2つのPUヴォリュームを駆使して音色を変化させプレイします。特に私は基本リアヴォリュームはフルテン、フロントヴォリュームをフルテンの状態から1ミリ、2ミリ絞るということでサウンドコントロールしています。もちろんリアとフロントのバランスが逆になる場合もありますが、基本はほんの少し2つのヴォリュームを開いたり絞ったりすることで音作りしていますので、バランサーだとそのようなシビアな音色変化や微妙な操作はほぼ無理になってしまいます。だからこその2ヴォリュームなんです!」

なるほど~!そのような繊細な操作をライブ中にパッとやってるんですねー!ホエー(°◇°〃)

しかもメモリ1,2ではなく、1,2ミリでのサウンドの違いを駆使してるんですから脱帽ですねー!
ジャズベースではヴォリューム操作命(いのち)ということですね!

今沢氏「そんなに駆使してるもんですから、特にフロントのヴォリュームPOTがすぐにイカレてしまいます。半年に1度くらい変えてるんじゃないでしょうか。」

それは早い!早すぎる消耗です!いかに小刻みにイジイジしてるかが伝わりますね!


ほかのコントロールはどうでしょうか?

今沢氏:「MOONでも言いましたが、アクティブ/パッシブの切り替えは必需でしたね。またミドルも同じでブースト/カットできるようになっています。ミドルの帯域が400/800Hzで切り替えできるのもポイントです。私はほぼ400Hzで使用しています。粘りのある太いミドルレンジが好きなので。」

ここでもやはりミドルが重要視されています。ギターもベースもおいしい音といわれるミドルレンジというのはやはり肝ですね!

肝に銘じておきます!!!・・・・・!?(゜〇゜;)

さ、さて、次にいってみましょうσ(^_^;)


ピックガードなしでコントロールプレートが交換されていますね?

オリジナルがこちら。
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今沢カゲロウ仕様
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今沢氏「コントロールプレートどうですか?かっこいいでしょ!!」
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かっこよいですーカコ(*゜∀゜)ィィ!

今沢氏「ヨーロッパのビザールを意識したんですよ。」

さすが世界をさすらうニンジャ!センスも磨かれてますね!


ほかはどうでしょう?

今沢氏「実はこの5弦、Hi-Cを張っています。」


え??でもさっきたしかにEよりLOWな音聞こえてきましたけど?

今沢氏「これですよ!これ!」

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なんと!ヒップショット搭載でしたか!!恐れ入りましたw(*゜o゜*)w

今沢氏「今はHi-Cにしていますが、LOW-Bに変更することもあります。」


弦の太さが全く違うのでナットに弦がはまらないはずですが、その度にナットを交換するということですか?

今沢氏「そうですね。ワンタッチで交換できればいいんですけどね・・・。」

ナットをワンタッチで・・・なかなかない発想ですね。今沢氏だからこその悩みなのかもしれません。

今は多弦ベースがトレンド。今沢氏のような新しいベーススタイルが確立されてきている証拠ですね!


ほかのこだわりはありますか?

今沢氏「このベースをつくる際に、ボディの木材は一番軽いアッシュ材をセレクトしてつくりました。やはり軽くて取り回しのいいもののほうがいいですね。」
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たしかにアッシュ材のベースのなかには、持つのが嫌になるくらいのやつありますもんね。ギタリストやベーシストは肩こりや腰痛持ちが多いと聞きます。身体に負担のかからない楽器というのはプロプレイヤーには一番重要な部分なのかもしれません!


HISTORYのセットアップも確認させていただきました!(ピンボケすみませんm(_ _)m)

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こちらはフレテッドですが、MOONと同じで12F上で5弦2.5~1弦2.0mmにセットアップされています。

バランスのとれたセットアップがされていました!


弦はどこのものですか?

今沢氏「MOONと同じでXIOTIC社に変更してます。」

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なるほど笑

この弦のHi-C部を使用しているとのことです。

XIOTIC社のベース弦ですが、ベース本来の音をナチュラルに出してくれ、ピッキングニュアンスがよく効くとても素直な弦という印象です!

皆さんも一度お試しを!


このBASSのいいところはどういったところでしょうか?

今沢氏「トータルバランスが優れているところでしょうね。LOWからHIまできれいに音色がつながっていく感じがとてもいいです。また、パッシブの音がとても良いですね!」

まさにHISTORYの追い求めているところを気に入っていただいているようです!本質的に良い楽器を提供したい!それがわが社のHISTORYです!

以上、HISTORY GH-BJ5徹底解剖でした!

続きましてスペシャルインタビューを・・・

と思ったのですが、とても膨大な量になってしまいそうです(^-^;)

書きたいのは山々ですが、読んでいただく皆様を疲れさせるのもいかがなものか?と思いとどまったのであります!

スペシャルインタビューを待っていた皆様、申し訳ありませんm(。≧Д≦。)m

次回は必ず掲載いたします!

ということで、次回、いよいよ完結!

今沢カゲロウ氏スペシャルインタビューをお届けします!

乞うご期待!!!

以上、リペアマン尾仲でしたヾ(⌒∇⌒)ノ

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この記事を書いたスタッフ

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