クラシックギターのブリッジ剥がれ修理
皆様こんにちは。
先月楽器メーカーのフェルナンデスさんが移転されました。
私はフェルナンデスさん系列のギタークラフト専門学校の卒業生なので、学生時代は旧社屋と学校のある目白に毎日のように通っておりました。ここ最近は訪れる機会もほとんどなかったので、久しぶりに行ってみようかなと思う、今日この頃です。
さて、リペアのご紹介ですが、今回はブリッジ剥がれ修理です。
まずは簡単にご説明を。
・経年使用や過酷な保管環境に起因する接着力の低下
・トップ板の膨らみや変形
こういった要因により、ブリッジが剥がれてしまう症状です。アコースティックギター、クラシックギター、ウクレレなど、楽器を問わず起こります。
ギターリペア工房でも、毎月コンスタントにご依頼頂く修理ですが、高級モデルだから大丈夫と言う事もありませんので、日々の保管環境には十分注意が必要です。ブリッジ下に隙間があるなど、少しでも兆候が見られる場合はすぐにご相談下さい。
今回の依頼品はこちら
完全に剥がれて分離してしまっています。
このまま接着しても十分な強度が得られませんので、まずは接着面のクリーニングから開始。
ブリッジ側、接着剤の残りなどを取り除きます。
ボディ側も同様です。
両方綺麗になったら、仮固定をして、ぴったり隙間が無くなるように接着面を微調整し、接着します。
あとは、しばらく弦を張った状態で強度をチェックして完了です!
最後にこれだけはお伝えしておきたいのですが、
「ブリッジ剥がれは絶対にご自身で治そうとしないで下さい。」
私は「自分でパーツ交換してみたい」といったセルフリペア、セルフカスタマイズも応援したい派ですが、ブリッジ剥がれ修理は全くお勧めできません。完全にプロの領域です。
稀に瞬間接着剤などで、応急処置を試みた後に持ち込まれるケースがありますが、「百害あって一利なし」なので、何もせず、早急に修理をご依頼される事をお勧めします。
今回の修理内容
- ブリッジ剥がれ再接着
合計金額 | ¥17,000(税込)+送料 |
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*修理費用は同じ症例でも楽器の種類や形状・仕様によって異なる場合があります。
ご不明な点はお近くの島村楽器にぜひともご相談ください。
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石川県金沢市出身 2013年中途入社。生粋のA型で、「大人なリペアマン」がモットーのギターリペア工房の真面目担当。